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産業再生機構について
今さらなのですが、産業再生機構について知りたいことがいくつかあります。 できれば詳しい方に教えてもらいたいです。 産業再生機構は、解散時に400億円程を国庫に納めたとwikipediaには書いてありましたが 設立時には10兆円の公的資金が使われたというのは本当でしょうか? また、大まかな流れは 銀行の債権を格安で公的資金で買い取る→ →対象企業の所有資産(土地や店舗や部門)を切り売りして事業縮小→ →民間再建スポンサーに債権や株式を売りつける と理解してもいいのでしょうか? 産業再生機構設立にはアメリカの影響が大きかったようですが 所有資産や債権、株式を売却する時に新生銀行のように外資のハゲタカファンドなどに売られたのでしょうか? 結果、振り返ってみて産業再生機構は成功だったのでしょうか? 産業再生機構の良かった点と悪かった点を教えてください。 また、竹中平蔵元大臣はいい仕事をしたと思いますか? それぞれの見方があると思いますが、よろしくお願いします。
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- merkjet
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産業再生機構は、負債を抱えた企業を再生させる政府支援による民間企業です。再生ファンドなど民間部門からヘッドハンティングされたその道のプロが指揮したわけです。不良債権処理が進まない銀行。再生への融資を絶たれた企業の問題は不良債権の買取価格です。カネボウやダイエーが再生機構の支援を受けましたね、大手となれば銀行融資は数行に及びます。一部債権放棄にしても中々まとまらない、メーンバンクに他の数行が債権を譲渡し再生機構で債権買取額を決めました。銀行としては高値で売却したいが機構側は再生へのリスクがありますので安く買いたいとなります。政府が関与するのは折り合いさせ早く再生への道筋をたてることです。負債を切り離せば、今度は経営に関与し不採算店舗の売却や経営陣の一新、他のスポンサー探しと再生への道のりがあります。そうやって不良債権買取よりも再生による収益が生まれれば利益がでます。これが400億円で国庫に返納したわけですね、 元々、10兆円の不良資産買取枠を政府保証により持っていました。再生機構は赤字を生まず(税金にならず)再生を果たしました。 産業再生機構設立にアメリカの影響は知りませんが、あなたの以下の文章から整理回収機構と勘違いしてませんか? アメリカは80年初頭に不動産バブルを起こしました。住宅専門に扱うS&L金融機関の破綻が相継ぎました。そこで問題になったのは債権の回収(資産隠しや債権の転売など)で手間取ったのです。長銀、日債銀も住専を抱えており不良債権の飛ばしがありました。米国のRTCを真似て整理回収機構ができたのです。回収機構は預金保険機構が出資した会社です。長銀や日債銀の預金を守る為に回収機構に融資先企業の資産回収をやったわけです。 日債銀と長銀は、不良債権が大きすぎて預金保護に政府が2行で6兆円補填しました。国有化し少しでも税金を減らそうにも買い手が現れませんでした。不良資産は景気の悪化と共に次々に増加するからです。当初、日本政府は日本の金融機関に売却したかったのですが買い手はリスクを背負ってまで欲しいとは思ってません。米系のファンドが買いましたが、日債銀については、ソフトバンクグループが買収し、保有条件の3年を過ぎたら売却してしまいました。 バブル崩壊後の外資による買収を悪く思っている人が多いようですが、彼ら無くしてデフレから脱却もリスクを抱えなければ東京は虫食いの不動産がいつまでも点在したのではないでしょうか?株式も同様で2003年の安値から18000円まで上昇のきっかけも外資です。 充分に安くなれば値ごろ感から買収が入るのは当然です。バブル崩壊でリスクに機敏になった日本企業には手が出せなかったのでしょう。 私は、竹中を評価してます。今の米国の金融機関に資本注入してますが、竹中が実行しました。不良債権の選別化や不良債権処理の数値目標など経営に関与しました。その効果があって金融不安が沈静化し、貸し渋りや貸しはがしが治まり、少しづつ景気が上向いたのです。 放置して金融機関の融資が改善など望めません。企業の資金調達が上向き業績改善へ、或いは倒産の減少へと進んだのも、厳格な金融庁の行政指導だと思います。当時の竹中の裁量が大きいと思ってます。
- bigorange9
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産業再生機構の活動がどうだったかについては、内閣府が産業再生機構の活動を総括する報告書を出しています。まずそれを読んでみましょう。関係法令や経緯、仕組みや活動実績などが網羅的に載っています。 大まかな流れは、「再生」に目的があるので、事業縮小ではなく企業価値を引き上げて株式を外部スポンサーに売ることでキャピタルゲインを獲得する、というのが基本です。キャピタルゲインがあれば10兆円の国民負担がそれだけ減るからです。外部スポンサーはファンドの場合もあれば日本の商社やメーカーの場合もありました。