最近のお嬢さん方は冬でも、チュニックなど、ジョーゼットや、シフォンのような透ける、軽い生地で着ているので
あまり違和感がないのかもしれないですが、コート下で、というなら外で見えないから気にもなりませんが、
コートのしたからすけるような、薄い、ヒラットした布地が見えると、年長者は洋服でも、寒々しく見えるのです。
だから、元から、単衣は、冬には着ないとわかっていて、着用するにはウールがぎりぎりです。
それは、ウールが元から、冬素材(毛糸とか)だからという、言い訳があるから。
元から、着物は形は全部一緒(半そでとかないでしょ?)、布地(絽、紗、ちりめん、麻とか)と仕立て(単衣、袷)、そして、柄(季節)で
季節の変化と、温度調整を感じさせる仕組みだから。
私の、祖父は私(今年還暦)が20のころに、ウールのお対の、羽織を脱いでいたら、「なんだそれは、単衣じゃないか」と
血相変えて言いました。
もう、こういう人は生きていませんが(笑)、貧乏人の単衣重ねとか言う言葉もあるぐらいに
寒い時期に、単衣を着用するのは、見るほうにすると、無理があります。
室内だけ(ジタク)とかなら、問題はないでしょう。
タダ、これで寒い時期に外を出歩くに、袷のコート、羽織を着用せずに、ショールだけだと、
本当に「寒々しい=貧乏くさい」ということになっちゃうのです。
銘仙は、柄でそれとわかります。
さらに、布地として、薄いのです、銘仙は。
だから、冬に単衣ということでなら、わかる部分は上前のすそだけが、歩くときにわかりますが、ヤッパリ、ちょっとね。
季節の変わり目に、暑いときなどにということなら、十分に通用するのですが。