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どうもです。
どうもです。 オーギュスト・ルノアールの作品にムーラン・ド・ラ・ギャレットを元に作成した作品がありますが ウェキペディアや文献によって違いますが題名の表記としては<ムーラン・ド・ラ・ギャレット><ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会><ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場>のどれが正しいのでしょうか。
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こんにちは。 美術館側からの回答を待つのも時間がかかると思われますので、たったいま国際電話でオルセー美術館に訊ねてみました。 (自動案内の代表番号から4を押して交換手から担当セクションに回してもらいました) そして、あらためてデータベースで検索しなおしてもらうと、やはり正式なタイトルは"Bal du moulin de la Galette"とのこと。 解説ページにおいては便宜上"Bal au moulin de la Galette, Montmartre"と記載しているにすぎないそうです。 "Moulin de la Galette"と短い呼称も正しいのかと訊ねたところ、「う~ん、正式には"Bal du moulin de la Galette"だと、そこはきっちり言い放ってました。 で、「日本語での題名がわかるか」と訊ねたら「わからない、日本語がわかる同僚がいるので聞いてみる、ちょっと待ってて…(中断)…今は外出中でいない。」と。 ”Bal"の意味を訊ねてみました。 英語で言うところの"danceまたはdancing"、"dance hall"、"dance party"のどれが適当かと訊ねたところ、また同僚と数秒相談してから、このルノワールの絵画の"bal"は"dance hall"で、当時のパリをよくあらわしたものだ」と語ってくれました。 ですので、このオルセー美術館スタッフの話を鑑み、回答としては<ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場>が正しいということになります。 でも、"Bal du~"と"Bal au~"の些細な違いにせよ、略称的な"Moulin de la Galette"という呼び名、あるいは、この絵画の題名"bal"の指す意味などにつき、意外と美術館スタッフですら「う~ん…」といちいち本当に唸っていたのには、ちょっと意外でしたね。 その女性スタッフはもの凄く親身になって語ってくれたので、とても好印象のうちに電話を切ったのですが(かの地の学芸員スタッフのステイタスは日本の比ではない)、名前を聞いておけば良かったかも。 まあでも、作り話ではないのでこの点だけは信じて下さいね。 なお、ゴッホやトゥルーズ=ロトレックも「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」を描いておりまして、やはり当時のパリの文化の一つの象徴であり、ルノワールの、ゴッホの…という感じで、『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』という呼び名が親しみをこめて一般的に知れ渡っているのかもしれないですね、などと最後に話し合って電話を置いた次第です。 以上、いくらかでもご参考にしていただければ嬉しく思います。 長々と失礼致しました。
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- mashumaro2
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すみません、No.2の補足につき、いまオルセー美術館に問い合せ中ですので、もう少々回答にお待ち頂けますでしょうか。 と申しますのも、作品カタログのページ上での題名はもちろん"Bal 《du》 moulin de la Galette”なのですが、No.2の回答をする上で、私が参考にした同作品の解説ページ上での題名が"Bal 《au》 moulin de la Galette"として掲載されていたからです。 (《du》なら《の=of》、 《au》なら《での=at》と単純に訳されます) やはり「正式な題名」としては『ムーラン・ド・ラ・ギャレット【の=du】舞踏場=Bal du moulin de la Galette』に相違ないと私は確信しておりますけれども、この件に加えて"bal du"を省略した形の呼称の広汎な存在をも含めてただいまオルセーに照会してもらっておりますので、お急ぎかとは存じますが、もう少々お時間を頂戴したいと思っております。 また、取り急ぎ一般美術書に目を通したところ、「ムーラン・ド・ラ・ガレット」(『美術の歴史』 創元社)、「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏場」(『新西洋美術史』西村書店)「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」(『西洋美術史』美術出版社)等々、いずれの題名の表記もやはりまちまちでした。
- mashumaro2
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No.1です。補足させていただきますね。 ちょっと気になってオルセー美術館のサイトで「英語表記」を調べてみたところ、"Dance at Le Moulin de la Galette"と載せてありました。 私でも『ムーラン・ド・ラ・ギャレットでの舞踏』と訳すと思います。 「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」という店「で=au(場所をあらわす前置詞)」の「大勢人が集まっての舞踏、ダンス=bal」の様子を描いたものなので。 ちょっとご質問中の<ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会>の《舞踏会》は、仰々しい気も致しますから、まだ《舞踏場》の方がよろしいと思われます。 以上です。
- mashumaro2
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こんにちは。 いずれの表記でも「間違い」ではなく「正しい」と捉えて問題ないものと思われます。 "Bal du moulin de la Galette"のこの"bal"という単語には、「舞踏会」という意味と、「大衆的なダンスホール=舞踏場」という意味合いがありまして、ただ単に、邦題としての統一が徹底されていないに過ぎません。 大小2つの絵(同題名)が存在するようで、かつて日本人がニューヨークのサザビーズで法外な高額落札をして話題になったこともありましたが、一般人に広く馴染み深いほうのオルセー美術館所蔵の大きいサイズの絵画が未だ来日しておらず、知名度の割にはなかなか作品題名としての統一がはかられていない一因かと思われます。 ご指摘のwikipediaにおいても、以下のような記述がありますね。 "Bal du moulin de la Galette (commonly known as Le moulin de la Galette) is an 1876 painting by French artist Pierre-Auguste Renoir." 正式な作品題名から「舞踏会/舞踏場」という言葉を取り去った作品名『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』としても、広く知られている現況を示唆しています。 http://en.wikipedia.org/wiki/Bal_du_moulin_de_la_Galette また、肝心の作者であるPierre-Auguste Renoirの表記につき、「ルノワール」「ルノアール」と、これも多少のばらつきが散見されます。 おおかた「ルノワール」として統一の方向にある印象を受けるものの、たとえば仏文学の翻訳を手掛けた小林秀雄の場合、『近代絵画』において「ルノアール」と記しています。 洋画の題名が日本語にて思いっきり意訳されるほどではないにせよ、所蔵される美術館あるいは国での作品題名と邦題とで若干の乖離が見られることも決して稀ではありません。 たとえば山川出版社の世界史の教科書で馴染み深い『サモトラケのニケ』が、実はルーヴルでは"Victoire de Samothrace"と呼ばれているものの、館内スタッフのおじさんに訊ねてみるとちゃんと通じますから、これすら問題が無いように思われます。 もし問題になるとすれば…学校のテストの採点時に先生次第、なのかもしれませんね。
お礼
しばらくネットが繋がる状態ではなくお礼が遅れて申し訳ありませんでした。 国際電話までかけてくださり本当にありがとうございました! フランス語を専攻していないもので知識がなく、言語的にも美術の知識的にも大変勉強になりました。