静電気は物質同士をこすり合わせたり、叩いたり、距離を変化させたりしたときに起こります。銅線ような導体でつながれている場合は別ですが、一般に静電気と呼ばれるようなバチッとくるようなものでなくても身の回りにあるもののほとんどは静電気を持っています。特殊な計測器でなければせんが、物質にはそれぞれ電子を出しやすい物と出しにくいものがあって、それにエネルギー(こすったり移動したりする力)が加わるとそのエネルギーの一部が電気エネルギーとしてそれぞれの物質にたまります。このとき電子を出した物質は+に受け取った物質は-の電気を帯びます。そしてこの状態はおっしゃるとおりに不安定な状態です。不安定な状態ですから安定状態に戻ろうとしますが、電気を通さない物質に囲まれている状態では戻れません、ただ電気を通さないといっても完全ではないのでたまった電気の電圧と周辺の環境がある条件(距離や湿度などを満たすと一気に静電気の状態から電流を伴った普通の電気の状態に戻り火花とともにバチッというあのいやな静電気の状態になります。夏場などは湿度が高いので電気をさえぎる力が弱いので、バチッとくるほどたまる前に電流が流れて安定状態に戻ってしまうために、あまり体感することがないのですが、空気が乾燥する冬季はかなり高い電圧になるまでたまってしまうのでバチッが起こるのです。
車での静電気ですが、車はゴム製のタイヤによって電気がにげにくい状態で地面との間に電気が流れにくい状態にあります。そして、シートと衣服の摩擦や、エンジン部分に使われるゴム製のベルトと金属部品の摩擦などによって地面と車、車と人、地面と人それぞれの間に大きな電圧の差ができます。この電圧は簡単に数万ボルト高い電圧になりますので、ドアノブに手を伸ばした時に、空気がさえぎることができる距離よりも近づいた瞬間にバチッと火花が出るのです。このときの電流の方向は状況により色々でどちらからどちらへ決めることはできません。どちらが電子を受け取りどちらが電子を放出したかで決まるので材質しだいです。電子を放出した方から電子を受け取った方に電流が流れますが、人間は痛みは感じても、電流の方向を認識することはできないのでどちらであるかの判断は計測器なしではわかりません。
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