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古文の活用表
古文の活用表は何のために覚えるのでしょうか? 単語の元の形を見極めるためなのでしょうか? また助詞などの意味や用法はどのようにして見分けるのでしょうか? どなたか無知な自分にご教授下さい。
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> 単語の元の形を見極めるためなのでしょうか? まあ、そういうことです。正確に言えば,単語の元の形を見極めて、文意を正しく理解するため、といえるでしょう。 分かりやすいように口語(現代語)で話を進めます。 日本語には、「切る」と「着る」という同音異義語(アクセントは違いますが)があります。次の文はそれぞれどちらの動詞が用いられているでしょうか。 (1)彼はきます。 (2)彼はきります。 漢字で表記されていればすぐに分かりますが、ひらがな表記(大学入試の古文の問題でも、たまにそういう場合があります。古い文献なら、なおさらです。耳で聞く場合も同様です。)だと活用がきちんと理解できてないと分かりませんね。 もちろん小さい頃から日本語に習熟している私たちには難なく理解できますが、このところこのカテゴリで質問が増加している外国人の日本語学習者の方で、それも初期の学習段階の方なら頭を悩ますことがあるかも知れません。 それと同様に、古文を理解する上で、活用がきちんと頭に入っていて、何形で出てきても、元の形(終止形)はこれで、こういう意味の単語だと言うことが分からなければ、正しい理解は望めません。 (たとえば、活用の種類は同じで行が異なるだけなのでややこしいのですが、「たへたり」と「たえたり」の「たへ」「たえ」の元の動詞はお分かりになりますか。入試の古文で高得点するためにはこういうあたりが身についているかが大事になってきます。) さて、次の文の「きます」の場合はどうでしょう。 「きます」の「き」は元はどういう動詞ですか。「……」の部分は元の文章が省略されていると考えてください。 「……、夜にきます。」 「……」の部分が次のどちらであるかによって「きます」の解釈は異なります。 (3)「タヌキの親子は夜、えさをを求めて我が家の裏庭に」 (4)「昼間もラフな格好のことが多いのですが、さすがにパジャマは」 > また助詞などの意味や用法はどのようにして見分けるのでしょうか? は、上の(3)・(4)の区別と類似していると思います。文章の前後の内容を考える(=文脈を考える)ことが重要です。 たとえば、格助詞「の」には、 http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?enc=UTF-8&p=%E3%81%AB&dtype=0&stype=0&dname=0na&pagenum=11&index=16130013940200 のように多くの用法(文法的意味)がありますが、これも文章の前後をしっかりと読んで、 たとえば、 > 4 動作・作用・変化の結果を表す。「危篤―陥る」「水泡―帰する」 > 5 動作・作用の目的を表す。「見舞い―行く」「迎え―行く」 の区別をするとして、 「治療の効果もなく、重態『に』なる」 という例がある場合には、「まさか、自殺願望者でもあるまいし、普通は重態にはなりたくないはずだから、「重態」を『目的』にするはずはない。ここは病状が進んで『結果』として「重態」になったのだな」と考えるわけです。 実際には二者択一ではなく、もっと多くの選択肢から選ぶことになると思いますが、「目的」・「結果」といった用語の意味が分かればそう難しくはないはずです。 余裕があるのなら、「『危篤に陥る』の『に』は『結果』、『見舞いに行く』の『に』は『目的』と、代表的な用例を覚えて、それと照らし合わせて判断するのも手です。 なお、 > どなたか無知な自分にご教授下さい。 についてですが、こういう限定的な内容の質問の場合は「ご教示下さい」が適切だと存じます。一つの事柄の全体を(長期間にわたって)教えてもらう場合には「ご教授」でしょう。
お礼
非常に丁寧な回答ありがとうございます。 とても分かりやすかったです。 「ご教示」も「ご教授」も区別して使っていませんでした。 以後気をつけます。 ありがとうございました。