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産科小児科の不足 強制的に診療科を振り分けできない?
小児科、産科の不足が叫ばれてますが、医師の養成数を増やそうに産科、小児科の診療科に学生が集まらないと聞いています。 理工系ですと、希望講座のアンバランス大きい場合には本人の意向に関係なく強制的に振り分けることをします(ひどい場合は抽選とか)が医学部では強制的な講座の振り分けはしないのでしょうか? 親の病院を継ぐなどの理由で、入学時に完全に診療科が決まっている場合には受験時に診療科ごとの受験にすれば良いような気もします。 本格的に不人気診療科が出る場合には、診療科単位で奨学金つけるとかすればいいわけだと思うのですが、制度的にできない事情があるのでしょうか?
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強制的に振り分けることはいろいろ理由をつけて(公共の福祉のためなど)法の改正などをごり押しで行えば可能かもしれません。しかしそれでは医師不足に対する根本的な解決にはなりません、なぜなら医師という職業は専門性を高めるためには適性が必要なのです。多くの医学生は実習を通じて学生の間に自身の適性を見極めて専門を選択していきます。頭がいいだけで不器用な人が外科系に入ったら、患者さんにとっても医師にとっても悲惨な事になると思いませんか?適性だけでなく性別や体力の問題もあります。腹部外科や整形外科などは女性や体力的に自身がない人では困難です。iPS細胞で有名になった山中教授のように、臨床をやめて基礎医学に進み偉大な業績を残した人もいます。「好きこそものの上手なれ」ということわざがありますが自身が興味がない分野に振り分けられてもいい医師にはなりません。医師という職業は、単に数がそろえばいい、という仕事ではないのです。適性がある研修医が10年間修行してようやくどの科でも一人前の医師になれるのです。まず何で小児科、産婦人科、外科系が医師不足(正確には勤務医不足)になったか、という原因を理解してそれを解決しない限り、国民に良質な小児科、産科、外科医療は提供できないとご理解ください。足りないから量産すればいい、少ないから強制的に振り分ければいい、という考えは私には太平洋戦争末期のパイロット育成を彷彿させるものでとても残念に思います。
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- sodenosita
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「大学の自治」を使用したのは「理工系ですと、希望講座のアンバランス大きい場合には本人の意向に関係なく強制的に振り分けることをします」を受け、これについてのコメントです。医師の診療科振り分けに大学の自治は関与していません。むしろ、質問者さんの提案される「診療科ごとの受験」という制度も大学の自治という範囲で認められるかもしれないと思っています。現在は地域医療鑑みた、「地域枠」というのは少しずつ広まっていますので、今後は「産科小児科コース」というのも出現するかもしれません。ただ、他より倍率が下がると思われますので、質の低下は懸念されるところです。 診療科単位の奨学金を設けることもよいと思います。ただ、大学内だと教授会が意思決定に重大な関与がありますから、そこでの足の引っ張り合いは危惧されますね。その診療科も人手不足ですから、不公平感を言うと思います。この辺は大学の自治の弊害部分だと思います。 >大学受験の制度自体が憲法違反ということになります。 ならないと思いますよ。憲法は義務教育を保証しており、それ以上の高等教育については機会の平等も保障されていますので、個々の能力を選抜することは憲法違反にならないと思います。 >社会の全体の利益に対して、医師の集団ではなぜそんなに診療科の選択は不可侵なものとされているのか。 まず医師は医師免許を取得し、卒後研修を終えた時点で、麻酔科以外のどの診療科でも標榜してよいことになっています。そのうえで、個々の希望で診療科を決定するわけですから、一般人が営業職や事務職、開発職などを希望するのと同じです。それが「公共性があるから」と制限をかけるのであれば、職業選択の自由に抵触するので、憲法違反であり、質問者さんのおっしゃる不可侵とされてもおかしくないのでは?ですので、先の回答の通り、「公共の福祉」や「社会全体の利益」を言うのであれば、全体の奉仕者たる公務員にする必然性はあると思います。 >大学の自治であるならば、大学は特定の診療科の医師が少なくても良いという判断をしたことの責任を社会から追及させれても全然おかしくないですが。 先の回答では、ここで大学の自治がでてくる意図ではありません。そして、大学も特定診療科が少なくてもよいという判断をしていません。実際にはどの診療科も人がいないので、どうにかしようといろいろ考えている状況です。そもそも、医師免許があればどの診療を行ってもよいのですが(開業医さんだと、内科小児科整形外科などと一人の医師が複数掲げているところがほとんどです)、医学の進歩によって専門分化がすすみ、同時に一般の人も専門科志向も相まって、どんどん細分化していった結果として発生したのが各診療科です。 皆保険を廃止と同時に行うくらいの医師免許制度の抜本的改革が必要だと思いますよ、質問者さんの提案される強制的な振り分けに関しては。
お礼
回答ありがとうございます。納得はしていないのですが、なんとなく雰囲気はわかりました。 機会があれば論点を整理しなおしてもう一度質問させていただきます。
- sodenosita
- ベストアンサー率54% (1291/2359)
この話題になるとこれに抵触することが懸念されます。 日本国憲法第22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。 大学の講座振り分けはある程度、大学の自治、学問の自治という点から介入されにくい部分がありますが、診療科を希望する場合、強制力を出すと職業選択の自由を損なうことになりかねません。すべての医師を公務員化してしまうなどしなければ難しいでしょう。地域医療やへき地医療なども強制力を持って立て直すことはできるかもしれません。ですが、私立の病院を認めないことになりますし、人件費の問題も計り知れないでしょう。優秀な人材の国外流出(理工系では当たり前のように起きている現象ですが)も加速するでしょう。
お礼
回答ありがとうございます。教育学部や法学部での専門の選択と比べてもまだ引っかかる部分があるので、まだ納得はしていないのですが、なんとなく雰囲気はわかりました。 機会があれば論点を整理しなおしてもう一度質問させていただきます。
補足
その議論で言うと成績のいい人しか医学部に入れない大学受験の制度自体が憲法違反ということになります。 そこだけ「職業選択の自由」とか「大学の自治」とか出てくるのが一般人から見て引っかかってます。社会の全体の利益に対して、医師の集団ではなぜそんなに診療科の選択は不可侵なものとされているのか。 大学の自治であるならば、大学は特定の診療科の医師が少なくても良いという判断をしたことの責任を社会から追及させれても全然おかしくないですが。
お礼
回答ありがとうございます。納得はしていないのですが、なんとなく雰囲気はわかりました。 機会があれば論点を整理しなおしてもう一度質問させていただきます。