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人称代名詞の目的格

最近買った辞書の巻末のオマケ的文法解説の部分で、 人称代名詞の使い方として次のような例文がありました。 (A) Who's there? It's me. (B) She is taller than him. (A)のmeはI、(B)のhimはheだと思っていましたが、最近はこう言うのでしょうか? それとも単なる私の無知で実は昔からこれでよかった(文法的に問題なしだった) のでしょうか?よろしくご指導ください。

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回答No.3

(A) It is ~. は SVC です。 SVC の C は主格補語という通り,文法的には主格です。 S = C ですから,当然です。 だから文法的には It is I. が正しいはずです。 しかし,動詞の後なので,目的格という感覚がある。 そもそも,補語にくるのは圧倒的に単純な名詞で, 主格も目的格もない。 そこで,主格補語といっても,動詞の後なので, 目的格にするという感覚が生じてきます。l さらに,he - she - me だと母音が同じなので, It's he. / It's she. / It's me. のように,he / she は主格を用いても,I は me にする傾向がある, という指摘もなされます。 いずれにせよ,It's me. がかなり普通の表現になっています。 (B) She is tall - He is tall このような比較が前提にあるので, She is taller than he (is). だと日本では昔から教えられてきました。 英語でもこれで正しく,英米の学校などでも主格を用いるように教わります。 しかし,She is taller than he is. と is を残すのが普通です。 than he で終えるのは衒学的に響き,実際の英語では than him という目的格が多くなっています。 日本では古い先生になればなるほど,この目的格を嫌います。 原体験というのはおそろしいものですし,確かに文法的にはそれで正しいわけですから。 しかし,ほとんどの辞書でこのようなことは書かれており, 多くの電子辞書で使われているジーニアス英和辞典に he is(正式) him(略式) he(やや古) と出ていますので, 目的格を誤りだということにはしにくくなっています。 日本の入試でも,少し前に,目的格にすることが誤りとしたのが大きな問題となり, その後,なるべくここには触れないようになってきています。 すなわち,検定教科書では than Mike とか,than my father のように,格が問題にならないような 英文しか出てきません。

arandaspis
質問者

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とても詳細なご回答感謝いたします。ありがとうございました。変化しつつある部分は入試にも出しにくい。うーん確かに。こういう裏話的なお話は面白いですね。ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • sayshe
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回答No.2

(A) Who's there? It's me. (B) She is taller than him. は、文法的には、質問者さんのおっしゃる通り、 (A) Who's there? It's I. (B) She is taller than he (is). が正しいのですが、実際は、辞書の例文の様な使われ方をします。 She is taller than he is. とするのはまだよいそうですが、She is taller than he. と主格で終わるのは嫌われるそうです。than が接続詞と言うより前置詞の様な意識が働いているようです。 (A) の It's me. に関しては本当かどうかわかりませんが、欧米の有名な文法学者が、It's I. と言うべきだと言う趣旨の講演をした後、会場となったホテルのロビーで名前を呼ばれて、It's me. と答えたという話があると、昔「英語学概論」の授業で聞きました。

arandaspis
質問者

お礼

詳しく教えていただきありがとうございました。It's me.についての文法学者のエピソード笑えました。ありがとうございます。

noname#133960
noname#133960
回答No.1

ご指摘の通り「正式」にはIt's I, She is taller than he (is).ですが、最近の話し言葉では目的格で置き換えられるようです。前者は中世にはIt am Iと言ったようですが。

arandaspis
質問者

お礼

ありがとうございました。英語というものもすこしずつ変化するものなんですね。日本語でも同じかもしれませんが。