こんにちは。
#1,2 の方が説明されているとおり、ショックとは急激に体中の血の巡りが悪くなることですね。
もう少し詳しく説明いたしますと・・・血の巡りを保つには実は次の3つの条件が必要になります。
1)血が充分あること
2)血を流すポンプ(心臓)がちゃんと働いていること
3)血が流れる血管がしっかりしていること
これらのうちどれか一つでも急激に障害されると「ショック」という状況になるわけです。
例えば大けがや胃潰瘍といった病気で血管が破れ、大量に出血をすると1) が駄目になります。このような状態を「出血性ショック」と呼んでいます。
2)の条件が駄目になる場合には、心臓を栄養する血管が詰まり急に心臓が働かなくなってしまう心筋梗塞や脈が不規則になってしまう不整脈といった病気があります。これを「心原性ショック」といいます。
3)について、血管は常に広がったり、狭くなったりして血圧を一定に保つ働きがありますが、この調節は実は「神経」が司っています。その神経による調節が急激にできなくなったときにショックが起こります。これは非常に強い精神的衝撃(ガビーン!!でも OK です(笑)) や強い痛みなどで起こされることもあります(一般にショックと言われているものに近いイメーもありますね)。これを「神経原性ショック」と言っています。
上の3種類の他に、ご質問の細菌性ショック(あるいは敗血症性ショック)というものが知られています。
これが起こる仕組みは上の3種に比べるととても複雑なのですが、いずれにしろばい菌による重い感染症のときに引き起こされるものす。そして上の1)2)3)のどれもがいろいろな割合で障害されることが多いのです。
勿論、便中に存在する大腸菌も、比較的容易に細菌性ショックを起こし得る菌の一種です。幸い普通の人間では大腸内面を多う粘膜という構造がバリアとなり、細菌や細菌毒をブロックしているので問題はありません。しかしひとたびそのバリアが破れると大変なことになります。例えば、大腸が破れますと、お腹の中に便が漏れ、細菌性腹膜炎という重得な状態になります。これを適切に処置せず放置すると急速にショック状態に陥ります。
恐らく今回もこのような状況だったのではないでしょうか。
それにしてもいやな事件ですね・・・。
お礼
詳しい回答ありがとうございます。 なるほどと私にも理解できました。 あながち、ガーンという精神的なことがきっかけで ショック状態になるのも間違いじゃないんですね。 消防用のホースがいかに強力なものかは想像できますが どうして死にいたるまで、しかも肛門で?と疑問だった のですが、体って普通では考えられない症状に 陥るものなんですね。 前にも肛門に棒をさして振り回したと中学生の話が ありましたが、症状は何であれ、大変なことなんだと 改めて思いました。 痛いってもんじゃないでしょうね・・・ ありがとうございました^^