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超高域再生可なスタジオモニター用スピーカー
半年程前にスタジオモニター用のヘッドフォンを購入してから、 モニター特有の原音にとても忠実な音が好みになった者です。 今現在私が使っているのは5Hzの超低音域から80kHzの 超高音域まで再生できる、ソニー製MDR-Z900HDというものです。 そのヘッドフォンを使い始めてからスピーカーもモニター仕様のものに 買い換えたいと思い、いろいろと探しているのですが、どれも 20kHz程度までしか高域が出ないものばかりで正直困っています。 そこで皆様にご質問したいのですが、80kHzくらいまでの超高域を 出す事が出来るスタジオモニター用スピーカーはありませんか?
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>> SACDは2.8224MHzでサンプリングするので1.4112MHzまでの音が入るということですが // CDに記録されている音声データは「リニアPCM」という符号化方法を採っていますが、SACDの場合は「DSD」という方法を使っています。したがって、端的には比較できません。一般的には、SACDは、「24bit/192kHzサンプリングのリニアPCM」と同等の音質であるとされています。 すなわち、SACDのサンプリング周波数が2.8MHzだからといって、1.4MHzの信号が記録できる訳ではありません。仮に記録できたとしても、それはもはや「電波」なので、オーディオ帯域にとってはノイズ以外の何者でもありません。 >> 私はSACDをよく聴くのでそのようなスピーカーを求めていたのですが // 当たり前ですが、SACDを作成しているスタジオでは、ヘッドフォンとスピーカーを使ってモニタリングしています。そこで使われているスピーカーの周波数特性が「30Hz~20kHz」だったとしたら、そのSACDは聴くに足りないものですか? プロの要求は、「それ自体が優れた道具であること」だけでなく、「使い慣れていること」も重要です。「慣れた道具」だからこそ、「何かいつもと違うな」とか「今こう聞こえているってことは、ステージではこういう音が出てるんだな、リスナーにはこう聞こえるだろうな」とか、判断ができるのです。たとえ「正確に80kHzが再生できる」としても、エンジニアが気に入ることのできない音質であるなら、使う価値はありません。逆に、「カタログ上は15kHzどまり」であっても、何年も使い続けていてクセを知り尽くしているなら、そこからすばらしい録音が生まれるでしょう。 プロも人間なので、好き嫌いがあって当然です。だからこそ、プロ用オーディオ機器の会社が何10、何100とあるのです。その中から、自分の使いやすいヘッドフォン、スピーカー、アンプを選ぶのが「本当のプロ」であって、スペックの良し悪しだけで決めるのは「プロ向け機器を使っている素人」です。 いいかえれば、200万円のヴァイオリンですばらしい演奏をする音楽家と、2000万円のストラディバリウスを持っている素人と、どちらの演奏を聴きたいか、という話です。 本当に心地よい音を聞きたいのなら、「頭でっかち」になるのではなく、ありとあらゆる経験を積む方が、はるかに有意義でしょう。「自分の求める音」という目標はありますか? 「どこかの誰かが『良い』といっていた音」ではなく、他ならぬ「自分の音」です。「世間的に評判のいい大学」と「自分のやりたい勉強ができる大学」は、同じですか? 逆に、「頭でっかち」になるなら、徹底して勉強するべきです。今回の「周波数特性」しかり、「リニアPCMとDSDの違い」しかりです。ほかにも、あなたの知らない音響工学上の知識は、数多くあるでしょう。敵(メーカーや販売店)は、あなたより多くの知識を持っています。生半可な知識で戦いを挑んでも、目くらましを食らって負けてしまいます。
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>モニタリングをしているスピーカーやヘッドフォンが超高域を再生できないのならSACDの意味がないと思うのですが うーん、これまでの回答者さんたちの回答を感心しながら読んでいたのですが、質問者さんよく読んでいましたか? せっかくの皆様のご回答なのに、かなり残念な返答ですよ。 超高音が再生できないならSACDの意味がない、と言うのは違いますよ。 可聴範囲内でも、CDに比べてサンプリングが細かい分、SACDのメリットは十分ありますし。 17歳と言うことで、オーディオを始めてカタログやネットでいろいろ情報を集めているでしょうが、自分もそうでしたがカタログの再生周波数など音楽を心地よく聴く上でほとんど無意味、ってのは二十代になってから分かりました。 ですからここは周波数特性のことは一切忘れて、ヘッドフォン選びなりスピーカー選びをするのがよいですよ。 >私が求めている音というのは、超低域から超高域までしっかり伸びる、フラットに近い周波数特性の音です。 PCでスペアナ表示できるソフトがあるので、そういうので音楽を再生してみてください。 15kHz以上の音ってのはそれ以下の音域に比べるとほとんど入っていないのが分かりますよ。 マイクにしろ超高音は拾えませんし、SACDプレーヤーによっては50KHz以上の音はカットする切替スイッチがある機種もあります。聞こえない50KHzを無理に再生するよりは、聞こえる20KHz以下を如何によくするかの方が大切ですよ。 フラットに再生できる、というのは聞こえはいいですが、現実にはそんなにフラットな再生機器はありません。 特にスピーカーは、無響室に測定マイクを立てて測定した周波数特性もデコボコしていますし、一般的な部屋では家具や壁などの影響で特定の周波数が減衰したり強調されたりもします。 >それからとあるアーティストのライブを収録したBDが96kHz/24bitと48kHz/16bitの音を収録していたので両方聴き比べてみましたが、やはり96kHz/24bitの方が聴き心地が良かったです これも20KHz以上の音が聞こえたから、ではなくサンプリング周波数が倍になったこと、bit数が上がったことで情報量が大幅に増えたからでしょう。 ちょっと耳学問ばかりが先行して、本当に自分の求める音が得られていないのでは。周波数特性狭いから音が悪く聞こえる、と言う感じになっているのであれば、音楽、オーディオを楽しむ上で不幸ですよ。
お礼
詳しくご説明を頂きありがとうございます。 皆さんのご説明でやっと理解できました。 私ももっと知識を身に付けなければと思います。 あまり理論に囚われずにオーディオを 楽しみたいと思います。 丁寧なご回答を頂きありがとうございました。
- kenta58e2
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今日は、当地は雨で、予定の素人現場が流れたので暇なモンですから(^^ゞ 余談ついでの戯れ言です(^^ゞ 先にも書いた様に、Z900HDのメーカー発表スペックは、さんざん嘘っぱち扱いしている私が言うのも何ですが(^^ゞ、どこのメーカーでも一般向け製品ではごく当たり前の記載で、その「対一般向け記載根拠」の限りでは、どこのメーカーもそれなりの理論武装はしていますから、ことさらSONYだけがどうこうと言うことはないです。それを言えばバイオニアもテクニカも同じです。 ただ、海外の著名なモニター機器のメーカーでは、カタログに数字のF特は乗せず、ズバっと測定条件も厳密に記載したグラフシートだけ示してきます。これは、日本のメーカーでも業務用部隊(SONYも)はきちんとやってます。そこが一般向けと業務用専用のメーカーの差でもあります。 (SONYやYAMAHAなどは、両方できるから有る意味偉いかも) もっとも、メーカーによって微妙に測定条件が違うので、私の様な素人では読み解くのに苦労しますけどね(^^ゞ で、本当に個人的な戯れ言ですが(^^ゞ 私はどっちかというと「趣味の業務用音響機器好き(ただし安物ばかり)」という、ちょっと変態チックな趣味人で、ピュアオーディオ派ではないもんですから、家庭用高級オーディオには疎いです。 けど、「趣味の情報収拾」もあって、ピュアオーディオ誌等もちょくちょく(立ち読みで(^^ゞ)拾い読みしたりはしています。 そういう時に、たまに、あくまでも「高級リスニングオーディオ」の分野の評論とか「著名論客のシステム拝見」みたいな記事で、MDR-CD900STとかAKG K271Sとかを『ピュアリスニングオーディオ用』として、特にその音質を誉めている記事を見かけたら、以後、その論客のピュアオーディオにかかる評論は一切信用しない事にしています。 私に言わせれば、MDR-CD900STで、何時間もCDなりのリスニング音源聞き続けて「やっぱモニターは音が良い」などとほざく奴は、絶対に難聴です。 それも、そこそこの民生機のヘッドフォン端子直ならまだしも、めちゃくちゃ高級なヘッドフォンアンプ等を並べて「やっばりCD900STはスタンダードだ」などと言う論客は、耳がおかしいとしか思えません(^^ゞ 「あの音で疲れない耳」というのは、絶対に耳の機能のどこかが衰えているとしか思えないので、そんな人の評論は信憑性ゼロ…ということです。 ちなみに、私は結構中年も後半です(^^ゞ 最近、CD900STを使ってて、昔より耳が疲れなくなってきました(別の分野では疲れが取れなくて困りますが)。 多分、ぼつぼつ高域の『耳感度』が落ちてきた現れだなぁ…と、しみじみ加齢を感じる今日この頃です。 てなわけで、質問者の方の置かれては、CD900STは意外と価格は安いですから、「物は試し」で1個買われるのは止めやしませんが、買ってすぐ、それも短時間ならいざ知らず(それくらいなら、Z900HDより一皮剥けた新鮮さは感じると思う)、ある程度の期間&連続時間を聞き続けて「CD900STの方が良い」と感じられたら、それは耳が私並みに老化している証拠ですからご注意の程を。本当に、短時間なら良いけど長時間聞いたらイライラしてくるのが普通です。 ほんでま、そんだけ老化した耳だとしたら(爆) 20KHzもまともに聞こえない耳ってことですから(多分私だ(^^ゞ)、もう可聴域外高周波特性など気にする必要は無いという事ですね。 と、そんな感じで考えておかれるのがよろしいかと、ホントマジで私は思っております。
お礼
毎度毎度詳しいご説明を頂きありがとうございます。 もしかしたら私は本当の原音を知らないのではと 思います。今まで 原音=生演奏の音 と思っていましたから。 生演奏も最近はPA用機器等のせいでかなり煩く、難聴に なりそうな程耳障りなものが増えてきましたが・・・。 因みに私は17歳の高校生です。ピュアオーディオが 趣味といっても、高級なハイエンドモデルなんて 買えませんし、とりあえず生音の質感や生音の温かみを 再現しようと試行錯誤しているに過ぎません。 回答者様のご解説はとても参考になりました。 ありがとうございました。
- kenta58e2
- ベストアンサー率74% (2483/3311)
No.2です。お礼をどうもです。 まぁ誤解がない様に…的な戯れ言ですが、 MDR-Z900HDは、私も所有こそしていませんが、かなり好感度の高い「良いヘッドフォン」だと本当に思っています。 家にモニターヘッドフォンばかり4~5個転がっている身なので、これ以上増やすと収拾付かないので買う予定無いですけど、人様に絶賛するに値するヘッドフォンだと本当に思ってます。 ただ、スタジオモニターフェチ(?)な私にすると、「スタジオモニターに求められる原音忠実性」という観点では『モニターのティストのある「解像度/正確性」は持ってるけど、純モニターとして使えるほどではないぞ』ってことです。この部分はSONYはZ900HDに対して単に過大広告(モニターと書けば素人が飛びつく?)だと思います。 っていうか、純モニターって、聞く分には長時間聞いたらイライラしてくる様な音ですよ。 ちょっと雑談ですが、質問者の方、そこそこの腕のバイオリン奏者の演奏を2メートルくらいの距離で聴かれたこと有りますか? 実はバイオリンって、至近距離で聞いたらそれはそれは耳障りな成分の多い、やかましい楽器なんです。 それを、2メートルの距離に置いた(まぁ高性能の)マイクの音をモニターして、自分が直接聞くのと同じ「騒音感」で再生するのがモニターです。 MDR-CD900STなら泣きそうにやかましくモニター出来ますが、Z900HDならちょっとはまろやかです。リスニング用には、このまろやかさが大事。でないと難聴になります(^^ゞ あと、SACDは従来のCDより周波数レンジが広い事自体は事実ですが、私も正しく専門知識を持ってる自信はないのでちょっとあやふやですけど、従来CDに対する音質アドバンテージは ・デジタル変換に伴うサンプリング量の増加等々によって、可聴帯域の精度が上がってること。 ・同じくデータ量の増大によるダイナミックレンジの拡張効果 の結果であって、単純に高域周波数レンジが広がった事は、音質の向上の直接的な要因ではないと思ってます。 私らが、いわゆる「宅録」をする時には、機器側操作で「16bit 44.1KHz」の他、私のとこなら「24bit 96KHz」まで、もっと良い機械持ってる人なら「48bit 192KHz」なんていうレートで録音できます。 で、同じマイク(ただし、絶対に20KHzより上は録れない)と同じ再生機器(こっちも20KHz少々が絶対に関の山)での録再したら、そりゃ絶対に高レートの方が音が良いです。なんというか、音に余裕があって、その分深みも有りますよ的な。これははっきりわかります。 でも、20KHz以上はマイクと再生機器が絶対に再生してません。 ちょっと感覚論的ですが、こういう実験的な部分で、SACDの音の良さの本質はこういう部分にあるのであって、高周波再生と音質には直接関係は無いと、私は思ってます。 また、変換で発生するノイズを可聴帯域外に押し込むことで、従来CDの可聴帯域内のデジタルノイズ要素を排除する様な技術もあるやに聞いています。その意味での広帯域の利点はあるようですが… http://ja.wikipedia.org/wiki/Super_Audio_CD なので、優秀なスタジオモニターであれば、別に半ば嘘っぱちな80KHzではなく、~30KHzのスペックでも絶対にZ900HDより可聴帯域外の高周波音はきちんと再生しますから(これは言い切れる。Z900HDはメーカーが過大広告なだけで、CD900STほどは超高域が十分なレベルでは再生できてない)、 「モニター風の音がお好み」 ということでリスニングにモニタースピーカを求められるのは止めやしませんが(^^ゞ、私は本当は「スーパーツィータ足したって、バランス崩れるだけであんまり意味はないけどな」と思ってます(^^ゞ ただ、No.1の方のご意見も私の意見もそうですが、「~30KHz」くらいまでなら、カタログに謳うことには意味はあります。ここがある程度「上域性能に余裕を持たせてますよ」ということで、20KHzまでは間違いなくフラットに再生出来てます…という宣言になりますから。 あとは、メーカーのその広告が過大かどうかです。 プロ用機器では、プロが本当に自分できっちり確認してから使うので、あんまり風呂敷広げられません。一流プロから信頼を失って消えていった業務機器会社は山とあります。 ただ、一般向けは一般人がそんなことまでしないの前提ですから、ちょっとザルになりますよね。「嘘でしょ」とクレーム付けられても、測定器に掛けて「ほら、ちょっとだけだけど、ちゅんと80KHzも出てるでしょ。嘘じゃないよ」と言えば済む話ですからね。
お礼
これまた詳しいご解説誠にありがとうございます。 バイオリンの生音は間近で聴いた事は記憶にはありませんが、 チェロならすぐ目の前で聴いた事があります。 生演奏はたまに聴きに行く程度ですが、間近でというのは ほとんどないですね。 MDR-CD900STの方が純モニターであるということを 知って、改めて自分ももっと勉強して知識を身に付けて おかないとメーカーに騙されてしまうなと思いました。 情報弱者にならないように気をつけたいと思います。 ここから余談です・・・ MDR-Z900HDでオーディオ・チェック用のSACDを 聴く時に100Hz、1kHz、10kHz、15kHz、30kHzの音が入ってる トラックを聴いたのですが、とりあえず15kHzまではしっかり 聴こえました。(30kHzは可聴域外ですから聴こえませんね。) それからとあるアーティストのライブを収録したBDが 96kHz/24bitと48kHz/16bitの音を収録していたので 両方聴き比べてみましたが、やはり96kHz/24bitの方が 聴き心地が良かったです。 MDR-Z900HDは回答者様の仰られる通り、かなり良い ヘッドフォンですが、MDR-CD900STの方が原音に より忠実となると、そちらのヘッドフォンが欲しくなって しまいますね・・・。
- kenta58e2
- ベストアンサー率74% (2483/3311)
素人PA屋な者です。 自宅やスタジオに籠もっての録音や製作もちょくちょくやってます…ので、いろいろとモニタースピーカやモニターヘッドフォンに触れる機会は素人にしちゃまぁまぁ多い方だと自負していますが… MDR-Z900HDは、私もかなり好評価なヘッドフォンですが、これはレコーディングモニター用ヘッドフォンではありません。 SONYのWEBではそれっぽく書いてますが、SONYのWEBは実は「一般用」と「プロ音響用」の2つのカテゴリーがあって、Z900HDは「一般用」扱いです。 また、そっちの音響業界でも、Z900HDは「レコーディングモニター用」としてはそんなに評価はされてないです。 ただ、なんでモニターとして評価されてないかというと、それは有る意味で「音がきれいで聞きやす過ぎるから」って面があります。 レコーディングモニター用の「本当に原音忠実」なスピーカやヘッドフォンの音は、例えて言えば「めちゃくちゃ生臭い」音で、普通は長時間気分良く聞ける物ではないです。 その意味では、Z900HDは低域が適度に良く出て中高域の質感も高く結構きめ細かく、解像度の点ではモニター用に匹敵している、かなり良い「リスニング用ヘッドフォン」ですが、低域がきれいに出すぎるのでモニターとして使うにはちょっと難しい所です。 (ただ、聞き疲れしないので、大雑把な作業の時には好んでZ900HD使うプロのレコーディングエンジニアは居ますけどね。楽な音なので、細かい作業でなければ耳が疲れず長時間作業ができるから) ちなみに、「一般用」のヘッドフォンの場合、SONYはスペック表に高域も低域も「設計最高(低)限界値」を書くのが流儀になってます。 (この部分は、何も業界ルールがないので書いた者勝ちです) 実際のところ、20KHz台半ばより上の周波数帯は、ほとんど聞こえる様なレベルでは再生してないです(まぁ25KHzより上の性能表示のヘッドフォンは、大なり小なりそうですが…)。 …などという、多分質問者に方には気が悪いだろうウンチクは良いとして、一本5万円級のスタジオモニタースピーカで、スペック上「~30KHz」くらいの表示がある製品であれば、どう聞こえるかは別として、スピーカ単体の性能ではZ900HDよりも、より高域まで十分な音量レベルでフラットに再生します。 一本5万円級になると、本当にそれだけの再生性能がないとメーカーもスペックに書けません。だって売る相手はプロだし、プロは本当にスペック通りの性能があるかどうかを調べる手段も技術も持っていますから、嘘とは言わなくともプロの眼鏡にかなう性能がなかったら、信頼を失って二度と売れなくなりますので。 (CD900STは、スペックでは上が30KHzまでとなってますが、測定器できっちれ測れば35KHzあたりまでは十分なレベルで再生しますし、そのレベルはZ900HDより高いです。) 逆に言えば、「一般用」は相手が素人なので調べる術もないから、間違いなく実験データが示せる範囲なら風呂敷広げた数値書いても誰も咎めないってことですね。 (別にSONYがずるいのではなく、どこのメーカーでも一般向け商品はそんなもんです。) なお、そんなプロ用でも、すでにNo.1で適確なお答えが示されているとおり、CD音質の音源を再生するに当たっては、何の意味もありません。 間違いなく22KHzより上の音は入ってないので鳴らないからです。 30KHz再生能力がそれなりに意味を持つのは、実際に生音を録音している時と、CD化前にCD音質の倍ほどの周波数特性で録音データを作る時だけです。ただ、少なくとも20KHz以上の音を聞ける人(ハッキリ言って、そういう人は特異体質です)はプロでもほぼ居てませんから、30KHz再生能力があるのは「20KHzまでを完璧に再現できることに対する機材の余裕分」に過ぎません。実際にリスニングチェックに使って聞いている音は、結局は20KHzまでです。 (その意味では、Z900HDが高い周波数に対応している事は、20KHzまで音に余裕たっぷりですよ…という点で、高性能さを自慢して良いポイントです。) ということで、どうしても「高域再生能力の数値」に拘りがあるなら(それは、私は趣味的にわかる気はします。意味的にはあんまり意味無いですけど)、「一本5万円級で~30KHz」くらいの表示のスタジオモニタースピーカであれば、絶対にZ900HD以上の「実質高域再生能力」があることは請け合います。 それでもデータ的に完璧を期するなら、その種のモニタースピーカに、さらに「スーパーツィータ」を追加する事でしょうね。 http://av.watch.impress.co.jp/docs/20020424/pioneer.htm などなら、質問者の方もご満足行くかと。
お礼
詳細なご回答を頂きまして誠にありがとうございます。 とても有り難い蘊蓄でした。私はSACDをよく聴くので 80kHzまでしっかり再生できる高性能なモニタースピーカーを 求めていたのですが残念です。MDR-Z900HDも大したものでは ないのですね。ここで解って良かったです。 人間の非可聴域である20kHz以上の音を含むとサウンドが 優しく柔らかくなって温かみが生まれるので、超高音域の 再生にはかなりこだわっているのですが私の望みを叶えて くれそうなスタジオモニターはないのですね。 当然非可聴域ですので聴こえませんが、音そのものに そのような作用を齎すということでかなり追求していました。 カタログスペックを過信してはいけませんね。よく肝に銘じておきます。 スタジオモニタースピーカー+スーパートゥイーターの選択肢も 考慮に入れてこれからいろいろと自分でも研究していきたいと 思います。詳細なご回答ありがとうございました。
- Yorkminster
- ベストアンサー率65% (1926/2935)
ふつうのスタジオモニターの「カタログ上の」周波数特性は、たいてい20kHz前後どまりです。なぜなら、「質の伴わない30kHz」が再生できることより、「質の高い20kHz」が再生できることの方が、何10倍も重要だからです。 そもそも、「カタログ上の」周波数特性というのは、それ以外の周波数の音が「全く出ない」という意味ではありません。「出ているかもしれないが、この範囲外での質は保証しない」という意味です。しかも、そこにいう「質」は、ものによって基準が変わります。基準を厳しくすれば「20Hz~20kHz」でも、緩くすれば「5Hz~35kHz」になります。 つまり、「マトモなモニタースピーカー」の周波数特性がさほど広くないのは、基準が厳しいからだといえます。逆にいえば、「分不相応に特性の良いもの」は、単に基準を緩くして「見かけ上、良くしているだけ」ともいえます。 ゆえに、数100万円の超高級スピーカーでも、周波数特性の限界を誇示するようなものは必ずしも多くありません。標準的モニターヘッドフォンとされるMDR-CD900STも、周波数特性特性は5Hz~30kHzです。 だいいち、現在の音楽ソースの主流であるCDは、技術上、22kHz程度までしか記録できません。音の出口だけ30kHzまで再生できても、「もともとない音」が出てくる訳ではないので、ほとんど意味がありません。 ちなみに、これはマイクでも同じ話で、良いマイクほど厳しい基準で作られているので、「見かけ上の周波数特性」は大して良くありません。「見かけ上20Hz~20kHzのマイク」で録音したものを、「見かけ上80kHzまで再生できるスピーカー」で聴く意味があるのかは、よく考えなければなりません。
お礼
詳細なご回答を頂きまして誠にありがとうございます。 カタログスペックを過信してはいけないということが とても良く解りました。 質の高い80kHzを再生できるスピーカーはないのですね。 私はSACDをよく聴くのでそのようなスピーカーを 求めていたのですが残念です。 CDは44.1kHzでサンプリングしますから22.05kHzまでの 音しか入りませんよね。SACDは2.8224MHzでサンプリング するので1.4112MHzまでの音が入るということですが、 実際にそこまでの音を集音できるマイクがあるのかということも 疑問に感じてきました。 ご回答ありがとうございました。
お礼
詳しくご解説を頂きありがとうございます。 私ももっと勉強が必要ですね。モニタリングを しているスピーカーやヘッドフォンが超高域を 再生できないのならSACDの意味がないと 思うのですが、そこはプロの耳がカバーを しているのでしょうね。 私が求めている音というのは、超低域から 超高域までしっかり伸びる、フラットに近い 周波数特性の音です。 ご回答頂きありがとうございました。