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溶解と溶媒和の違いについて
基本的な事ですが教えてください。 溶解と溶媒和の違いはイマイチわかりません・・・。 Wikipediaでは調べてみたのですが、電離が伴う場合が溶媒和で、電離せずに分散するのが溶解なのでしょうか? NaClを水に溶解するという場合には、NaイオンとClイオンに電離するのでは?と考えると混乱してしまいます。
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まず、溶解という現象についてきちんと理解してください。 溶解とは、純物質でない液体中で溶媒と溶質が均一系を成す状態 すべてを指します。ですから、無極性溶媒の炭化水素(ヘキサンなど)に 電離しにくい有機物が溶解することは可能です。 極端な例を挙げれば、極低温下で液体ヘリウムにアルゴンを溶かしたら? 溶媒、溶質ともに単原子分子なので、無極性で電離もしません。 次に、溶媒和という現象についてですが、これは液体中で溶質の周囲を 複数の溶媒分子が取り囲んでエネルギー的に安定化をもたらす状態です。 「液体中で」と書いたのは、系全体が均一でなくても特定の溶質分子に 溶媒和が起こっている場合も当然有るからです。 溶媒和において安定化をもたらす最大の要因は、分極した溶媒分子が 電離した溶質分子の電荷を電気的に中和することです。 他には、水素結合などによっても安定化は起こります。 あなたが電離の有無に注目されたのは間違いではありませんが、 溶質が電離していなくても、分極していれば溶媒和は生じます。 メタノールと水が任意の比率で混合できるのはそのためです。 つまり、溶媒和は溶解現象の一部に伴うものであって、溶解の方が 広い意味を持っているということです。
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- tagawakao
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補足です。無駄かもしれませんが補足します。 つまり蛇足です。 ものが水に溶ける要因はたくさんありますが代表的なのは次のものです。 (1)エントロピー…混合のエントロピーなどがイメージしやすいです。液体ヘリウムとアルゴンの話なんかはこれが主で働いているのかな?低温だから引力相互作用も絡んできそう。。。 (2)エネルギー…水素結合とか溶媒和エネルギーとか結合エネルギーとかがこれに相当します。 (3)pV項…混合した時の体積変化です。これはまぁ、普通あんまり考えません。 (1)と(2)と(3)は同時に働きます。ものが溶解するかどうかは、固体の(1)+(2)+(3)と溶液の(1)+(2)+(3)のどちらが安定かで決まります。
- tagawakao
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>#1 えー!!そんなことはないと思うんですが…そういう定義もあるのでしょうか。。。 私の理解は溶解はマクロに見た場合の言葉、溶媒和はミクロに見た場合の言葉だということです。 私は 「結晶などの構造エネルギーが水などによる溶媒和エネルギー(と正確には溶媒和エントロピーも重要)に負けた時、ものは溶解する」 と思っています。
- cipher_roy
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溶媒和は、溶解という現象のさらに特殊な状態だと考えてください。 溶媒和という場合には、イオン電離して溶解したそれぞれの溶質因子が 溶媒内に均一に拡散した状態を指すときに使われます。 溶解していても、溶液内で溶質がたくさん含まれる部分と含まれない 部分に分かれていたり、イオン電離しない物質の場合には溶媒和とは 言いません。
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回答ありがとうございます! しっかりと区別して考えないといけないですね!
お礼
丁寧な回答ありがとうございます!一点質問させてください。 『「液体中で」と書いたのは、系全体が均一でなくても特定の溶質分子に溶媒和が起こっている場合も当然有るからです。』 とあるのですが、それでも「液体中で」と書いた理由がイマイチ理解できません。 系全体が均一でなくても均一でも溶媒和は起こるということですよね?それとも気体中や固体中でもあると勘違いしないようにということでしょうか?