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カースト制度における不可触民の呼称について
以前カースト制度の不可触民についてネットで調べたとき,パリアと呼ぶとの記載がありました. ところが最近調べたところ,太鼓叩きをパーリアと呼ぶとの記載がありました. このパーリアとはパリアの事でしょうか? 同じ言葉だとすると,不可触民全体を指す言葉としても用いられるのでしょうか? 不可触民全体を指す言葉としては,パリアとアチュードどちらの方が適切なのでしょうか? それとももっと適切(蔑称かどうかは抜きにして意味として正しいという意味で使っています)な単語があるのでしょうか? (ダリットやハリジャンは無視して下さい.)
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またまた回答します。 前回よりも若干、不確かになりますが御容赦を。 (他の識者からの回答も見てみたいところです) >以前カースト制度の不可触民についてネットで調べたとき,パリアと呼ぶとの記載がありました. 確かに、手塚治虫の「ブッダ」の中では「パリア(非人)」とされていました。 >ところが最近調べたところ,太鼓叩きをパーリアと呼ぶとの記載がありました. >このパーリアとはパリアの事でしょうか? 私の知る限り、太鼓叩きは「パライヤル/パライヤール」であり、インド国内で「パリア/パーリア/パーリヤ」と言う呼称は一般的ではないと思います。 (と言うか知りません) しかし、英語のウィキペで pariah を引くと、「のけ者」「無宿者」と云った意味の一般単語として通用する言葉であり、その語源が「パライヤル」である旨、記載されています。 ここから類推するに、パライヤル=パライヤール=パリア=パーリア=パーリヤ=太鼓叩きであり、不可蝕民を指す言葉と言えるでしょう。 因みに「パライ」と言うのはタミル地方の太鼓の名前です。 パライヤルは葬式の時の葬送の音楽を奏でる事を正業とする不可蝕民です。 >同じ言葉だとすると,不可触民全体を指す言葉としても用いられるのでしょうか? 英語/日本語のウィキペに載っているくらいですから、欧米や日本の研究者の間では「パリア」と言うのは、一般的な呼称と言えるかもしれません。 ですが、本国では、パライヤルは、タミルやケララに集中していますから(おそらく)一般的ではないと思います。 タミル語のウィキペが読めれば、もう少し詳しくわかるかもしれません。 (残念ながら、私はヒンディはちょびっと読めるものの、タミルは全く読めません) >不可触民全体を指す言葉としては,パリアとアチュードどちらの方が適切なのでしょうか? と、言う事で結論としては(多分、としか言えませんが)、パリアよりは「アチュート」(「ド」ではない)。 >それとももっと適切(蔑称かどうかは抜きにして意味として正しいという意味で使っています)な単語があるのでしょうか? 「スケジュールドカースト」、「アンタチャッブル」、などの英語が語源の呼称もインドでは普通に使われます。 (前者は、インド的な発音では「セジュールドカースト」になります)
お礼
早速の回答ありがとうございます. 今「アンベードカルの生涯」(ダナンジャイ・キール著,山際素男訳:光文社新書)を読んでいる事もあり,歴史的・社会的背景を正確に理解しておきたくて色々調べていました.今回の質問もその一環です. utakataXEXさんの回答で十分納得できたのですが,他の人の回答もあるかも知れませんので,暫く回答待ちにしておきます. (utakataXEXさんもそれを望まれているようですので)