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重松 清の『見張り塔から ずっと』という本の中の「扉を開けて」について
重松 清の『見張り塔から ずっと』という本の中の「扉を開けて」について教えてください。 この本を先週読んだのですが、結末はこの夫婦の「私」と「佐和子」のどちらかが飛び降り自殺をしたと思うのですが、何度か読み返してもよく分かりません。「私」は部屋の中にいる筈ですので、やはり「佐和子」ですか。「私」は空を見て亡くなった我が子に似た子が目の前に現れるのは、「私」が飛び降りて死んだからですか・・・ あまり本を読まないので、判読力がありません。詳しい方教えてください。
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物語終盤の、 (1)何者かの転落の時点で「佐和子」は不在。 (2)「私」夫婦は、非常口の合い鍵を持って、時々屋上に出ている。 (3)何者かの転落直前、非常口の扉は開いていた。 (4)もともと非常口に興味を抱いていた「健太」は、歓声と共に扉の向こうに出て行く。 (5)落ちていく影は「ボールのような丸い輪郭」「手足をばたつかせた人の形」 から推測して、 窓の向こうを落ちていく影は、「サッカー少年・健太」(以下「健太」)なのかなと思いました。 屋上でいったい何があったか(故意に「佐和子」が突き落とした、屋上でボールを追いかけた「健太」が誤って転落した、など)は描かれていませんが、 物語のラストで、それまで「佐和子」には見えていた「(亡き)息子・健太」の声や姿を、自分も感じられるようになった「私」が、「息子・健太」の気配を感じながら「佐和子」をいたわってやろうと待つ、という姿が描かれて終わっていることから推測するに、(少なくとも「私」は)「健太」の転落に「佐和子」が関係していると確信していると読めるのかな、と。 こういう風に解釈したので、読了後、「う~ん、日常に潜むサイコホラー」とか思ってました(汗) 全くの個人的解釈で恐縮ですが、参考になればと思います。
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- toko0503
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あおくまでも私感ですが 飛び降りたのは佐和子でしょう。最後の数行で 「私」は「ダイニングの床に座り、革のにおいを鼻から胸に溜め込んで、 仰向けに寝転がる。」とあります。 「佐和子が帰ってきたら、肩を抱いてやろう。………」とも言っていますね。 「私」は部屋にいます。 空を見ているのは、磨りガラスの窓からです。 自分に似た猫っ毛の子供が上から覗き込んでいるのは、 青空を見つめたままの「私」に、天国から(上から) 見つめ返された健太の幻想かな、とも思われました。 切ない話でしたね。 参考までに書いてみました。
お礼
返事が遅くなって申し訳ありません。 飛び降りたのは「佐和子」ですか・・・ 本当に切ない話ですね。 ご回答、ありがとうございました。
お礼
返事が遅くなって申し訳ありません。 飛び降りたのではなく、「落ちた」又は「落とされた」のは「健太」ですか・・・ そう言えば、扉の向こう(屋上)に出て行った「健太」のことは、それ以降、何も描かれてないですね。 No,1さんのご回答とは全く違った見方ですね。 いろいろな推測があるということは、この本の本当の意味での正解はなく、読んだ人個々の感じたことがそれぞれ「正解」なのでしょうか・・・ ご回答、ありがとうございました。