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「またとなけめ」の文法的解釈
「またとなけめ」(日夏訳ポオ「大鴉」のリフレイン)の「なけめ」は文法的にはどのように解釈されるのでしょうか? 「な・けめ」としても「なけ・め」としても、いろいろと無理があるようなのですが。
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1。まず原文に当たります。原文は18節あって、いずれも more で終わる以外、ご覧のように(10から17までは飛ばしました)単語も、文法も、文も違います。ですから同じ文句を繰り返す「リフレイン」とは少し違います。 1節の終わり. Only this, and nothing more.' 2節の終わり. Nameless here for evermore. 3節の終わり. Darkness there, and nothing more. 4節の終わり. Merely this and nothing more. 5節の終わり. Perched, and sat, and nothing more. 6節の終わり. Quoth the raven, `Nevermore.' 7節の終わり. With such name as `Nevermore.' 8節の終わり. Of "Never-nevermore."' 9節の終わり. Meant in croaking `Nevermore.' 18節の終わり. Shall be lifted - nevermore! 2。これらの文がご覧のように違いますので、これら全部に通じる訳があったら誤訳です。 3。一応そう申し上げて「またとなけめ」は次の要素からなると考えられます。 またと = 二度と、ふたたび なけ = 「無し」の未然形。『日本国語大辞典』の「ない」の項には、「上代には未然形、已然形に「なけ」がある」とあります。 め < む。ここが訳者の狙った所なのでしょう。これは「意志」を表すときも、相手や他人の行為を勧誘し期待する位を表す時も、「推量」を表すときもあります。 4。 ですから 「またとなけめ」は。 「決してしない」という意志と、「またと無いようにしてもらいたい」という勧誘ないし命令と、「再びある事は無いだろう」という推測とが考えられるように作り上げた擬古形だと思います。原文の方がすっきりしていますね。
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- banzaiA
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>「またとなけめ」 の部分だけでなく、参考のためにも、もう少し前後の引用もしてください。
補足
すみません、ちょっと余裕がありませんでした。今後は気をつけます。
お礼
まさに痒いところに手が届くようなご回答をありがとうございます。 「無し」に「無け」という活用形があったのですね、これには気がつきませんでした。 あと残っている疑問として、「む」がどうして「め」に変化しているのかがありますが、 これは「またと」を受けてそういうふうに変化したと捉えるべきでしょうか、 古文を読むときに注意しておきたいと思います。