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シクロヘキセンと過マンガン酸カリウムの反応機構を教えてください!?
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シクロヘキセンはベンゼンの共鳴安定化の説明で対比として用いられます。 すなわち、ベンゼンは不飽和でありながら共鳴安定化のために付加反応よりも 置換反応が優先されますが、シクロヘキセンは単純な二重結合なので、 簡単に付加反応を受けます。 シクロヘキセンが過マンガン酸カリウムにより酸化されると、 二重結合部分が酸化されて開裂します。開裂した二重結合部分に Oがついてアルデヒドとなりますが、これが更に酸化されて カルボン酸になります。 -CH=CH- → -CH=O → -COOH すなわち、シクロヘキセンを酸化するとジカルボン酸である アジピン酸 HOOC-(CH2)2-COOH が生成します。アジピン酸は6,6ーナイロンの原料です。 これは、2-ブテン CH3-CH=CH-CH3 をオゾンで 酸化するとアセトアルデヒドが2つできるのと同じ原理です。 二重結合のπ電子を酸素が攻撃し、不安定な架橋構造になり、 これがσ結合の間隔を広げて切ってしまうのです。