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A380 Qantas/Roll Royce対応
去年11月にカンタス航空のA380型機のTrent 900エンジンが出火した件なのですが、 QANTAS と Roll Royceはどの様にこの事故に対応したのかが知りたいです。 (飛行機の運航停止など精密検査など) また両者に対する社会的影響はどういう点がありますか? 裏付けもあったらお願いします。(英文でも構いません)
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Qantasは事故発生当時、所有する全てのA380-800の運行を停止。Rolls Royce社と共同での原因究明調査と行い、調査対象となった機体のうち二2機のエンジンに不安要素を発見、11月6日にそれらエンジンの交換を決定しました。 その二日後、QantasはA380のエンジンに、オイル漏れを含めた問題を新たに発見したと発表。同じくTrent 900搭載機を運用していたSingapore、Lufthansaなどの航空会社も、調査とエンジン交換を兼ねて運行を見合わせました。 各生産企業や豪交通安全局などと調査・協議を続け、Qantasは同月23日シドニー-シンガポール-ロンドン路線におけるA380二機の運行を再開。その後、A380での長距離運用も安全であると結論され、翌年1月11日にはロサンゼルス-オーストラリア路線でのA380運行も再開されました。 現在は事故を起こした一機を除き、全機が通常運行中となっています。 今回の事故がTrent 900特有の問題に依るものであるとし、現在QantasとRolls Royceの二社間で損害賠償の協議を行われており、Airbusとも同様の協議が行われているようです。 また現在全世界で運用されるA380のおよそ半数には、ゼネラル・エレクトリックとプラット・アンド・ホイットニーの共同開発であるEngine Alliance GP7000が納入されているため、今後はGP7000エンジンの方が航空会社に好まれるのではと考えられています。ただしTrent 900のシェアが急落するというわけでも無い様で、今年3月にはAsiana航空が自社A380用にTrent 900を納入すると発表され、なんとか受注を請けているです。 豪交通安全局や欧州航空安全局は各航空会社に対し、今後は今回の事故に発生した箇所の重点的な点検を続けた上で、同機を運用していくよう推奨しているようです。 ちなみに、Rolls Royce社の株価は事故当時に一時大きく下がったものの、現在の各種エンジン生産事業の好調を受け、程無くして業績を回復させ成長を続けています。 他に何か情報が入用でしたら、できる限り補足いたします。 http://en.wikipedia.org/wiki/Qantas_Flight_32 (事件の詳細) http://en.wikipedia.org/wiki/Rolls-Royce_Trent_900 (Trent 900の問題に関する情報) http://aviationnewsdaily.com/2011/03/17/rolls-royce-wins-first-trent-900-engine-order-since-qantas-a380-failure-from-asiana-airlines/ (Trent 900、久しぶりの受注のニュース) http://www.economist.com/node/17467154?story_id=17467154 (事件当時の英国記事) http://www.economist.com/node/18073351?story_id=18073351 (RR社の近状分析)
お礼
必要な情報だったのでとても助かりました!!ありがとうございます!