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文楽の「義経千本桜」について質問させて下さい。

ちなみに自分はまだまだ初心者でありますが、是非ともたくさんの回答をお待ちしてます。 まず文楽についてなんですが、文楽は落語のように演じる方々によって同じ題目でも話の流れや結末が少し変わったりするのでしょうか?あるいは同じ演者でも見に行った年や時期が違えば変わってたりしますか? 次に義経千本桜についてです。この題目の文楽を見に行った事がある方々にお聞きしたいのですが、ラストで狐の忠信がどうなったかを教えてください!それからそのラストにいての感想も是非お聞かせ下さい。また、ラスト以外でも一番のお気に入りにの場面や印象に残る場面なども述べていただけば有難いです。 宜しくお願い致します。

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  • KoHal
  • ベストアンサー率60% (110/181)
回答No.2

>文楽は落語のように演じる方々によって同じ題目でも話の流れや結末が少し変わったりするのでしょうか?あるいは同じ演者でも見に行った年や時期が違えば変わってたりしますか? 話の流れや結末は変わりません。本来は。 ただし、厳密に言うと、細かい部分で言葉、表現の異同はあります。 そのため、ストーリーは変わらないものの、その意味合いが大きく異なってしまう場合もあります。 義経千本桜でも、すし屋の段で作品のテーマにかかわる大事なセリフが書き換えられて上演されるケースがあり、研究者などから問題視されている例もあります。 さらに上演時間その他の都合であちこちがカットされて上演されることは多々あり、その場合作品の印象が大きく変わることもあります。 有名な例だと傾城阿波の鳴門の十郎兵衛内の段(巡礼歌の段)。 これ前半だけ上演する機会が多いんですが、前半しか見たことのない人が初めて後半まで見たら多分びっくりするでしょうね(苦笑。 さらにさらに、作品に対する解釈、演出というレベルになると、これはもう演者によってさまざまです。こういう違いすなわち演者の個性が楽しめるようになると文楽をよりいっそう深く楽しめるようになります。これは歌舞伎でもそのほかの演劇でも同じですね。 >ラストで狐の忠信がどうなったかを教えてください! 故郷に帰って幸せに暮らしたんでしょうね、たぶん(笑。まぁその前にもうひと働きするのですが。 文楽の作品、特に時代物は本来ものすごく長いです。これを全部上演するのは現代ではほぼ不可能なので、通常は色々な作品から有名な場面だけを集めて上演するのが一般的です。これを「みどり」といいます。 これに対し一作品を最初から最後まで上演するのを「通し」と言いますが、現行では「通し」と言ってもかなりの部分がカットされているのが普通です。 ホントの「通し」はもうここ数十年行われていません。 義経千本桜だと、現行では狐忠信が空を飛んでいって幕となりますが、この場面、実は四段目の中であり、本来はこのあと四段目の切(クライマックス)、さらには五段目が続きます(時代物は五段構成が基本)。 本作の場合現行の通し上演でも実際に上演されているのは(かなり大雑把な目算ですが)全体の70%程度です。 狐忠信のその後の奮闘および義経千本桜の全体像がお知りになりたければ、ぜひ院本(「まるほん」と読む。丸本とも書く。浄瑠璃詞章のオリジナルです。)をお読みください。岩波の新日本古典大系「竹田出雲並木宗輔浄瑠璃集」に入ってます。たいていの図書館が所蔵している本です。 千本桜に限らず院本は面白いですよ。院本を読むと目からうろこ、作品のイメージががらっと変わってしまうことも多々あります。 千本桜も院本を読むと、非常に緻密な構成を持つ大変な傑作であることが分かります。そして、なんでこの作品に狐忠信が出てくるのか、彼には故郷で幸福に暮らしてもらわないと困ることも分かります。 >ラスト以外でも一番のお気に入りにの場面や印象に残る場面 二段目の大物浦の段。 安徳帝を入水させようとする典侍の局の述懐が聴き物ですね。 ただし、太夫によほどの実力がないと滑っちゃうところなので、なかなか満足の行く舞台にはお目にかかれないですが。 もちろん知盛の長い長い物語も聴き応え十分。 三段目のすし屋の段。 やはり名曲中の名曲ですね。お里のクドキ。「跡をしとうて」のあたりの緊迫感。権太の述懐。そしてそれらを全部ひっくり返してしまう結末。この結末の徒労感が義経千本桜全体のテーマに深くかかわっています。 四段目の道行初音の旅 文楽はン十年見続けていますが、これ、扇の受け渡しがきっちり成功したところをいまだに見たことありません(笑。今の人形使いは研鑽が足らんぞよ。

回答No.1

文楽は、浄瑠璃本というテキストがあり、基本的にここから一字一句変わりません。 文楽ベースでも、歌舞伎は多少内容が変化しますが、文楽は大きい変化はないと思っていいです。 「義経千本桜」については、現行上演では、おそらく文楽でもめったに最後まで出ないので、ラストが知りたければ浄瑠璃本が全段掲載されている本を買ったほうが早いかもしれません。 最後まで載っている解説ページを貼っておきます。 歌舞伎の解説ですが、浄瑠璃本ベースの解説内容です。 http://blog.goo.ne.jp/yokikotokiku/e/0c674e5b1e2564fec4cd45264547c73e 「千本桜」は長いです。各段ごとのもくじです。 http://blog.goo.ne.jp/yokikotokiku/e/eb9b193c9e1926b7fe1067631154593f 源九郎忠信が出るのは、 「鳥居前(とりいまえr)」 「道行初音旅(みちゆき はつねのたび)」 「川連法眼館(かわつらほうげん やかた)」(と、そのあとの「吉野山中)」になります。 個人的に好きな段は、「大物浦(だいもつのうら)」と「小金吾討死(こきんご うちじに)」です。 忠信の出る段では、「鳥居前」がいちばん好きですねー。忠信がいちばん強そうなので(笑)。

参考URL:
http://blog.goo.ne.jp/yokikotokiku

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