- ベストアンサー
芳香族炭化水素の塩素
トルエンなどのベンゼン環に炭化水素がついた構造をもつ物質に、光をあてながら塩素を作用させたとき (1)炭化水素の置換反応 (2)ベンゼン環の付加反応(ベンゼン→ヘキサクロロシクロヘキサン) のどちらが起こるのでしょうか? よろしくお願いします。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
「光をあてながら」なので、光の照射によって生じる塩素ラジカルによる反応です。 この場合にアリール化合物(ベンゼン環に炭化水素基が付いた構造を持つ化合物)では、ベンゼン環についた炭化水素基のα位のC(ベンゼン環に直接付いているC原子)に付くHが有ると、その水素が特に反応性が強くなり、その水素が置換反応を起こしやすいことが知られています。 塩素の量が適度であることを前提に、最初に起こる反応の生成物は次のようになります。 C6H5・CH3+Cl2→C6H5・CH2Cl 次の場合にα位の反応性がよりはっきりしますね。 C6H5・CH2・CH3→C6H5・CHCl・CH3 ・この現象はベンゼン環が最初の炭素原子を含めた時に共鳴構造を作りすいことから説明できます。 ・触媒を用いた反応では反応機構が異なってくるためにこれとは違う結果になるだろうと思います。
お礼
よくわかりました。ありがとうございます。