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DNAの複製について
問:DNAポリメラーゼは鋳型DNA鎖上のRNAプライマーの末端3’OH基にヌクレオチドを付加する酵素である。 解説では「正」となっていましたが、「誤」ですよね?
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表現が微妙ですが「正」でいいと思います。 DNAポリメラーゼは一本鎖の鋳型だけではDNA鎖の伸長を行うことはできません。鋳型鎖に、それ短い相補鎖(プライマーと呼びます)が対合しているとき、プライマーを足がかりにして、その3'末端を伸張していくことで相補鎖を合成します。 DNAポリメラーゼにも、複製に関与するもの、修復に関与するものがあり、種類もいろいろありますが、細胞内で起こるDNA複製ではRNAがプライマーになります。一本鎖にほどけた鋳型DNAにはプライマーとなる二本鎖部分がありませんので、そのままではDNAポリメラーゼは伸長を開始できません。そこでプライマーゼという特殊なRNAポリメラーゼ(RNAポリメラーゼはプライマーなしで相補鎖を合成できる)が、一本鎖DNAを鋳型に短いRNA鎖を合成し、鋳型DNAとRNAプライマーの二重鎖部分をつくります。DNAポリメラーゼは、このRNAプライマーの3'OHにデオキシヌクレオチドを付加することで伸長を開始します。←問題文はこの性質だけ取り出して記述しているのでしょう。 しかし、一度、伸長が始まればあとはDNAの3'OHにヌクレオチドを付加するわけですし、生体内でRNAがプライマーになっていると言っても、もしプライマーとして利用出来るDNAがあれば(例えば試験管内の反応で)、DNAをプライマーとして伸長開始もできます。ですから、「RNAプライマーの末端3’OH基にヌクレオチドを付加する」だけではないですけれど、たしかにそういう性質を持っているので、「正」です。
お礼
ご回答ありがとうございます! いろいろな方の意見が聞きたいと思い、あえて自分の考えを書かなかったのですが専門的だったようであまり回答がつきませんでした。 私は「鋳型DNA鎖上のRNAプライマー」という部分が間違っていると思いました。RNAプライマーと鋳型DNA鎖は相補的な関係にあるので、”鎖上”という表現は誤っていると考えました。