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マンガの描き方
マンガの描き方 日本の漫画の背景はあまり力を入れておらず、省略化して書かれていることが多いですが、 アメコミでは背景の細部まで力が入れられているように思います。 これは何故でしょうか? また、アメコミの敵は顔だけ人間ではない生物であったり、仮面を着けていたりして、顔がわからなくなっていることにも理由があるのでしょうか? 皆様の考えをお聞かせください。
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ヒーローものやアクションもの中心ですから、背景やシチュエーションを詳細に描くことでアクションを際立たせる効果があると思います。 映画や動画に近い効果をねらっているのでしょう。 顔のわからない敵は、具体的な対象というより具象化された「悪」を描いているからだと思います。 顔をもたせてしまうと人間ぽさが出て、全ての人が忌み嫌うべき敵という印象が薄れるでしょう。 得体の知れぬ者にたいしてこそ人は恐怖や嫌悪や憎悪を感じるものだと思います。 「悪」の存在なしにはヒーローは成り立ちませんから。
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- tama80ji
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はじめまして。 概ね他の回答者が回答なされている「感覚」の相違です。 但しアメコミと日本のマンガは制作面も根本的に異なります。 日本では月刊、隔週刊、週刊と定期刊行がメイン。依頼→制作→刊行→原稿料と言う形式です。 アメコミは原作、作画が全て別々、出版社と契約の許アドバンスと言う形で原稿料は先払い。契約書に記載された期日内に仕上げる。刊行は不定期。 なのでアメコミは制作に関しては時間的にも、経済的にも余裕がありますが、日本は制作している時が一番貧乏。時間的にも余裕が無いと真逆です。 特に背景が多い画面は制作時間がかかります。時間的余裕が無い場合は描いている暇はありません。 アメコミは作画面でも人物は誰、このキャラクターは誰、背景は誰、彩色は誰と完全分業制が確立していますが、日本では主にアシスタントこそ存在しますが、基本的に個人、職人形式でアシスタントは飽くまでも先生のお手伝い。作業進行を円滑にするため先生の手を煩わすまでもない作業を代行。つまり補助です。 もちろん、さいとうたかお氏のように完全分業制を確立しているプロダクションもあるにはありますが、少数です。 完全分業が確立しているところでは、背景専門のアシスタントがいますが、全ての作家が背景専門のアシスタントを抱えているわけではなく、むしろアシスタントもマンガ家志望やデビューそこそこの新人が担当するので、描きたいものはモノよりも人です。得意なのもヒトが中心です。 それに背景を描ける人材は極めて少ないのです。 写真起こし、PC導入の時代となっても手間暇がかかるので、背景担当はやり手が少ないのが実情です。 何せ一部作家を除いて、アシスタント料だけで生活はかなり厳しいとの現実があります。しかもアシスタント料は時給換算なので、その作業の難易度でほとんど上下もつきません。 このような環境の中で背景まで詳細、克明に描け、と言うのは無理難題です。 背景も執拗に克明に描く作家がいないわけでもありませんが、大抵は定期連載は不能となります。 アメコミのようにアドバンス形式でないので、連載途絶は収入途絶ともなります。 そうでなくてもバカ売れしている一部作家を除いて、そこそこヒット程度では原稿料だけでは赤字でコミックスで補填せざるを得ないのが実情なので。 とりあえず冒頭部分でデカイ背景を用意して、舞台の場所を読者に認識させれば、場面転換して場所移動さえしなければ「その辺にいるんだ」と読者は認識するので、細かい背景が必要か? と言えば、必ずしも必要ではありません。 むしろ背景が克明に描かれすぎていると、人物が埋没して見難い画面になりかねません。 余白の美もまた、白黒画面で発達した日本マンガの美の一つでもあります。
- potatorooms
- ベストアンサー率28% (3506/12498)
文化の違い。 ない。ない。ない。と書いて情景を思い浮かべることは、日本人やアジア人にある感性で、アメリカ文化には省略の表現はほとんどありません。 漢詩や日本の詩歌、文学には割とよく見られる手法だと思うんですが。 私は、マンガでは初期の高橋留美子さんの表現が見事だと思います。
- kyo-mogu
- ベストアンサー率22% (3398/15358)
日本の漫画はどこに視点を持ってくるのかにもよります。また背景は場面の説明でもありますが、しつこく描く必要も無い。日本人には何も無い空間を楽しめる特性があります。日本の美は空間も認識出来て理解出来る物なのですが、外国人にはその空間は隙間と認識して埋めようとする心理があるそうです。 そういった事も有り、細かく描くのです。 日本人には音もいろんな音を楽しめます、そしてオノマトペも沢山ありますね。歩く音もしずしず、ばたばた、ぱたぱた、そろりそろり等々そういった感性があるののでさらに豊かな構成になるのです。 でも、スヌーピーなどは背景が大切ではなくキャラクターが大切なので背景は省略されています。 手塚治虫先生が漫画の世界を映画と同じようにとらえています。そういった流れもありますから。