>オームの法則の実験」の考察をしたいのですが。
どの程度の条件、精度で実験をされたのでしょうか?
例えば温度は変化させてみたでしょうか?
材料をいろいろ変えて実験されたでしょうか?
小数点以下何桁までの抵抗測定を行われたでしょうか?
それにより内容が大きくことなります。
オームの法則が成り立つ要因は
1)電子の電磁気的加速
2)原子の持つプラスの電荷の影響に
よる電子の運動の減速
3)原子全体の結晶格子の格子振動に
よる影響(これは温度により電気抵抗に
微妙に影響します)
等がありますが、おおざっぱでいいのなら、
No.2の方が挙げられているマックスウェルの方程式
からオームの法則の比例関係が出てきます。
ちょっとホームページは見つからないのですが、
「高校数学でわかるマクスウェル方程式―電磁気を学びたい人、学びはじめた人へ 」 (講談社)ブルーバックス
にこの導出があったと思います。
これを固体力学的にさらに深く説明したものが、
ドルーデの理論というものですが、
(キッテルの固体物理等、電子物性関連の本にある)
以上の説明だといずれも原子核から受ける
影響を計算しきれません。
そのため、理論値と実験値が条件により
大きくずれてしまうことがあるのですが、
これはマックスウェル方程式やドルーデの理論
が計算に入れていない格子振動等、量子力学的
効果が大きく働いていることを意味し、
測定している材料の電気伝導にどんな要因が
大きく働いているかについて知る参考に
なります。
なお今では身近な電気ですが、電気伝導については
まだ謎が多く、このオームの法則についても、
材料の違いや温度条件の違いを含め全体を
説明できる理論は今のところありません。