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絶縁体の熱伝導速度はなぜ遅いのか?
- 絶縁体の熱伝導速度が音速より遅い理由について考えます。
- 絶縁体における熱の伝導速度は、格子振動の特性によって制限されています。
- 絶縁体の熱伝導速度が低い理由を明らかにするために、格子振動のエネルギー伝達メカニズムを解明する必要があります。
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実際には長波長のフォノンは短波長のフォノンより寿命が長い(つまり平均自由行程が長い)のですが 波長依存性を無視した一種類の平均自由行程で比熱を説明しようとすると 「ゲルマニウムの場合の計算例では0.62nm」 というような値になってしまうのだと思います。 300Kとかの高温でしたら、 「アインシュタインの比熱の理論」 http://www.f-denshi.com/000okite/100tokei/einstain.html (伝播モードを考えず孤立した振動子のみ考える理論) で説明が付く温度領域なので、こんな値になるということなのでしょうか... あと、もし熱が超音波のように速く伝わる現象について知りたいのであれば "弾道フォノン" "ballistic phonon" あたりで検索してみてください。
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- boson
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下記ご参考まで。 http://okwave.jp/qa/q4024070.html の「回答番号:No.4」をご参照ください。
補足
boson さん ご回答ありがとうございました。 http://oshiete.goo.ne.jp/qa/4024070.html を参考にさせていただきました。 平均自由工程までのミクロな距離の範囲では 音速で熱も伝わると考えていいのですね。 それにしても平均自由工程があまりにも短いのに 驚きました。ゲルマニウムの場合の計算例では 0.62nmとあります。この数字は結晶の格子定数 にも満たない数字ではありませんか。つまりブリリアンゾーン 内の最も短い波長より短いといえませんか。 これくらいの小さい値に平均自由工程を設定して熱伝導係数 の大きさがようやく説明できるとすれば格子振動を物性の基本 ツールにして理論を組み立てる意味があまりないように思いますね。 特にk=0波なんて全体が同位相で振動する波ですから殆ど役に 立たないという意味でしょうか。 温度を低くしてかつ結晶を完全なものにすれば熱伝導は おおきくなるのでしょうか。つまり格子振動がより調和 振動に近づくため線形性が上昇することに加えて結晶の 完全化により不純物散乱が激減すると思われます。 やっぱり格子振動よりも個別の粒子がぶつかりながら進む 描像の方が結晶の熱伝達としては正しいのでしょうか。 再度ご回答をよろしくお願いいたします。
お礼
boson様ありがとうございました。 相当難しい問題であるということが私にもおぼろげながらわかってきました。 弾道フォノンも時間があるときに勉強してみたいと思います。 しかし普通の結晶の格子振動モードがこれほどカップリングしているとは思いませんでした。基準振動モードはもっと独立な系の規定ベクトルを構成していると信じていたからです。しかし衝突があるからこそ熱平衡状態へ速やかにいこうするのですね。また熱伝導現象も説明できるのですね。ありがとうございました。