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なぜ水素結合は弱いのでしょうか?
タイトルの通りなのですが、 水素結合はなぜ弱い結合なのか疑問に思っております。 検索しましたが見つからなかったので投稿させていただいております。 度々恐れ入りますが、どうかよろしくお願い致します。
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普通は「水素結合は強い」という言い方をします。 つまり、弱いというのは通常の共有結合と比べての話でしょうが、水素結合というのは「結合」という名前はつきますが、基本的に分子間力の一種です。したがって、比較対象となるのは、一般的な分子間力(ファンデルワールス力などによるもの)であり、水素結合はそれらの10倍程度の強さであると言えるでしょう。 なので、普通は「水素結合は強い」という言い方になるわけです。 水素結合が通常の分子間力よりも強いのは、水素原子の特殊性(電子1個を奪うと原子核(プロトン)だけになること)と結合相手の原子の電気陰性度の大きさによるものです。これに関しては#1で示された過去の回答に詳しく述べられています。
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- 101325
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シュライバーとコットン・ウィルキンソン・ガウスとアトキンスとキッテルの教科書に載ってたので、教科書的には大丈夫だろうと思います>#6さん 3中心4電子結合については#6さんの仰るとおりだと思います。ただ、[FHF]^-ほど強くも有名でもないけどかなり強い水素結合というものも多数ありまして、これらの水素結合も同じように3中心4電子結合で解釈できてしまうので、ちょっと悩ましいところなんですよね。 ちなみに、アトキンス物理化学の第6版では、ふつうの水素結合(イオンを含まない水素結合)についても3中心4電子結合で解釈できるようなことが書いてありました。で、おそらくクレームがついたようで、第8版では伝統的な説明(静電引力による説明)が追加されています。 ぜんぜん回答になってないな。質問者さんごめんなさい。
お礼
いえいえとんでもございません。 お忙しい中、詳しく説明をしてくださって、感謝しております。
- Tacosan
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[FHF]^- を「水素結合」と解釈するのはちょっとどうかと>#5. 3中心 4電子結合と解釈する方が普通では? こっちなら 2つの HF 結合が等価であることが自然に導けますよね.
お礼
ありがとうございます!! 化学苦手な私には??でしたが、今後参考になることがありそうです。
- 101325
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アンモニア、水、フッ化水素の水素結合の強さと共有結合の強さは、以下のようになります(シュライバー・アトキンス無機化学(上)第4版375ページ)。 水素結合(…)のエネルギー H2N-H…NH3 17 kJ/mol HO-H…OH2 22 kJ/mol F-H…FH 29 kJ/mol 共有結合(-)のエネルギー N-H 386 kJ/mol O-H 464 kJ/mol F-H 565 kJ/mol 水分子の水素結合(22kJ/mol)は、水分子の中にある酸素-水素結合(464kJ/mol)よりも20分の1くらい弱い結合です。また、F-H…FHの水素結合は確かに強いものですけど、高々29 kJ/molですから、HFの共有結合(565kJ/mol)と比べるとずっと弱い結合です。共有結合と等価になるくらい強い結合というのは、水分子やハロゲン化水素の場合、実態に合わない表現です。 液体の水は、水素結合により互いにつながっていますけど、分子の形をきちんと保っています。 高圧の氷についてはよく知りませんけど、普通の液体の水や普通の氷では、分子の中にある酸素-水素の共有結合の長さが100pm足らずであるのに対して、水素結合の長さは150pm以上あります。液体の水や普通の氷の共有結合の長さは、水蒸気中の水分子の共有結合の長さとほとんど変わりません。 なお、フッ化水素分子HFとフッ化物イオンF-の間には特別に強い水素結合ができて、F-H…F-の共有結合の長さと水素結合の長さが同じになることが知られています。この様な場合に限れば、「共有結合と水素結合が等価になる」とか「分子の形が保てなくなる」とかいえるかもしれません。 #1さんと#3さんの回答で十分だとは思うのですが、参考URLの中ほどに図入りで水素結合についての説明がありますので参考にしてください。そこの説明で、「二量体となる」とか「鎖状構造となる」とか書かれていますけど、(HF)5の構造の絵を見ると分かるように、水素結合で二量体や鎖状構造や環状構造になるといっても、水素結合と共有結合は明確に区別されるのがふつうですから、誤解しないようにしてください。
お礼
遅くなってしまいまして、申し訳ございません。 こちらの不備があり、申し訳ないのですが、おっしゃるとおり液体の水 での水素結合が弱い、とのことが教科書に載っていました。。 URLも参考になりました。 ありがとうございます。
- potachie
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水分子の水素結合は、水分子の中にある酸素-水素結合と等価になるくらいは、強い結合ですよ。共有結合より弱いというのは、水分子やハロゲン化水素の場合、実態に合わない表現になってしまうくらいに、強い結合です。 液体の水は、分子の形を保てないくらいの強い結合で結ばれた大きな塊になっています。 水素結合が「弱い」というのは、タンパク質などの場合じゃないかなぁ。それでも巨大分子の形を決めるくらいの強さはあります。
お礼
遅くなってしまいまして、申し訳ございません。 教科書(海外の)内の自己テスト欄に、そのような質問があったので 考えてみたのですが、わからなかったので、こちらで聞いてみたのですが 他のかたもおっしゃっていたように水素結合というのは 強いものなのですね。 やはり海外よりも日本のほうが化学などは進んでいるようです。 とても参考になりました。 ありがとうございました!
私に言わせれば「何で水素結合は分子間力としては異常と言える程大きいのか」になります。 特に高圧の氷の中ではO‥H-O ⇔ O-H‥Oが量子力学的に「等価」になる程で、この場合の結合は気体の水分子のH-O共有結合の半分の強度になります。 F‥Hも非常に強く、液体純HF中ではHFのポリマー状の鎖型で存在していると考えられています。
お礼
遅くなり、申し訳ございません。 なるほど、別の言い方をするとまた違った発見もできるのですね。 参考にさせていただきます!
- kyotoZZ
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水素結合は非常に弱い静電気的な引力でつながってるからでは? あと結合するときの角度が関係してたような…… 似たような質問があったのでURLを張っときますね。
お礼
ありがとうございます!! URLもとても参考になりました。
お礼
遅くなってしまいまして、申し訳ございません。 水素結合は強いものなのですね。 多分、共有結合と比べてのことなのだと思いますが、そうすると いかに共有結合が強いかということでもあるのですね。 ありがとうございました。