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登記がなされていない建物の競売と落札者の建物の明渡し義務
裁判所の競売物件として土地のない(土地は対象外とする)建物のみの売却公示がありました。この建物は登記がなされていません(裁判所の説明)。しかも、建物が存在する土地はこれまた、過去に競売に付され、当時の落札者に所有権が移転しています。その時点で建物所有者(土地の占有者)に、土地の所有者(落札による)に土地を引き渡すよう裁判所の命令がなされています。そして一年経過、今般建物(表示登記、保存登記がありません)のみが競売に付されることになりました。土地所有者と建物所有者の間には土地の使用貸借その他何らの契約は存在しません。 この建物を裁判所の競売手続きに沿って、入札、落札そして、代金の支払いにより、有効に建物の所有権を取得しようとしています。さて、ここからが質問です。 建物の所有者(落札により所有者となった者)は土地の所有者に対して土地の占有を主張できますか。また、建物の収得によりその土地の地上権も収得することになりますか。
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例えば法定地上権は,建物の存立時期と抵当権等や差押登記の前後によって成立するか否かが決まってくるので質問文だけからは判断できません。 占有権限がある場合には強い順に(法定)地上権,賃借権,使用借権が考えられますが,これはいわゆる三点セットと呼ばれる執行裁判所に備え置かれているファイルで確認することになります。 参考URLで概要をつかんでいただければいいのですが,物件明細書の「不動産に係る権利の取得及び仮処分の執行で売却により効力を失わないもの」や「売却により設定されたものとみなされる地上権の概要」欄を見ることになります。 この他の判断材料は三点セットの評価書となり,存立基盤の権利の評価箇所があります。地上権は強固な権利なので建物価格に高額で上乗せされますし,使用借権は弱い権利なので低額だったり,場合によっては零で評価されたりします。 また,大前提ですが,売却する本件建物の登記が無いということは考えられません(差押前とか,何かの建物の付属建物であれば別)。 親切な対応をしてもらえるかは保証の限りではありませんが,担当書記官に登記の件と物件明細書(ブツメイと呼ぶ)の確認をした方がいいでしょう。
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- bonnnou
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実務上、実際に発生しうるのか、はなはだ疑わしい質問です。 不動産を競売するにあたり、執行官は、物件1つ1つを、十分に調査しています。 その調査の対象は土地所有者にもおよび、その時点において、当該建物が、 『建物所有者(土地の占有者)に、土地の所有者 (落札による)に土地を引き渡すよう裁判所の命令 がなされています。』 という状況は十分確認できます。 (この『 』内の記載も、おかしいので すが・・・・。) であるなら、その時点で、競売はできません。 できないと言うより、その建物は、その土地に 存在できる「権原」がなく、その建物の価値はまったく無い物です。というわけで、価値のない建物の競売は、考えられません。 ただ一つ、競売されるケースは、あります。 その建物が、文化財級のもので、他の土地に再建できれば、それ自体で、価値が見いだせるもの、あるいは、そのの部材に、価値が認められる場合です。 これは、不動産としての建物ではなく、移転もしくは、取り壊しを前提とした競売でしょう。 そのような物件は、ごくまれです。 そして、当然調書に記載されているはずです。 また、土地所有者としては、その建物の競売は、それ以外の競売であれば、阻止するでしょう。 たとえ、土地所有者が、建物の競売に同意しても、新建物所有者(建物競落人)と、土地所有者の間で、新たな賃貸借契約を結ぶ必要がありますが、その交渉が、不調に終わることも考えれば、ますます、競売できる物件ではないようです。 というわけで、当該質問は、貴方の想像の産物か、 何かの、課題と思われますが いかがでしょうか?
お礼
いや、想像の産物ではなく、創造の産物です。ややこしくなりましたが私が建物を買受ければ事足れり。ということがわかりました。それにしても、建物所有者と土地所有者の「はっけよい、のこったのこった」を考えさせられる良い課題に出会ったものです。ありがとうございました。
お礼
よくわかりました、件外建物は「収去、土地明渡し訴訟」が一番良いようですね。来週にでも訴訟を起こします。 ありがとうございました。