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GaAsPの直接遷移、間接遷移について
半導体について勉強しているのですが、教科書にGaAsPはPの濃度が44%をこえると直接遷移型から間接遷移型になるとかいていました。 GaPが間接遷移型なので、GaAsPのPを増やしていくとGaPに性質が近くなるからバンド構造が間接遷移型になるのでしょうか?
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- inara1
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概念的にはそういうことですが、何がどうなると直接遷移から間接遷移に変わるのかというのをちゃんと理解しておいたほうがいいです。 参考URLの4ページ目にGaAsとGaAsPとGaPのバンド図が出ています。図の中の N-Level や矢印は無視してください。空色の凸型部分が価電子帯、ピンク色の凹型部分が伝導帯になります。価電子帯と伝導帯の上下位置(距離でなく高さの差)が最も接近しているところの高さの差がバンドギャップになります。それが同じ横軸上(波数ベクトル)にあるのが直接遷移型、違う横軸上にあるのが間接遷移型です。 左端の図(GaAs)では、 ΓVB と書かれたところ頂点の真上に ΓCB と書かれた凹型の底が位置していますが、この高さの差が最も小さく、なおかつ同じ横軸上にあるので直接遷移型になります。図は右に行くほどPの組成が大きくなっています。Pの組成が大きくなるほど、ΓCB と書かれた凹型が上にあがり、その右側にあるXCBと書かれた凹型部分が下がってきます。Pの濃度が45%くらいのところ(真ん中の図)で、ΓCB の底とXCBの底が同じ高さになります。さらにP濃度が増えると、XCBの底のほうが低くなります。右端がGaPのバンド図ですが、GaPではΓVBの頂点の高さとXCBの底の高さの差が最も小さいので、この差がバンドギャップになりますが、ΓVBの頂点の真上にXCBの底が来ていないので間接遷移型になります。直接遷移型と間接遷移型の境目が真ん中の図です。
お礼
わかりやすい図と解説ありがとうございます。