プロ棋士の対局は、タイトル戦以外には、将棋会館等で、A級順位戦、B級1組・2組、C級1組・2組の対局がある訳ですが、通常は一般人は観戦できません。プロ棋士の対局は、通常では(プロ野球で言えば公式戦)「記録係り」しか観戦出来ません。その記録係りにしても、将棋の勉強の為に記録係りを命ぜられるのですから、観戦どころの騒ぎではありません。棋譜を記録し、時間を計りながらですから、観戦と言うよりも「勉強」ですね。
タイトル戦ともなると「立会人」「記録係り」「その他関係者」「将棋記者」だけです。その中でも「将棋記者」は別室でのモニター観戦になります。基本的に、どちらかが「投了」した時のみ、対局室に入り写真が撮れるわけです。中には対局の様子を時間制限で撮っても良いよという棋士もいます。ただ例外として、観覧席を設けて対局者の様子を一般のファンに公開する公開対局の形式によることもありますが、ごくごく稀です。
将棋に関わる棋士にとって「対局室」は『神聖な場所』です。外からの雑音もシャットアウトしなければならないし、相手が「長考」に入った場合は、寝転んだりする棋士(升田幸三が大山康治永世名人との名人戦で、余りの大山の長考により寝てしまった)もいたり、外の景色を楽しむ棋士もいますが、頭の中にはしっかり棋譜が焼き付いています。そこがプロですよ。
タイトル戦は、やはりインターネットや専用チャンネルでのテレビ観戦によるしか無いです。それであれば、対局室に一緒にいる様な気分になり、プロの差し回しがリアルタイムで見られます。無論、生中継ですから、投了まで観戦できるし、感想戦も見られます。NHK杯将棋トーナメントがありますでしょう?あれと同じ感覚です。あれは途中で解説が入りますが、将棋好きにはうっとおしいですね。
お礼
詳しい説明ありがとうございます! とっても参考になりました。 やはり生での観戦は難しいのですね。確かに、対局に一般の方がいると気が散ってしまいますね。 聖域と言うのは確かにその通りだと思いました。 駒を並べるところから、感想戦までを見るとしたら、インターネットで見るのが、一番現実的ということでしょうか。 対局がオープンになって、タイトル戦などの独特の雰囲気が失われてしまうのも、悲しいですしね。 インターネットと、公開対局などの情報をこまめにひろっていきたいと思います。 分かりやすく詳しい説明、ありがとうございました。