• ベストアンサー

右翼と左翼の違い

こんにちは。私はいま高校3年生の大学受験生で日本史を勉強しています。教科書で近現代の箇所を読んでいると、右翼と左翼といった言葉が出てきます。でもこの言葉の違いがしっくりとこないのです。山川出版の用語集には「右翼とは国粋的・保守的傾向」とありました。広辞苑には「左翼とは急進派・社会主義・共産主義の立場」とありました。もし右翼を保守派、そして左翼を急進派とするなら、第二次世界大戦の時に侵攻した日本の軍部は国粋主義なのに急進派(左翼?)という事になってしまうのかなと、混乱してきてしまっています。また、先ほどの広辞苑にあった「社会主義・共産主義の立場」とありましたが「社会主義・共産主義」の対立軸にあるのが「国粋主義」と考えて良いのでしょうか??どなたかご存知の方教えていただけませんでしょうか?どうぞよろしくお願い致します。。。

質問者が選んだベストアンサー

  • ベストアンサー
  • mark-wada
  • ベストアンサー率43% (273/633)
回答No.5

「右翼」と「左翼」、それぞれの言葉の定義や歴史的経緯は、今までの回答の通りです。 ただ質問者さんが疑問に思うのは、例えば戦前の日本の軍部などは「国粋主義なのに急進派?」という点ですよね。 この点は、多少「ねじれ」もあった、「左翼・社会主義」に近い(混入している)部分もあった、とお考え下さい。 例えば日本と同盟していたドイツのナチス党の正式名は「国家社会主義ドイツ労働者党」です。国粋主義なのに社会主義と名乗り、さらに「日独防共協定」を結んで共産主義の本家、ソ連と対立・戦争しました。 日本の軍部も、民間企業が勝手に経済活動するよりも、政府が経済を統制して戦争に役立たせる方が良い、という政策を採りました。当時、大恐慌下の資本主義経済が疲弊しているのに対し、ソ連の社会主義経済が成功しているのを真似したものです。それでも、政治・軍事的には反共・反ソ連です。 おそらく当時の日本もドイツも、政治的・軍事的・思想的(天皇制護持)には右翼(国粋・保守・反共)だけれども、経済政策や社会政策(国民総動員など)の点では「社会主義の良いところも見倣おう・採り入れよう」という進歩的な立場だったと思います。

miki2005
質問者

お礼

mark-wadaさんどうもありがとうございます。自分でもなにやら混乱してしまっていた部分を見事に喝破していただけました。おそらくmark-wadaさんのおっしゃるこの『ねじれ』の部分でわけがわからなくなってしまっていたと思います。政治的にはとして国粋主義ではあるけども、経済的には国家統制をしていこうという部分があったわけですね。。。特にナチスドイツの『国家社会主義ドイツ労働者党』としながらソ連との対立は『ねじれ』の解釈なくして説明がつかないですよね。う~ん、目からウロコでした!お忙しい所、すみません。ばっちりわかりました!!どうもありがとうございました!!

その他の回答 (4)

  • pyon1956
  • ベストアンサー率35% (484/1350)
回答No.4

もともとフランス革命のとき国民公会で(議会ですが)急進的改革派が左の方に、保守派が右のほうにかたまって座っていたのがこの呼び名の始まりだといわれています。ですので左と右に特別の意味はありません。ここを誤解するとなんか真ん中が正しいように思えてしまうはずですが、実際は左と右の真ん中というものが本当にあるのか、ということ自体が問題です。政治思想ってそういうふうに順に並べられるものなのかどうかは少なくとも自明のこととはいえませんからね。 第二次世界大戦における軍部が急進派というのは何を指していっておられるのかわかりません。 大変右翼的だと思うのですが・・・ なお日本の現在の右翼は復古的といっても伝統といっても明治を念頭においていることは明らかでしょう。 なお左翼にも右翼にもいろいろな考えがあるので、左翼といえば反宗教とか右翼といえば愛国者とかいうのは多分間違いなんじゃないかと思います。そんなひとつの勢力のことを左翼・右翼とよんでいるのではなく、あくまで本来の意味は進歩派と保守派というニュアンスですので。

noname#191689
noname#191689
回答No.3

本来は、現状のものに対して  右翼=保守  左翼=急進・改革 です。 現状のものに何をおくかで右・左の範囲が変わります。 アメリカをベースに考えると、共和党は右、民主党は左と言えます。しかし、どちらもアメリカの基本精神は否定せず、常に自国のことを考えています。この意味では、どちらも右と言えます。もしここでアメリカの精神を否定してでも世界のために尽くすというならそれは左でしょう。 さて、どんな思想であっても、政権を取得した後は自分の政権・政体を護りつつ進めていくので、政権を長期間取得したほうが保守側となります。  日本は天皇を中心とした国、というのが大昔からの流れですので、こちらが自然と保守である右翼となります。 こうしてみると、大東亜戦争の際の軍部は立派に右翼です。なぜなら、マッカーサーの発言 http://www004.upp.so-net.ne.jp/teikoku-denmo/no_frame/history/honbun/jiei_sensou.html ----------------------------------------------  その通りです。太平洋において我々は彼らを迂回しました。我々は包囲したのです。日本は八千万に近い膨大な人口を抱へ、それが四つの島にひしめいてゐるのだといふことを理解していただかなくてはなりません。その半分近くが農業人口で、あとの半分が工業生産に従事してゐました。  潜在的に、日本の擁する労働力は量的にも質的にも、私がこれまで接したいづれにも劣らぬ優秀なものです。歴史上のどの時点においてか、日本の労働者は、人間は怠けてゐる時よりも、働き、生産してゐる時の方がより幸福なのだといふこと、つまり労働の尊厳と呼んでもよいやうなものを発見してゐたのです。  これほど巨大な労働力を持ってゐるといふことは、彼らには何か働くための材料が必要だといふことを意味します。彼らは工場を建設し、労働力を有してゐました。しかし彼らは手を加へるべき原料を得ることができませんでした。  日本は絹産業以外には、固有の産物はほとんど何も無いのです。彼らは綿が無い、羊毛が無い、石油の産出が無い、錫が無い、ゴムが無い。その他実に多くの原料が欠如してゐる。そしてそれら一切のものがアジアの海域には存在してゐたのです。  もしこれらの原料の供給を断ち切られたら、一千万から一千二百万の失業者が発生するであらうことを彼ら(日本政府・軍部)は恐れてゐました。したがつて彼らが戦争に飛び込んでいつた動機は、大部分が安全保障の必要に迫られてのことだつたのです』 (小堀桂一郎編『東京裁判 日本の弁明』より) ---------------------------------------------- をみれば明らかなように、東アジアに進出するのは日本の安全保障上避けられないことだったからです。 こうした意味で、日本にとっての左翼とは、質問者さんも言っておられるように、共産主義者のことだと思ったほうが良いでしょう。なぜなら、アメリカが敵視していた満州建国は、ソ連・毛沢東率いる共産党に対しての日本防衛が目的だったからです。つまり、手法は少々強引ですが、自国のものを否定したりしているわけでもなく、その背後にある思想は自国の安全保障という明確な保守、すなわち右翼のものです。 ただし、この視点で行けば世界的には保守が主流であると言ったほうが良いでしょう。 なお、共産主義は思想ですが、社会主義は経済の話です。わかりやすい書き方をすれば、 私有財産の否定(財産の国有化)=社会主義で、 共産主義=社会主義+階級の否定+宗教の否定です。この意味で、共産主義自体が宗教であると言ってもいいでしょう。 ところで質問とは直接は関係ありませんが、現状、日本に一般的に受け入れられるようなまともな右翼団体はまずありません。また、左翼の主張には自分の国を愛する考えは全く見受けられず、共産主義者そのものの思想です。時間があれば http://okweb.jp/kotaeru.php3?q=1287191の6に書いておりますのでご覧ください。

miki2005
質問者

お礼

どうもありがとうございました!自国の政体、もっと言えば自国の安全保障のために第二次世界大戦当時の軍部がアジアに進んで行ったのであれば、明らかに右翼的な行動ですよね。。。また社会主義と共産主義の違いもあいまいだったのですが、kusakabe66さんのご説明でよくわかりました。どうもありがとうございました!

  • hanakago
  • ベストアンサー率6% (58/851)
回答No.2

超シンプルに言うなら右翼は資本家と結びついたブルジョア階級の味方、左翼は労働者階級側のプロレタリアートってことになります。昔のソ連や東欧や中国は共産主義で資本家はいませんでしたね。共産主義だから当然王様はいませんね。また、宗教を否定しています。日本や英国、米国は天皇陛下がいらしゃるし、資本家もいるし宗教の存在は肯定しています。 「日本の軍部は国粋主義なのに急進派(左翼?)」この場合の急進派とは軍部の中でもグループがあってこの場合は現状を否定して変えて行こうとしているグループという意味で捉えればいいと思います。

miki2005
質問者

お礼

hanakagoさんどうもありがとうございます。経済的に見て右<ブルジョア階級支持>左<労働者階級支持>ということなのですね!そう考えると、現ブッシュ政権のブルジョア階級をサポートする税制など非常に右寄りなのだなぁ、とストンとふに落ちました。どうもありがとうございます !あと、やはり<急進派>というコトバにとらわれすぎていました。教科書に出てくる<急進派>は『左』ではなく『現状否定』ということで読んでいきたいと思います。ありがとうございます!

  • seinzeit
  • ベストアンサー率38% (119/312)
回答No.1

>「社会主義・共産主義」の対立軸にあるのが「国粋主義」と考えて良いのでしょうか? 右翼・左翼という言葉は時代や場所によって微妙に意味が違うので、はっきりと定義するのは難しいのですが、その認識で基本的には正しいです。 また、急進派とは「改革を強行に推し進める」程度の意味なので、それ自体は思想の内容とは関係ありません。現在の日本や欧米諸国はみな資本主義ですので、急進派=社会主義者であることが多いのですが、社会主義国における急進派は資本主義者ってこともあります。なのでこの語句については、あまり気にしなくて良いです。 ちなみに私は次のようなイメージで左翼・右翼を覚えています。 ・右翼…夜警国家(軍事や外交など最小限のことしかしない「小さな政府」)を志向 ・左翼…福祉国家(社会福祉や生活保護などを徹底させた「大きな政府」)を志向。更にエスカレートすると社会主義国家、共産主義国家に。 福祉国家は、低所得層の支持者が多くなります。生活保護などがもらえるからです。その代わり、高所得者層の払う税金は莫大になるので、高所得者層は夜警国家を支持することが多くなります。 現在、日本の政治を担っているのは実質的には高所得者層ですので、体制側=右翼、反体制=左翼、といった意味で右翼・左翼という言葉が使われることもあります。

miki2005
質問者

お礼

seinzeitさんどうもありがとうございます!seinzeitさんのおっしゃる『右翼・左翼の捉え方は時と場所にによってことなる』、ということは右と左という考え方は、普遍的なものではなく状況によって変化していているのですね。。。私自身『急進派』というコトバにとらわれすぎていた気が今しています。『夜警国家と福祉国家』とてもわかりやすかったです!どうもありがとうございました!いまふと疑問に思ったのですが、新聞などを読む際に、ノルウェーの様な福祉を充実させた国家や国民の医療費負担の少ないカナダの様な国家は、国際的に見て左よりの国家と考えてもさしつかえないでしょうか??