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K-1 WORLD MAX 2003 ~世界一決定トーナメント~について
魔裟斗選手が見事優勝しましたね。 この大会を見て思ったことなのですが,K-1ミドル級以外の試合では 例外もありますが,基本的にキックを中心に攻撃しパンチでKOという 場面が多いと思うのですが,今回のこの大会ではパンチが主体であったように 思います。(クラウスとか特に) これは,なぜなのでしょうか?偶然でしょうか? 今後のK-1では階級を問わず,パンチが強い方が有利になっていくのでしょうか? それとも,ミドル級などのように比較的軽いクラスだと,蹴りの威力が それほどでもないからなのでしょうか? それとも,動きが速く蹴りを出すタイミングがないからでしょうか? 詳しい方がいらっしゃいましたら,回答よろしくお願いします。
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簡単に私なりに説明させてくださいね. これは、慣れ、と、パンチの柔軟性、に尽きると信じます. まず、「慣れ」から なぜグレーシー時代があったのか、最近では、これが一番よく示している事と思います. ルールに縛られた「格闘技」に勝つということは、ルールで許された技に対しての防御力と攻撃力を強めればいい事なんですね. はっきり言って、例えば、金的攻撃あり、のルールを取り入れるとした場合、今までの試合(全ての「格闘技」の)で勝ってきた人でも、もっと実戦(何でもあり)の世界でトレーニングを積んできた人に負ける可能性が大きくなるということです. なぜ負ける可能性が出てくるか、つまり、その防御に対するトレーニング、また防御に伴う、諸々の隙に対する防御、また、その自分の攻撃に伴う自分が作る隙等に対しての、トレーニングがないからなんですね. だから、この根本的なことに対しての知識、また、トレーニングをしていなかった、非グレーシー側は、どうしたら負けずに勝てるかと言う事を、知らなかったわけです. ですから、一時は、何でもありの金的攻撃に負ける「なれていない」格闘技家も、そんなに時間をかけなくとも、勝てるようになる、と言う事でもあるわけです. グレーシーが出てきてから、「格闘技」にはなかった、すなわちグレーシー概念に対する、技術を磨くようになったわけで、その結果、「なれていなかった」グレーシーへの試合運びに対して「なれてきた」と言う事になり、グレーシーが勝てなくなってきてしまった、と言う結果になるわけですね. 基本的に、どの技にも弱点はあります. キックへのトレーニングをしていない、ボクサーにはキックの攻撃への防御に弱いのは、当然の事ですね. しかし、速いパンチの動きに慣れているボクサーは、このことに気がつきトレーニングをすれば、かなり容易に、威力はあるけど、スピードにかけるキックへの防御はできるようになるわけですね. 次に、パンチの柔軟性ですが、これにはいろいろな意味があります. スピード(パンチそのもののスピード及び反射神経)、急所への距離、パンチを出す前の体のほかの部分の動きな少ない(読み取りにくい)、正確な打撃ができる、連続的な攻撃ができる、同じ腕で防御もできる、など、足にはない強みがあります. これは、ボクシングが強いと言うのではなく、格闘技家として当然な事なんですね. 確かに、ヘビー級は重量的な威力はあります. しかし、柔軟性に富んだパンチの「実力」というものを直に体で教えられたのが、わき腹へのパンチ一発で沈んだボブ・サップが一番知っていることでしょう. あの、まぐれとも言える、連続パンチにあたってしまった、彼の犠牲者は、威力に負けてしまったともいえますね. けりの弱点をついていったミドル級がパンチに頼るようになってきたのは、ここにあると思います. これから、ルールに基づいた蹴りの研究をしっかりやり、パンチの弱点を研究していく事によって、立ち技しか許されないルールの元では、それしかないと言う事ですね. 何でもありにできるだけ近付いたUFCでは、何でもありのトレーニングをしてこなかった(なぜか私にはわかりませんが)、空手、テコンドー、柔道、レスリング、ムエタイのチャンピョンが負けるのは、当然としかいえません. 寝技の強みを生かしたパンチで、UFCの試合が終わるのは、これまた当然ともいえることですね. 何でもありの、使える護身術の世界では、無理にでも寝技にもって行くなり、寝技に引き込んでいくことによって、体力的に弱い女性でも、十分勝てる、と言う事にも繋がっていくわけです. 長くなってしまいましたが、これでいいでしょうか。 分からない点がありましたら、補足質問してください。
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- asinohutaba
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そうですね、質問者さんがおっしゃっているように、今回のk-1ミドル級では、パンチの技術のある選手が強かったですね。 この理由については、皆さん説明されていますので、私はちょっと別な見方から。 k-1ミドル級は1試合3ラウンドでしたよね? この3ラウンドというのは、佐竹選手などが得意とした「ローを効かせて倒す」という戦法がとりにくいのです。 k-1で主戦力となる蹴り技はロー、ミドル、ハイの3種類の回し蹴りですが、このうちローとミドルは「効かせる」タイプの蹴りです。 また、ミドル級の選手ともなれば、ディフェンスの技術が高く、まともにローやミドルをもらい続ける、ということもあまりありません。 したがって、ローやミドルが「効いてくる」のは、どうしても2,3ラウンド以降になってきます。 これに対して、ミドル級のパンチは、相手を一撃で倒す力を十分もっています そういった理由や、他の方がおっしゃるようなk-1のルール上の特性から、パンチ中心の選手が活躍したのだと思います。 >今後のK-1では階級を問わず,パンチが強い方が有利になっていくのでしょうか? 実は、かなり昔から「突き>蹴り」ということは言われてきています。 明治、大正、昭和に活躍した沖縄出身の空手家・本部朝基なども「実戦のさい、蹴りはたいして役に立たない」と言ったとも言われています。 蹴りは、突きと比べ、「片足で立つ(不安定)」「スピードが遅い」「モーションが大きい」「連打がきかない」などの不利な要素があります。 実際k-1の試合でもそうとうパンチにかたよった戦い方をする選手が沢山いますよね? しかし、これとは逆に足技オンリーという選手はいません。 突きが重視・多用されるのは、打撃格闘技の宿命みたいなものだと思います。 では、なぜ >K-1ミドル級以外の試合では例外もありますが,基本的にキックを中心に攻撃しパンチでKOという場面が多いと思うのですが, このようになったかというと・・・・、ここからは私の独断偏見ですが・・・、k-1の重い階級に関しては、打撃の威力があったのも確かですが、ディフェンスのテクニックの低い選手が多く、蹴りをもらいやすかった、ということが言えると思います。 だから、蹴る方も安心して蹴れたんですね。 さらに、k-1で戦った佐竹選手は、もともとフルコン空手の選手だったので、多彩なローキックを蹴り分けることが出来ました。 これに対して免疫のなかったキックボクサーは、佐竹選手のローをまともにうけ、負けていました。 だから、k-1の初期段階では、ローキックは試合を左右する重要な技だったと思います。 ところが、ディフェンスのレベルが高くなると、相手のローにカウンターでジャブをあわせるなど、基本中の基本になってしまいます。ミドルに関しても同じことが言えます。 ミドル級クラスの選手は、このような技術はもっていて当たり前だし、k-1の重いクラスの選手でも、最近は当然出来るようになっています。 そういったことからロー、ミドル、ハイといった蹴り技は、k-1では「使いにくい技」になっていったと思われます。 ただ、これに対して、ローを得意とする武田選手などは、ローを蹴るときに頭の位置をずらし、カウンターをもらわないような技術を駆使していますし、ミルコなどは、通常考え得ないスピードでハイが蹴れるようです。 そういった技術のせめぎ合いの中から、次のk-1の方向性が決まってくるのではないでしょうか。 以上、後半は特に独断と偏見でした。
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とても丁寧で,詳しい回答ありがとうございました。 必殺のパンチを持った,総合的な防御のうまい人が今後活躍しそうですね。
- fujishiro
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ちわ。好き勝手に書かせてもらいますと…。 ボクシングが見直されているのでは? 一昔前、蹴り技を使う格闘技や組技系からはボクシングテクニックはあまり重要視されていませんでした。なぜならボクテクは限られた中でしか役に立たないと信じられてたからです。もちろん、実際には役に立ちます、当たり前ですが。一工夫アレンジすれば大きな武器です。これと似たような状況に、ヴァーリ・トゥードが初めのころ、打撃系は組み技系に不利というのがかなり一般でしたが…今では打撃が使えないと話にならんとさえ話す人もいます。それは最初と比べて組み技に対する打撃技が進歩してきたことなどいろいろ考えられますが…ボクシングとキックも似たようなものだと考えられないでしょうか。最初はボクシングはかなり研究されたため、ボクテクに対するキック技術が優先したが(キック全盛のころ、純粋なボクシング畑出身の選手が何人もいたが成績はいまいちだった)が、逆に今度はキック技術を研究するとボクテクが優先し始めてきたということ。例えばクラウスが見せたミドルに合わせたカウンターなんて見事ですよね。アンディ・フグも再起をかけていたとき、ボクテクを一から教わり始めることになったが、やっぱり最初は馬鹿にしてた感があったけど、実際にボクシングをやったときにその技術に感じ入って心を入れなおして教わったという話があるそうです。 こういうこと書くとボクシングが最強じゃーといいはじめる輩が出てくるのでいやなんですが(汗、これはボクテクが明らかに優先していると言うレベルではありません。クラウスよりあきらかにボクテクで劣るマサトがクラウスにパンチで勝てたのはローをうまく使ってたからだと思います。そのまんま使うのではなく、いかにキックボクシングの技術として使うかが需要なんですね。 ちなみにムエタイチャンプ二人がパンチでマットに沈んだのはいたし方がない…。本来、ムエタイは近接は肘・膝が重要視され、間をおいてミドルとローが主力になるんで、ガードはかなりオープン気味です。このガードはストレートとアッパーに弱いんですね。そういった意味でマサトのアッパーは見事でした。そしてムエタイルールならまた別の展開があったであろうことは簡単に想像できます。 これからとしては強い選手でボクテクがあるのは当たり前、ようはどうやってボクテクを活かすかが焦点となるのではないでしょうか。そんななかでミルコにはあくまでキックで勝ってくれる事を期待する。
お礼
大変詳しく回答いただきまして,ありがとうございます。 パンチで勝ったからといって,パンチテクニックだけではないようですね。
- jjjiiiooo
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体重が軽くなれば蹴りの威力は減る。 でも、それはパンチも同じなんだけど・・・・なんか、ローの方が効きにくくなってるように見えますね。 さて、その視点ではホーストのようなローの名手が出てこないと分かりませんが ヘビー級でも、ローで勝つひとなんてホースト位じゃないですかね?他のトップファイターは、みんなパンチ主体ですよね、そう考えるとパンチ有利というのは ミドル級に限った事でもない様におもえます。 もう一つの視点で考えると K-1は試合が膠着しない為に 最近、首相撲が禁止になったとおもいます。(長時間) この首相撲があると無いとでは、大きな違いです。 これがアリなら、首相撲+膝だけで判定勝ち出来てしまいます そうなれば、パンチ主体が有利ともいえない。が、そうでないので(ルール面で)パンチが有効なルールとも言えるんじゃないですかね。 仮定の話だけど、魔裟斗がムエタイルールでムエタイのチャンピオンと戦ったらまず勝てないと思いますよ。 パンチ有利にルールが一部関与しているのは事実でしょうな。 ではでは★
お礼
威力の話は,確かにそうですね^^ 首相撲が影響しているようですね。 回答ありがとうございました。
- blue_leo
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時代によってボクシングテクニックが重視される傾向にあるんじゃないかと思います。 今のMAXをみているとボクシングテクニックが全体的に向上したようにも思えますが足技が上手い!って思える選手も少ないです。 昔のK-3(MAXより5kgほど上の階級です)などだとチャンプァやマンソン・ギブソン、イワン・ヒポリットなど足技が上手い選手がたくさんいました。 逆にK-1フェザーで活躍していた村浜選手などは昔からパンチがうまかったですね。 村浜選手はけりも投げ(SBの選手なので)も上手いバランスがとてもいい選手でしたが。 MAXでは今後もクラウスのようなタイプの選手が増えるのではないかと思います。
お礼
確かに足技がうまい選手はいないようですね。 現役のプロボクサーでも,結構検討できるかもしれませんね? 回答ありがとうございました。
お礼
パンチ・キック・寝技の防御と攻撃をに完全にマスターしたとすると,やはり素早さとか利点の多いパンチによる攻撃が一番になるということでしょうか? 総合格闘技も,ミルコに代表されるように寝技全盛の時代から,立ち技が優位になってきましたね。 今後は,その立ち技も研究されるでしょうし,どうなっていくのでしょうか? とても詳しい解説を,ありがとうございました。