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ものはどうして燃えるのでしょうか?
酸素の供給によって火は強くなるのだと思うのですが、しかしそもそもの発火はなにによって起こるのでしょうか? 燃えるものと酸素が元素レベルで反応すると火が生まれるのでしょうか? できればわかりやすく教えていただけますとありがたく存じます。
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身近な燃焼として、炭素が酸素と結合して 二酸化炭素が発生する発熱反応を例にします。 小文字が書けないので、数字を大文字で書きますと C+O2→CO2↑ 炭素同士の結合と酸素同士の結合が 破壊されて、新たに炭素と酸素の 結合(二酸化炭素)ができているのです。 どこかで1)炭素-炭素間、2)酸素-酸素間、 3)炭素-酸素間の 結合エネルギーというのを調べてみて下さい。 1)、2)>3) という関係になっているはずです。 1)、2)の結合エネルギーを超える ような高い熱エネルギーが加わると、 1)、2)の結合が壊されます。 そして再び結合しよとした時に、 1)、2)よりエネルギーが小さい 3)の結合が先にできてしまうのです。 3)の結合ができてしまうと、 エネルギーが余ってしまうので、 これがさらにC-C、O-O間の結合を 破壊します。 ここで言う原子と原子を結びつけている エネルギーの実体とは、仮想光子と呼ばれて いる波長の非常に短い電磁波です。 (光は電磁波の1種であるということが分かって いるとこの説明わかると思いますが、 まだご存知なければそうゆうものとお考え下さい) この仮想光子ですが、普段は原子と原子を 結合させるために力を伝える働きをしていますので、 外部から見えるようなものではありません。 しかし、上の例のように結合する原子が変わる ことで、結合に必要なエネルギーが減ると、 不要となったエネルギーが(通常の)光子の形で 波長を変えて外部に飛び出してきます。 この波長が目に見える、いわゆる可視光のため、 炎から光が出てくるのです。 炎に色のむらがあったり、燃える物によって 炎の色が違うのは、開放されるエネルギーの 違いが、光の波長の違いに現れるからで、 このあたりの法則は、量子力学と呼ばれる 分野を理解しないとわかりませんが、 基本的な法則は高校の物理に出てくる e=hν という公式の法則によるものです。 炎の中身は、熱エネルギー(電磁波)に より破壊された原子や電子が飛びかい そこから急激に光子(熱、光といった電磁波) が放出されている、プラズマと呼ばれる状態です。 >しかしそもそもの発火はなにによって起こるのでしょうか? 他の炎を近づけるなど、燃焼の原材料である CやOの結合を壊すエネルギーを与えることが 発火の切っ掛けです。エネルギーを与えられれば いいので、炎である必要はなく、高温や 熱風でもいいのです。 ただ燃焼が続くためには、上の例のように エネルギー状態が低い別の化合物への変化が 起こることが必要です。 >酸素の供給によって火は強くなるのだと思うのですが、 酸素を吹き付けるなど、燃焼の原材料の供給が 多くなれば、 C+O2→CO2↑ の反応が、より多く進むことになり 発熱量が増えます。 固体である炭素(C)のほうも、粉末にして 酸素とぶつけてやり、そこに静電気などの 発火の要因が加わると、ものすごい勢いで 燃焼が進みます。 ものすごい勢いの燃焼とは、つまり爆発です。 炭鉱などで起こる粉塵爆発とは、このことです。
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- myeyesonly
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こんにちは。 酸素と反応して熱と光を発する事を言う「燃える」(以下、「燃える」という言葉をこの意味で使います)という現象と、「火」または「炎」を発生する現象はまた違ったものなのです。 「火」、「炎」という現象は、「燃える」現象にさらに重力の影響が加わって、物質が連続的に「燃える」、つまり連鎖反応を維持できる現象なのです。 逆にいうと、重力がないと「火」「炎」は存在できません。 燃える物が周囲の酸素と反応し、周囲の酸素がなくなった状態で反応が停止します。 簡単に解説すると、重力の影響で、反応熱で軽くなった燃えて出来た気体が上に上昇し、その部分に下から新たな空気が供給される事で酸素が補給され、持続的に「燃える」現象が維持されるのが「火」「炎」なのです。 このあたりは、マイケル・ファラデー著、「ロウソクの科学」という薄い本に、やさしく解説されています。 確か、岩波からも単行本で出てますので、ぜひ読まれるといいでしょう。
- ranx
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> そもそもの発火はなにによって起こるのでしょうか? 火災を例に考えてみると、その原因には様々なものがあります。 漏電・たばこの火の不始末・てんぷら油の過熱・等等。 共通するのは、可燃性物質に何らかの原因でエネルギーが供給され、 物質(の一部)の温度が発火点以上の高温になることです。 このような状態になると、物質が酸素と反応することによって さらにエネルギー(熱)が解放され、さらに他の部分の酸化反応を 促します。このように、連鎖反応的に酸化が進行するのが「火」です。 分子・原子レベルで見るならば、可燃性物質を構成していた原子が 結合を離れ、新たに酸素と結合します。その結果、分子の運動が 激しくなり、他の分子に衝突して結合を不安定にします。 不安定になった原子は容易に酸素と結合します。 なお、「元素」という語は原子論を前提としませんので、「元素レベル」 という用語法は無いと思います。
- daisangenn
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物が燃えるには3つの条件が必要です. 1、酸素があること 2、燃えるものがあること 3、燃えるものが発火点以上の熱を持っていること この3点です.これさえそろっていれば炎が出ていなくても燃えているとみなします(物理では).例えば石炭は炎を上げて燃えませんが,それでも上の3条件がそろっていれば赤い光を出して燃えます.