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形容詞+「です」の本来の形は?
日本語教師になりたての者です。質問が二つほどあります。 (1) 形容詞+「です」に若干の違和感を覚えるのは私だけではないと思いますが、頻繁に耳にしますよね。「高いです」「寒いです」などなど。本来の言い方ではなんと表現したらいいのでしょうか。 ある本によると昭和27年の国語審議会「これからの敬語」で、「大きいです」「小さいです」などは平明・簡素な形として認めてよい」とあり、このときから形容詞+です、が許容された、のだそうです。 となると、それ以前はどのような形だったのでしょうか。「お高うございます」「お寒うございます」などはもちろん問題ないはずですが、もっと庶民的な表現はないのでしょうか。 (2) さらに、ちょうど今「ないのでしょうか」と書いたように、形容詞+「の」+「です」にすると自然に聞こえるのはなぜでしょうか。 以上、どうぞよろしくお願いいたします。
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No.1 さん風に書くなら 大きい 大きくない 大きくあります 大きくありません 大きゅうございます 大きゅうございません となるべきなのですが、なぜか「大きくあります」が一般には使われなくて(軍隊では使われていたのだと思いますが)、「大きい」の次がもっとも丁寧な「大きゅうございます」になっていました。この中間を埋めるものとして「大きいです」が生まれたのだと思います。 「です」は本来名詞に付くものなので形容詞につけるのは間違いですが、他に適当な言い方がなかったので、昭和27年の国語審議会で認められたのでしょう。 形容詞(連体形)+「の」+「です」の「の」は品詞としては助詞ですが、使われ方としては「名詞に準ずるもの」なので「です」が付いても違和感はありません。形容詞(連体形)+「もの」+「です」と同じです。
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- syagain
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専門家でもなんでもないので、全くの推測になりますが、 1)形容詞+です 古い形容詞の終止形の活用が、本来の形だったのでは無いでしょうか。 要するに古文に近い形です。 「高い」→「高し」 / 「寒い」→「寒し」 そしてこれに敬意を加えるには、「候」が使われていたのでは無いでしょうか。 「高いです」→「高くて候」/「寒いです」→「寒くて候」 もちろん、昭和近くまでこんな話し方がされていたとは思いません。 ただ、話し言葉に比べ書き言葉は格調高いといいますか、 今でもかしこまった手紙で「候」は使われていますよね。 昭和二十七年に「正式に認められた」ということは、 それまでも口語で普通に使われていた「形容詞+です」が、 文章語でも、「形容詞+丁寧表現」の簡易表現として認められた、 ということなのではないでしょうか? なので、正式(文章語)には「形容詞+候」であり、 庶民的な表現(口語)が「形容詞+です」だったのではないかと、 そうした推測になりました。 2)形容詞+の+です この「の」は、形容詞を名詞化する、準体法が使われているのではないでしょうか。 「の」がつくことによって、用言が体言に準じるものとなります。 つまり「名詞+です」に似た形になり、自然な表現に感じるのでは無いでしょうか。
- SPS700
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(1)形容詞を文のおわりに使う時 だ体 大きい 大きくない です体 大きいです 大きくありません でございます体 大きゅうございます 大きゅうございません こういう組織だったのでしょうが「です」をつければいいという動きから「大きくないです」が生まれそれに対する違和感がひろがって、「大きいです」まで変だということになったのかも知れません。でございます体とだ体の中間に「庶民的な表現は]無かったのではないかと思います。 (2)形容詞を名詞の前に置く時 大きい本、大きくない本 という形だけで です体、でございます体などが中和されます。「の」には、この「本」のような名詞(節)を作る働きがあるので違和感が無いのかも知れません。