おっしゃるとおり世襲それ自体は全く悪くありません。
当選した議員に問われるのは、その議員個人の能力であり、血筋や家柄など国民にとって何一つ関係ありません。(議員の家柄で国民は損も得もしません。)
ですから、当選した議員の親族がたまたま政治家だったというだけで、それを問題視し、悪とするのは甚だ筋違いというものです。
しかしながら「世襲=悪」という風潮が世間に流れこの考えが支持されているのも確かです。
世襲が悪いとされる要因は、すでに他の方もおっしゃっているとおり、選挙に必要とされる3バン、地盤(支持組織)・看板(知名度)・鞄(お金)を引き継ぎ、候補者の能力に関わらず、最初から選挙を有利に戦えることから、機会の平等を欠き、公正な選挙が行われにくく、本当の意味での民意(こういう政治をしてほしいという意見)を反映できていないという考えに起因します。
そして「世襲=悪」の考えを持つ人はこのように続けます。
今の政治は悪い→それは政治を担当している政治家が悪いからだ→しかも麻生総理をはじめ、目立って失態を犯す能力の低い議員はことごとく世襲議員だった→そして今の政界は世襲議員が多い→今の政治が悪いのは世襲議員のせいだ→だから世襲が悪い。
悲しいかな、当たらずも遠くはない現状があるのは確かであり、これが「世襲=悪」の考えが支持される要因です。
しかし、この考えはいくら支持されていてもやはり正しくはありません。
なぜなら「世襲=悪」と結論付けるためには「世襲議員は皆能力が低い」という前提のもとでしか成り立たないからです。
政治的手腕が確かであれば、いくら世襲議員であろうと国民にとって絶対に悪にはなりえません。
世襲の議員は能力が低くても当選できる条件が整っているため、えてして誤解されやすい存在です。それが誤解じゃない場合も当然ありますが、それはあくまで議員個人の能力の問題であり、世襲の背景が原因であると結論付けるのはやはり筋違いでしょう。
それに質問者様もおっしゃっているとおり、その有権者が「この人が良い」と思って投票してるわけですから、その責任は当選した議員ではなく有権者の方にあると考えるのが妥当でしょう。
世襲議員が嫌ならその人に投票しなければ良いだけの話ですから。
補足
難しいですよね。ただ失態をおかす議員は世襲が多い=世襲は悪と、簡単に結びつけるのは国民の浅はかさだと思います。 もっと考えて物事を判断する能力をつけるには、どうすればいいんでしょうかね。政治、もしくは社会への関心の薄さが元凶のような気がします。 ありがとうございました。