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医師と歯科医師はなぜ別の学部?
医師に関係する大学の学部で、医学部と歯学部はなぜ別々になっているのでしょうか。 要求される知識または技術が全く違うのでしょうか。 疑問に思ったので質問させていただきました。 回答よろしくお願いします。
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歴史や現状認識というのは人の思惑によって解釈が違うので、断言するわけには行きませんが… 古代では両方とも辛い症状を緩和するという点では同じ立場だったと思います。しかし医学は内科的に薬剤で治療するのが主でしたし、歯学は鎮痛と抜歯のような外科処置が主だったと思います。 更に呪術的要素が組み込まれて、医学は薬学中心に、歯学は外科中心に発展した段階で分かれていったのでしょう。 現代では、世界の中には医学を修得してから歯学を学ぶというシステムを採る国もあります。(ドコとどこかは古い知識なので割愛します) 日本では完全に分離していますが、歯学部の学生は基礎医学や歯科領域に症状の出る病気など歯科領域に関係する全身疾患、耳鼻科や眼科を主とした頭部中心の医学を修得します。 医学部がどれほど歯科に関して学ぶかは全く不明ですが、歯科医が以下領域の知識の多くを忘れてしまう以上に、医師は歯科領域の知識は無いでしょう(自習している人を除く) しかし、医師のプライドの高さとそれに影響された国の政策により、医師が歯科領域の処置を行なう事に対してはかなり緩いのに対し、歯科医が医科の領域を侵すことに関しては、非常に排他的であることは明白ですし、多くの病院や研究施設において蔑視されている事も事実です。 医科・歯科併設の大学でも、両方の学問を理解する事は殆どありません。 しかしWHOが発表しているように、老人の誤嚥性肺炎の多くは口腔内常在菌ですし、簡単な話、物をしっかり噛まずに食べると胃腸に負担がかかったり、脳への血流も制限されるなど、全身的に大きな影響を及ぼす事はよく知られる事です。寝たきりの老人が食べ方を教えると自立する症例もある事は良く知られています。 「飛行機で急患が発生した場合に医者を求められ、手を上げられないのは日本人だけ」と揶揄されるように、その落差は大きいです。よって、日本でも歯科医の医学的知識の充実が望まれますが、世界中で医学修得後に歯科医資格を修得する事が義務化されても、日本ではかなり無理でしょうね。 今、60歳を越える歯医者の中には聴診や打診が医師より上手い人も、両方の資格を有する人も多いですが、今では無理でしょう。 また、事故で顎を損傷した場合、整形外科や形成外科医ではマトモに噛める再生ができず、後で口腔外科医が再手術事例も多いです。私の母校では比較的病院が近いため、その様の手術があると最初から携わる方策が出来ていました。(今は教授が変わったので判りません) 先日の対立のように、救急救命の場においても、医師会のプライドの為に、歯科医は世界に逆行する大きな制限を受けています。 私個人的には、国家試験に救命処置を含めた医学的知識を重視するべきだと思いますがね…。
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【医師】 1) 医術を仕事にする人。医師法の適用を受けて、病気の診察・治療に当たる人。医者。古くは「くすし」「くすりし」といった。 2) 律令制で、典薬寮(てんやくりょう)の職員。治療と医生(いしょう)の教授をつかさどった者。 3) 中世、公家や僧侶で医術の知識を持って施療した者。 4) 江戸幕府の職名。僧体で医療をつかさどった。これに対し、民間では士分・公卿の服装をした古方(こほう)派があった。→奥医師 【歯科医師】 歯科医療および保健指導をつかさどる医師。歯科医療が医療の一部門として一般医師によって行われている国もあるが、歯科医療は理工学的な知識と特殊な技術を必要とする点で、ほかの医療部門と著しく異なっているため、日本を含む多くの国では、歯科医療は一般医師とは別に歯科医師によって行われる。また、歯科医師は医師法とは別に歯科医師法によって規制される。歯科医師の歴史は古く、紀元前500年ごろのエジプトには、すでに歯科専門医が存在していた。ヨーロッパではギリシア医術が基礎となり、16世紀から18世紀にかけて近世の歯科医学が勃興(ぼっこう)した。一方、アメリカでは、1804年、ボルティモアに初めて歯科医学校がつくられ、歯科医師の養成が始められた。 このように辞書に出ています。私も貴方の質問でよく解かりました。
お礼
回答ありがとうございます。 紀元前から専門医がいたことには驚きました。 やはり必要とする技術が違うのですね。
お礼
詳しい回答ありがとうございます。 なかなか医師と歯科医の壁は厚いようですね。 実際に仕事で使わない知識というのはよほど勤勉でない限り風化していってしまうものですよね。 それならば、チーム医療が叫ばれる昨今ですし、専門分野の垣根を越えた協力が日本の医療の充実のためにもかかせないものだと思います。 せめてそういった形で補ってほしいです。 話を聞いた限りでは私も医学修得後の歯科医資格取得が一番だとは思うのですが。 日本の医療背景を考えると、そうはいかないでしょうね。 とても参考になりました。ありがとうございます。