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小泉改革後に派遣がやっているとされる仕事について
選挙において各政党は、「小泉改革によって派遣切りが起きた」という趣旨のことを主張しています。 これは04年の労働者派遣法改正(物の製造業務の派遣解禁)を指していると思います。実際、自動車メーカーで契約を解除された人達は、この改正を根拠に雇用されていたのだと思っています。 そこで質問です。 (1) 現在(もしくは1~2年前まで)自動車メーカーで派遣労働者がしている仕事は、法改正以前にはどのような地位にある人がやっていたのでしょうか?(正社員?期間工?パート・アルバイト?) (2) (1)の人は派遣労働者よりも雇用は安定していたのでしょうか? (3) (1)の人は派遣労働者よりも給料はよかったのでしょうか? 単なる推測でなく、できるだけ事実に近い実態を知りたいと思っています。よろしくお願いします。
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小泉改革以前は、日雇いもありましたが 要はどのような形にせよ その『会社・企業』と契約してやとわれていたかどうか が問題なんです。 直接、雇用契約を結ぶと会社・企業は お金がかかりますし、労働条件・環境整備を 法律に基づいただけのことはしなくてはいけません。 (賃金にせよ、解雇予告にせよ、退職金によ、 色々やらなくてはいけないことがある) しかし、派遣社員は『派遣会社』との 契約であり、労働力を派遣してもらう、 つまり『お金を出して借りている』だけ 必要がなくなれば、派遣会社に 派遣を止めて貰うだけで済みます。 小泉改革以前にも派遣労働はありましたが いわゆる『技術職』とよばれる 特殊な、あるいは高度技術を持った技術者が 『専門知識やその経験を活かして 高時給・好待遇で仕事をする』 ものでした。勿論、必要がなくなったら 派遣終了になるわけですが 『それを補うだけの高給』 でしたし、専門知識を必要としている他の会社や企業がいくらでもありました。 しかし、小泉改革では派遣労働の適用範囲を 『生産業』の一般労働にまで拡げた ために、今回のような事態がおきたのです。 つまり、好況の時代はいいが 不況になると、派遣社員を切ることで 急場を凌ごうとする会社や企業が 出てくるのは明らかだったんです。 だから、アメリカのリーマンショックで 不況に陥ったら、一気に派遣切りが起きたのです。 おわかり頂けたでしょうか
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- at9_am
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(1)については既に回答が出ているので省略。 (2)については、今と同じか、今以下です。 法的にいえば、派遣会社が雇っているので、派遣会社に給料を払う義務があります。これは、派遣されていようがいまいが、です。額は、派遣されていないときでもされているときの60%が保障されています。 派遣先から「明日から来なくてよい」というのは派遣会社をクビになるわけではありませんから、給料としては同じことです。雇い止めというのは、メーカーと派遣会社の間の雇用契約が終了して更新されないという状況なので、この場合も同じことになります。 期間工であっても派遣であってもこの辺りは同じですが、期間工の場合は派遣先との契約の更改がなければ即クビですが、派遣の場合は派遣元の社員であり続ける分だけ安定しているといえます。 少なくとも法的には以上のようになっているのですが、雇い止め=クビと思っている人が多いのか、派遣会社に対して別の口を紹介するように促したり、休業補償を支払うように要求する事例がほとんどないようです。 実際問題として、トヨタの派遣だった人が雇い止めにあった場合、トヨタではなく派遣会社に文句を言うのが筋です(偽装請負ならば、雇い止めに会う前に交渉すべきなのです)。 また、派遣元自体に対する監視が難しいこともあって、派遣元に悪質な業者が少なからずいることも事実ですが、これは派遣に限らずいわゆるブラック企業の問題です。 (3)余り変わりません。これについても先に回答が出ていますね。 ただし、一定期間以上連続して働かなければ適用は任意なので、各種保険の適用が受けられたかについては、なかなかに難しかったようです。
お礼
私は派遣会社の実情をほとんど知らないので、 「法的にいえば、派遣会社が雇っているので、派遣会社に給料を払う義務があります。これは、派遣されていようがいまいが、です。」や、 「派遣の場合は派遣元の社員であり続ける分だけ安定しているといえます。」という面もあるということを知りました。勉強になります。 有り難うございました。
- hukuponlog
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(1)期間工、契約社員と呼ばれる人たちが多かったようです。いささか古い本ですが、鎌田慧『自動車絶望工場』はその状況を現場から克明に描いたルポとして有名です。 (2)その通りです。もちろん正規社員とは比較になりませんが、少なくとも雇用関係は「実際に勤務する大手の会社と本人」という契約関係ですから、 ・「明日から来なくて良いよ」という通告は、会社そのものが労基法違反のリスクを冒すことになりますので、今よりも少なかった。 ・社会保険(年金・失業保険など)も、同じく勤務する会社が負担しますから、今のような派遣会社によって対応が異なるというような、いい加減なものはありませんでした このあたりは#1の方がご指摘されている通りです。 (3)時給そのものは大差が無かったとしても、雇用が一定期間は保障されていましたし、各種保険が確保されていましたから、総合的な賃金は現在よりもずっと良く、従って、今よりもはるかに安定した生活が可能でした。
お礼
『自動車絶望工場』は凄まじい本でした。鎌田さんはとてもまじめに仕事をしたらしく、もっと続けないかと誘われたところに苦笑した記憶があります。 やはり各種保険というのは大切なんですよね。逆にいうとそれが大変だからからこそ、派遣労働者にシフトさせようとしていると感じました。 有り難うございました。
お礼
とてもよく分かりました。 特に 「その『会社・企業』と契約してやとわれていたかどうか」 「不況になると、派遣社員を切ることで 急場を凌ごうとする会社や企業が 出てくるのは明らかだったんです。」 の部分が勉強になりました。 高校の授業で、アメリカ合州国ではレイオフという制度があって、景気が悪くなると労働者は(一時的に?)解雇できるみたいなことを教わったことを思い出しました。これとは違いますが、解雇しやすさは似ているかな、と思いました。