日本の左翼、右翼はどちらも本来の中身とは異なり歪んでいます。保守とかの概念もそうですが。
本来。。。
左翼は共和派で労働者や中小の商工業者が支持する勢力です。国によって多少異なりますが、社会主義的だったり自由主義だったりします。既成の社会構造や政治を現状に合うように改革しようとする勢力です。多少改革の進行度合いは激しくなります。
右翼は王・皇党派、反共、民族主義です。元々は地主や領主、特権階級の人々が支持する勢力です。既成の社会構造や政治をあまり変えずに守っていこうとする保守よりも、より過去に立ち戻ることで何かを取り戻し、改革すると云う原理主義的な傾向があります。
どちらも行き過ぎると、個人よりも国家や民族を重視する、国家主義的な傾向が現れます。但し、どちらにも無政府主義の思想を持つものもいます。
ちなみにファシズムは右翼で議会制民主主義の一形態です。しかし、戦中の日本の体制は全く違い、単なる官僚主義で右翼的ではあってもファシズムではありません。
日本の場合は。。。
左翼はマルクス・レーニン主義、毛派、などいわゆる共産党宣言を源流に持つ系統の思想をもつ人々、もしくは過去そうであった人になります。東欧革命以降は今までどおりに考えている人は少なく、模索中と言った方が良いでしょう。いわゆる戦後の新左翼運動家。社民党や共産党。過去に社会党出身者が多く、労働組合を有力な支持基盤としている民主党を入れる人もいます。旧社会党の流れで護憲派イコール左翼というイメージがありますが、本来共産党は独自憲法作成主義ですし、護憲を唱えるのは自民党にもかなり多くいます。また元新左翼運動家に環境重視、反グローバル化を唱える人が多くいます。
右翼は日本の場合殆どが皇党派、それと民族主義者の任侠団体です。本来の意味の右翼はあまり目立つ形ではいません。戦後に新左翼運動から生まれた新右翼などと言われる一水会のような団体もあります。
なお、右翼的な思想を持つ人は国会議員にもおり、強い反共主義の旧民社党出身者に多く、現在は多くが民主党にいます。右翼的ではありませんが右よりといわれるタカ派の自民党員は多くいます。
>右翼と左翼どちらが国を愛してるのですか?
この質問は愚問です。どちらも自分たちは愛していると思っています。
但し、多少自由主義の傾向が強い左翼の人は国家の支配を弱くし、個人やグループを大事に考える傾向があります。
ネガティブキャンペーンを張ってる人はよく「売国奴」と云う言葉を乱発し、非難しますが、右でも左でも国を愛している人は愛しています。反対に、どちらにも無政府主義者はいますし、民族主義者の中には「日本」を看板にせず東亜やアジアを掲げるものもいます。左翼にもきわめて民族主義的な人も多くいます。また、どちらも多くは反米の傾向があります。
国を愛すと云うよりも、
一般的に日本では、
赤い旗を持っている人は左翼、
黒い戦闘服と街宣車は右翼。
中身は誰も見てません。
日本には成熟した右翼と左翼が育たない原因がそこにあります。
政党にもいえます。レッテルを貼ってよく見ません。
そもそも、議会制民主主義もまともに育っていないのですから、右翼と左翼がまともでないもの当たり前ですが。
多分、日本の政治は55年体制から脱却を出来ておらず、過渡期です。
その影響で思想がまとまらず、今までどおりの右翼や左翼では国民の要望を吸収できません。枠組みが変わっているのです。
国民全体で参加し(積極的に投票に行き投票率を上げるだけでも十分です)、議論を盛り上げることが必要です。