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なぜ天然に存在するタンパクはαアミノ酸のみの構成?
タイトルの通りです。 β-アラニンなどは自然界にも存在しますが、なぜ天然に存在するタンパクはαアミノ酸のみで構成されているのでしょうか? βアミノ酸等の、非天然型アミノ酸に関する文献が少なく、手がかりが得られずとても困っています。 答えはなく、議論の段階であるとは思いますが、仮説や可能性など、なんでもいいので教えてください。
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- lupinletrois
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タンパクにとって重要なことは、官能基を持っている以上にその 形です。特定の相手の物質に作用するように形ができてます。 β以降のアミノ酸等を使うことによって形のバリエーションは増える かもしれない。しかし、大きな欠点が2つあります。 1つは、アミノ基とカルボキシル基の間の炭素原子が増えると一般に 自由度が大きく形を固定するには不利になります。一次構造である 程度形を固定して、水素結合やシステインの結合で二次構造を作る ので、β以降のアミノ酸では、限られます。大きな側鎖がたくさん ついた自由度を制限するものあるでしょう。しかし、そのアミノ酸 は、パーツとして使いにくいでしょう。 もう1つは、さらに重大な欠点で、DNA の配列を翻訳してアミノ酸を 組み合わせてタンパクにするわけですが、β以降のアミノ酸では、 基準の長さが可変になる、β以降のアミノ酸の形を識別して転移RNA を合成するのすら複雑になるという欠点があります。 複雑であっても必要なものなら、使うアミノ酸もあります。たとえば、 セレノシステイン、これは合成用には通常数えませんが、ある酵素等に 組み込まれるように DNA に特殊にコードされてます。これもαで、 要求されるのは側鎖の機能ですね。
- thegenus
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お礼ありがとうございます。学校の課題であれば模範解答が用意されているのでしょうからお礼代わりに逆に教えて下さいよ(笑)専門家の見解を是非知りたいです。 たとえばβアミノ酸では、側鎖の付く炭素はα炭素に統一されるんですかね。 「ペプチド合成」より引用。 (http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%97%E3%83%81%E3%83%89%E5%90%88%E6%88%90) >「2.アミノ酸配列でその隣りのアミノ酸の主鎖のカルボキシ基以外のすべての官能基を保護する」 α炭素の官能基とβ炭素の官能基とでは、反応性が大分異なりはしませんかね。 ペプチドの立体構造よりもまずは分子としての求電子性や求核性あたりから派生して論考するんじゃないのでしょうかね。α炭素を軸にしないと不都合が多いのではありませんかね。その欠陥を列挙するような解答になるような。分りませんが。 余談として、側鎖はα炭素にしか付かないものとして、αとβで立体構造が変わらない訳がありませんが、アミノ酸が側鎖を並べるペプチド鎖の構成単位として存在しているのならば、構成単位としてのβアミノ酸は炭素一つ分余計な事をしていますよね。 課題の答えにはなりませんが、αアラニンに関しては側鎖にメチル基があるからβアラニンと異性体の関係を築けるのですよね。アラニンに関してそうだとは言えないのですが、一部の異性体に関しては、イルカのヒレと魚のヒレが相似器官と見る時のような、単に見方による同類に過ぎない面がありませんかね。 化学式(組成式)にすれば同じに出来るが、物として三次元でみればまるで別物というような。 (No.2のお礼) >「D型のアミノ酸は旋光性の違いで、L型のものより宇宙線で分解されやすいとはじめて知りました。」 そうなんですか?この宇宙線の話は生命起源が地球外という前提なのでしょうかね。 質問者さんは大学生ですか。生物系?化学?科学の専門家(になる人)なのですよね。
- thegenus
- ベストアンサー率49% (330/673)
>「なんでもいいので教えてください。」 アミノ酸(ペプチドの構成単位)の中で、炭化水素鎖を長くしていける可能性ですよね。 意味論は合理的ではありませんが、タンパク質分子が長くなるのは自由としても、その構成単位が長大になる意味がありますかね。 ご質問で気づかされましたが、α-アミノ酸というのはなかなかよく出来た分子なのでしょうね。子供がつないで遊ぶ小さいブロックみたいに。そのブロックを遊びでなく生存競争の戦いに使うとしたらです。 β-アラニンを結合させてペプチド鎖を作るとどうなりますかね。たとえばαへリックス構造など、どうなるんでしょう。 カルボキシル基からアミノ基が離れていくとどうなるか。側鎖のつく位置はどこなんでしょう。その炭素の位置を固定化できますかね。β-アミノ酸では、側鎖の性質によってばらついてしまうんじゃないでしょうか。分りません。 >「とても大きな違いのように思えますが」 両端(のように記述できる位置)に同じ官能基を持つという共通性で別物でしょうね。 なので、お茶を濁しますが、β-アミノ酸をペプチド結合させる事は(同じ官能基があるからといって)α-アミノ酸でタンパク質を作る事と比較の対象にしていいのでしょうか。 これは異性体学習の総論ですね。 質問者さんは化学系の勉強をされて来た方ですか。 α-アラニンとβ-アラニンの反応性の違いを有機化学的に検討されてみては。そういうご質問かもしれませんが、アミノ酸の存在論にしてしまったので大味になっています。もっと部品的な議論から始めた方が確実なのではないでしょうか。具体的にアミノ酸を指定して。でないと詳しい人が適切に答えられないでしょう。つまり始まらない。 生物的にはRNAのコドンをもとにβ-アミノ酸をつなげていけるか、ということになるでしょう。 代謝としては、α-ケトグルタル酸 + NH4+ → グルタミン酸がアミノ酸合成の核になっているので、ここから変わってきますよね。 >「αアミノ酸以外のアミノ酸が元々天然に少量しか発生しないのでしょうか?」 たとえば長い脂肪酸もあまり存在しません。生物が作ればありえます。 ただ構成単位は短い方が無難な気がします。 一気に結論は出ませんからご質問を分解されて一つ一つより具体的になるよう質問を進めて行かれたらどうでしょう。まとめるのはご自身がするとして。
- ORUKA1951
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なぜ、いずれか一方しかないかは、地上最初の生命のアミノ酸がいずれを持っていたかに由来します。数年前、宇宙由来ではないかという仮説が出され--場所を他所に変えただけで--、さらにL型のほうが効率が高いという説も出ていました。 いずれにしろ、原料となるアミノ酸や糖、それを処理する酵素がすべて、α、Lなら、それしか出来ない。グルタミン酸も一時期化学合成が行われていたが、ラセミ体しかできないので失われた。 グルタミン酸 - Wikipedia ( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%9F%E3%83%B3%E9%85%B8#.E8.A3.BD.E6.B3.95 )
お礼
ご回答ありがとうございます。 返事が遅くなってしまいすみません。 元々の材料に酵素が合わせていったということですね。 D型のアミノ酸は旋光性の違いで、L型のものより宇宙線で分解されやすいとはじめて知りました。 α型も宇宙空間では他のアミノ酸に比べて安定に存在できるのかもしれません。 詳しく調べてみたいと思います。ありがとうございました!
- thegenus
- ベストアンサー率49% (330/673)
ご質問は天然のアミノ酸について(光学異性体)L型が主流というお話ではなくて、α-アミノ酸のことで宜しいのでしょうか。アミノ酸のαやβはアミノ基がどの炭素につくかですよね。βアミノ酸は、アミノ酸としての要件を満たしているだけでタンパク質を構成する単位としてのアミノ酸とは異質のものになりますよね。 一般論としては、タンパク質を合成する時の材料(アミノ酸)にならないからです。仮にどうにかこうにか、遺伝情報どおりにD型やβ-アミノ酸を結合できたとしたとしても、分子の向きや形が違うのですからタンパク質の構造が異なり、生理活性を持つ有機物としては別物になってしまいすよ。したがって酵素反応においても別物になり、生化学反応において異端児になり、セントラルドグマに基づく生命活動に参加できない分子になります。 文字列にたとえれば、右から読むのか左から読むのかを統一しないと機械的処理が出来ません。機械が二種類になります。機械的に、二通りの物が世の中にあると、互いに混乱の原因になって両者共倒れでしょうね。 すまいもおうそずえありと
お礼
ご回答ありがとうございます。 はい。エナンチオマーではなく、なぜαアミノ酸だけがタンパク質を構成できるのか、つまり言い換えるとなぜβ、γ、σ…アミノ酸がタンパク質の構成成分にならないのかという理由についての質問です。 確かに仰る通り、構造が違えば化学的性質が違い、翻訳においてはじかれるべきですよね。 そもそもなぜ生物はタンパク質合成の材料にαアミノ酸を選んだのでしょうか・・・? αアミノ酸以外のアミノ酸が元々天然に少量しか発生しないのでしょうか? 安定性や結合性など、αアミノ酸とその他のアミノ酸の違いというのは当然存在すると思いますが、一体化学的にどういったものなのでしょうか・・・? 構造式を見ていると、αアミノ酸とその他のアミノ酸の構造は、とても大きな違いのように思えますが、それが具体的にどういったものか想像もつかず、資料もなく困っています。
お礼
ご回答ありがとうございます。 確かに漠然としすぎた質問でした・・・ 化学については現在勉強中の身でして、学校の課題でそういった問いが出題されたため、質問させていただきました。 はじめからそう書いておけばよかったと思います。 焦っていたもので、忘れてしまいました・・・すみません 確かにα、β型の存在する一番簡単な形のアミノ酸はアラニンですね。 βアラニンが結合する時、どういった振る舞いをするか・・・ PDBデータベースでは生体高分子を形成するものに関する立体構造しか見れないですし・・・ やっぱり自分で考えてみるしかないみたいです! 答えにくい質問に答えてくださって、ありがとうございました。