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炭酸飲料の炭酸が抜けないようにする方法で、
炭酸飲料の炭酸が抜けないようにする方法で、 「凹ませた状態で保存すると良い」 というものを聞いたことがあるのですが、 私の考えでは、そんなことをすると余計に溶解していた炭酸ガスが抜けて行くような気がします。 この裏技はガセなのでしょうか? それとも、科学的な根拠がちゃんとあるのでしょうか? そうだとしたら、その原理を教えてください。
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実際に試してみました。 ペットボトルの円柱状の部分はうすくできていて復元力がありますが、 上部の球形に近い部分ではPET樹脂が肉厚で復元力はほとんど ありません。これに加圧してみましたが、状態はそのままでした。 質問者様またはそのご友人の言葉では「凹んだ状態」とありますので、 この写真の状態を含めて何かの方法で凹んだ状態にするのでしょう。 そうすれば気相の体積が減り、気相中のCO2も減るのです。 また、空気加圧によって気相中のCO2は減ることはありません。 もし、CO2は50%と空気50%だけが入っているボトルに空気を 加圧すればCO2は減るでしょうか?CO2が水に溶ける量は温度と CO2分圧にのみ依存します。 あと、良い方法としてはワインの保存装置が使えると思います。 ワインの酸化を防止するために、フィルムが液面の内部まで下がってくる のです。これならば僅かなCO2で分圧がすぐに上昇するので、 平衡になるまでの時間とCO2の気化量が減り、結論として抜けにくく なります。
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- Saturn5
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以前に「良い方法ではないが効果はある」と書きました。 密閉状態ですから、CO2は気相か液相かのどちらかにいます。 ここで、「炭酸が抜けないように」というのは気相中のCO2を 減らせばいいということです。従って、ボトル(缶)中体積を小さく すると圧力は同じでも気相中のCO2は減ります。 従って、メーカーはボトル(缶)一杯まで飲み物を入れて売ればいい わけですが、そうすれば輸送時の振動や高温時のCO2放出で ボトル(缶)が破裂するおそれがあります。そこで、50~60℃ にも耐えられることを計算して空間を空けているのです。 これを凹ませるのは耐圧の理想型である円形の断面が壊れてしまうし、 缶の場合はピンホールがあく可能性があるので「いい方法ではない」 と書きましたが、効果はあると思います。 (1)圧力について 質問者様の文章は「凹ませた状態で保存する」です。 これは単純に体積変化と考えるところではないでしょうか。 また、缶かペットボトルかも書いてありません。 通常は凹ませるのは栓をしてからではないでしょうか? 栓をする前にしても、缶の場合は変形します。 ペットボトルで復元力があるにしても質問者は「状態」 と書いておられます。ということは缶のように変形する容器であるか、 ペットボトルの場合は重りをおいて加圧するのではないでしょうか。 ORUKA1951さんのいうように、減圧になる場合はペットボトルを フタが開いた状態で凹ませて、フタをして放置した場合です。 これではCO2を抜いているようなものです。 (2)分圧について <状態1>全圧2atm CO2:50% CO2分圧1atm <状態2><状態1>に同体積の空気を吹き込んで4atmにする。 全圧4atm CO2:25% CO2分圧1atm ヘンリーの法則より、液層中のCO2量は気相中のCO2分圧に比例します。 従って、液相中のCO2量は変化しません。ということは気相のCO2も 変化しません。 ORUKA1951さんはわかりやすいよに図を書いて説明しておられましたが、 ここでCO2分圧=1atmとしておられますが、体積が1/4ではなく 1として計算しなければなりません。(ここがポイントだと思います) CO2は気相中の全体積に25%で均一にあるので、体積1で分圧1です。 逆に、このように、CO2と空気を分けて考えるならば、CO2の 分圧(圧力)も空気の圧力も全圧に等しい4として計算しなければなりません。 これでPV=nRTが成り立つのです。
- ORUKA1951
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試したことがないのがすぐばれちゃう。 炭酸飲料のボトルなんてへこませてもすぐ戻る。 へこませて蓋をすると、空気の絶対量は少ないので、元の状態に復元した時点ですでにへこまさないときよりも多くの炭酸ガスが気体になっている。 また分圧というのは気相中の気体の体積比そのもので、それが炭酸水との平衡になるか否かです。 普通の化学の問題とほんの少し形を変えると、きちんと仕組みを理解していないで法則だけ覚えていると間違う典型的な問題です。 たぶん、その説を言っていた友人もそうなのでしょう。 炭酸飲料用のPETボトルは、6気圧程度(約60度の炭酸飲料の気化圧力)まで持ちますから、その圧力まで加圧して、かつ凍らせないまで冷やす。凍らせると炭酸ガスは溶けられない。
- Saturn5
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質問者の質問に忠実に答えるならば、 「良い方法ではないがガセではない(効果はある)」です。 結論を言えば、炭酸ガスを抜けにくく(多く溶かす)には 次の2つの方法しか有りません。 (1)温度を下げる。 (2)空間部分の体積を小さくする。 今回、ご質問の方法は曲がりなりにも(2)の結果になりますので、 二酸化炭素は抜けにくくなるでしょう。 ORUKA1951さんは2点勘違いをされておられると思います。 (1)缶(ボトル)を凹ませると圧力が下がる 確かに復元力があり、それが内部を引っ張りますが、それ以前の 状態よりも小さくなっているのです。当然、圧力は上がります。 また、気体中のCO2をn(mol)とすれば、 n=PV/RT になりますので、Vが小さければ小さいほど 気相のCO2が減ります。 2気圧(平衡になる気圧)になるまで戻るのではなく、凹ませた 時点で2気圧を超えているのです。この値から少し減圧されるだけです。 (2)内圧を上げると気相のCO2が減る 初期の内圧が2(atm)でCO2が50%ならばCO2分圧は 1(atm)になります。 ここに空気を送り込んで内圧を4(atm)にするということは、 CO2の存在率が25%になって、分圧が1(atm)で変わらない ということです。気相中のn=PV/RTですので、分圧P が一定で体積Vが一定なのでnは変化しません。 また、液層中のn’はヘンリーの法則により、分圧に比例する ので、液相中のCO2も変化しません。 気体というのは分子間の相互作用を0とみなせるものです。 従って、液層と気層で平衡状態が成り立っている系に別の気体を入れても 平衡状態は変化しません。 極端な例で言うと、ボトルの上の空間を極限まで小さくしてください。 当然、ここに存在できるCO2は減るでしょう。ボトルを凹ませる というのはそういう事なのです。
補足
過去に、極限までボトルの空間部分を減らして冷蔵庫に入れておいたことがあるのですが、 開けずに何日か経った後見てみると、凹んでいたはずのボトルは元に戻っていました。 ボトルを凹ませた状態を維持できるのならSaturn5さんの仰る通りだと思いますが、 実際には元の形に戻っていってしまうから、その部分にどんどん炭酸ガスが出て行き、 最終的に大気圧と同じ大きさの圧力になるまで炭酸ガスが抜けてしまいそうな気がするのですが………。
- ORUKA1951
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>ボトル内の圧力を上げてもCO2分圧は変化しないので、抜ける炭酸の量は変わらないでしょう。 と、確かに反論の難しいネタです。結論は逆に「圧力を上げる抜ける炭酸の量は減る」です。この問題のポイントは、「ボトルをへこませると圧力が下がる」ですから逆効果です。 そこで図を描いて説明しましょう。単純化するため炭酸ガスの分圧を1気圧として考えます。 1) ボトルに空間が多い状態でキャップをすると、ボトル内の気圧はある圧力になるまで上昇します。たとえば2気圧まで上昇する場合を考えてみましょう。 この場合、炭酸ガスの分圧は1気圧であること、炭酸ガスの体積は一気圧換算でボトル内の体積に等しいことが分かります。(PV=nRT) 2) ボトル内を空気を充填して4気圧まで加圧すると、炭酸ガスの分圧はやはり1気圧になりますから、気体であった二酸化炭素は半分は液相に戻ります。 ポイントは液相に存在する炭酸ガスと気相に存在する炭酸ガスが平衡になっていること。 テストでは典型的なひっかけ問題ですね。--体積と温度が一定なことに着目すること。 3) よって加圧されると、炭酸ガスは抜けにくくなる。 ★ボトルをへこませると、復元力のある(特に内圧がある場合は復元力とみなされる)ボトルでは、あたかも減圧された状態ですから、一気圧になるまで炭酸ガスは気相に移ります。その場合、空気の量が少ないため、ボトル内の分圧が1気圧になるには多量の炭酸ガスが必要ですね。 注意)水中にあるのは、炭酸ではなく、炭酸ガスです。炭酸ガス(二酸化炭素)は水中での解離度はひくく、炭酸としての存在はわずかで気体(二酸化炭素)のまま存在しています。
- polymer1
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質問者の求める回答としては、「その裏技は、ガセです。」で、良いと思います。 理由は、他の方が述べられている通りです。 小職も人からその方法を聞いた時、びっくりというか、あきれました。 多少なりとも理科の勉強をしていれば、判断がつきますからね。
- ORUKA1951
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あなたの言われるように、ボトルをへこませるとボトルの復元力でボトル内は減圧状態になって炭酸ガスはかえって抜けてしまうでしょう。 逆に圧力をかけるとどうなるでしょう。 温度が一定なら、気体部分の圧力で気体中の二酸化炭素の分圧がどの程度になるかを考えてみましょう。 気体部分の圧力が2倍になると、常温常圧に換算して同じ体積の二酸化炭素がそこに溶けている場合に、二酸化炭素の分圧は倍になりますね。 常温常圧 ↓ 空気を加えて加圧 ↓ ┌─┐ │空│ │□│ 空 │気│ │□│ 気 │□│ ├─┤┌─┐ │二││空│ │酸││気│ │化│├─┤ │炭││炭│ │素││酸│ └─┘└─┘ →加圧 ボトル内を加圧してしまえば、同じ物質量の二酸化炭素の分圧であっても分圧は倍ですから、二酸化炭素の溶けている水から抜け出る二酸化炭素の量は減ります。ボトルを加圧するということはボトルを膨らませることですね。 逆にへこませるとボトル内はボトルの復元力で減圧されますから・・・この逆になる。 言い換えると、「上部の空間をせまくすること」は、残量が同じなら、へこませるのではなく、【加圧し続けないと意味がない】。
#3の回答にありますように、二酸化炭素の分圧は何をしようと、温度が同じであれば変わりません。 なので、温度を下げることと、上部の空間をせまくすること(のみ)が有効です。もちろん、密閉することは大前提です。 上部の空間を狭くするという意味で瓶をへこませることは有効でしょうけど、内部から二酸化炭素が発生するような状況で、それが可能であるかどうかはわかりません。
- Saturn5
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No.2の方のご紹介の「炭酸抜けま栓」を 拝見させていただきました。 理論的には理解できませんでした。 ボトル内の圧力を上げてもCO2分圧は変化しない ので、抜ける炭酸の量は変わらないでしょう。
- Saturn5
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二酸化炭素が水に溶ける量は圧力に比例します。(ヘンリーの法則) 従って、缶を凹ませると圧力が上がって二酸化炭素がよく溶ける という理論だと思います。 しかし、飲みにくいし、凹ませるときに缶にピンホールが 開いては元も子もありません。 それよりも良く冷やす方がいいと思います。 気体は温度が低いほど良く溶けます。 夏に金魚がパクパクするのはこのためです。
お礼
返答が大変遅れて申し訳ありません。 たくさんのご回答ありがとうございます。 分圧について私はよくわかっていなかったのですが、 Saturn5さんの説明で理解できました。本当に感謝しています。