本格的な景気回復は「11月初旬」からになると思います。
景気回復予想の材料として「株価」を中心に話を進めていきます。
なぜ「株価」なのかと言いますと、
”株価は半年後の実体経済の指数である”
と言われているからです。
08年9月リーマン・ショックにより世界が金融危機に陥り株価が急降下しました。
それから半年後の09年3月...
大手企業の赤字決算、派遣切り等様々な問題が噴出し、
まさに経済はどん底に落ちました。
しかしその後順調に株価が上がり、その数値が物語るように
真っ暗闇であった実体経済もようやく光が見えてきました。
前書きが長くなり申し訳ありません...
以下に項目を挙げ、景気回復する理由を記載します。
【項目】
1.悪材料が全て出尽くした感がある。
2.1月~5月まで順調に株価が上がった。(戻った)
3.9月決算の会社の決算発表が10月に行われるため。
【理由】
1.”悪材料が全て出尽くした感がある。”
これからいくら新たな悪材料が出てきたとしても
よっぽどのこと(中規模のGDPを持つ国のデフォルト等)
がない限り「想定済み」で処理されるでしょう。
具体例として...
・鉱工業生産指数が過去最悪を記録したにも関わらず株価が上がった。
・アメリカ自動車大手クライスラーが破綻しても株価が上がった。
今取り沙汰されているGMの破綻に関しても市場は大きく反応しないでしょう。
GMの破綻は半年前からの規定路線であり、
破綻したとしても「やっと破綻したか」程度です。
クライスラーの破綻がソフトランディングに成功したこともあり、
米国政府が積極的に救済に乗り出すことが分かれば
GMの破綻が経済に与える影響は限定的なものになるでしょう。
2.”1月~5月まで順調に株価が上がった。(戻った)”
株価は下がりに下がりましたが日本政府が市場介入し
日経平均7,000円台を堅持した事により
市場が「これ以上は下がらない」と判断。
それから短期間で9,500円まで上がりました。
今後一時的に9,000円台を割り込むことはあっても
経済に光が見えてきたためすぐに回復すると思います。
3.”9月決算の会社の決算発表が10月に行われるため。”
「最後の悪材料」になるであろう指標がこの項目になります。
3月決算の会社は前半は業績が絶好調でした。
その分で補填する形でなんとか赤字を最小限に抑えた企業も少なくありません。
しかし9月決算の会社は1年丸ごと”絶不調”です。
前年度と比べると目も当てられない数字になります。
ですがこのことは市場も分かっていることでもあります。
逆に「悪材料が全て出しきった。これから経済は上がるのみ!」
という考えが大勢を占めると思われます。
以上のことから本格的な景気回復は「11月初旬」からになると思います。
日本企業は戦後オイルショック、バブル崩壊...
と幾度とない逆境を乗り切ってきました。
弛まぬ経営努力と世界一の組織力を動因し
危機に直面するたびに血を流しながら体質を改善し
今日まで邁進してきたのです。
今回の金融危機も必ずや克服してくれる事でしょう。
稚拙な長文で失礼致しました。
この回答が質問者様のお力添えになれば幸いです。
お礼
大変詳細な説明、ありがとうございました。 経済音痴の自分にもわかりやすく、とても参考になりました。 慧眼に感服です。