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湊かなえさんの作品「告白」について
湊かなえさんの作品「告白」について 映画化での評判もあり、湊かなえさんの「告白」を読んだのですが、なんとも腑に落ちない点があります。 犯人の少年Aが、致死電圧も知らずに、ポシェットに罠を仕掛けていたというのは、なんとも都合が良過ぎないでしょうか? あれだけ理路整然とした少年が、致死電圧も知らずに殺意を抱いている。なぜ、そこだけ幼稚なのか? あとから女教師に、「あれで心臓を停めることはできません」と言われ、発明品を否定されたと衝撃を受けて恥じているシーンには正直シラケてしまいました。 そこは深く考えないこととして読める許容範囲でしょうか?
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評判につられて読んでしまったあなたもわたしも馬鹿だったということです。
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- zac1116
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*ネタバレ含みます。未読の方は読まないで。 最初の教師の読み通り、少年Aは「最初は殺すつもりが無かった」として読むと違ってくると思います。 母親へのアピールなら、ちょっと事件になれば成就したわけですから、殺人というリスクを犯す必要はありません。殺人はいきすぎ。母親に心配されるどころか、見捨てられるリスクと背中合わせです。将来母親と同じ大学で研究するなんて淡い夢も抱いていた少年です。殺人はバカのすることだぐらいに思ってたんじゃないですか。頭のいい子だから、リスクに見合わないことはしないですよ。でもそこで邪魔が入った。そこからどんどん計画が狂って・・・。 二番目の殺人が最初とは全く違って衝動的、無計画なのも、無視できないと思います。あの女の子、殺そうと思ったらもっとばれない様にできたでしょう。目撃者もいないし。でもしなかった。最初の殺人が計画的なものなら、二番目の殺人の理由が「頭に来たから衝動的にやった」では彼の場合説明が付きません。頭にきたら、計画を練って追い詰めて・・・その課程がありません。ここでも最初と二番目が全く違うものだという事ができます。 でも、自尊心が高い少年Aにとって、他人(女教師)に言い当てられたり頭の中まで読まれるのはガマンならないんです。あくまでも自分が上の立場でいるには、絶対反論・論破されない条件で言い訳(告白)するしかありません。よって、ネット上での告白(言いっぱなし)、そのすぐ後に死んでしまえば、勝ち逃げできるってわけです。もうなりふり構わず逃げに出た。子供がイーッダって言って逃げるのと一緒です。 「告白」が一人称であるからって、全員の言い分全部が真実として読んだらたらこのお話は矛盾だらけで成立しないでしょうね。特に少年Aの告白は。 個人的には後半の彼の変貌振りに笑ってしまったんですが、読み方はそれぞれですから、もっと別にも読めると思います。 弟が母親を殺しちゃった家族のお姉ちゃんとか、一見ばっさり無くてもいい告白ですが、あえて入れた意味を考えるとちょっと怖くなります。 映画ではどう描かれてるんでしょうね。 見に行くつもりは無かったけど、これ書いてたらだんだん映画が見たくなって来ましたw
お礼
ご回答ありがとうございます。 少年Aは「最初は殺すつもりが無かった」とすると、 気絶させただけで、それを殺害したと思い込んでいたということになり、 ますます不自然な展開になるのではと感じました。 家族全員を毒殺するルナシー事件に影響を受けていたとすれば、 そこに殺意がないと成立しないように思うのです。 再読してみたのですが、謙譲移入できるできないではなく、 新たに、HIV感染に関する誤解や、 ウェルテルの腕に「お守り(嘘発見器)」を取り付ける滑稽さ、 等なども気になりだし、 やはり読後の不快感は払拭できませんでした。
- sayapama
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もともと、あの話は第一章のみの短編小説だった物を加筆して、一冊の本にしたので、どうしても論理破綻している部分は多々でてきますよね。 私が一番疑問に思ったのは、致死電圧の部分よりも、最後の遠隔爆破の問題です。 全く関係の無い他人を巻き込む危険性を全く考えていないのです。 無理やり、今までに無いくらい読者を驚かせるようなストーリ展開に持ち込んだ為に、理論的に説明できない所が出てくる事は仕方ない事だと思いますよ。 「ビックリ箱小説」の宿命ですね。
お礼
ご回答ありがとうございます。 そうですね。 別の視点から読む事で思い直すことがあるかと再読してみたのですが、 読者の好意的な深読みによってなんとか成立している感が強くなりました。 「ビックリ箱小説」だとすると、こうしたやりとりもさせていただいて、 十分堪能しているのだと思います。 ただ、なんか惜しいんですよね。
お礼
だって、本屋大賞って・・・