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同位体希釈法の逆希釈法に関しまして。
今、放射科学の勉強をしていて同位体希釈法のところで疑問に思った点がありましたので質問させて頂きます。 逆希釈法では重量が未知で比放射能が既知の放射性同位体に、同じ元素の安定同位体を導入することで放射性同位体の重量を求めるという方法だと思うのですが、 比放射能がわかっているので、安定同位体をいれずに、そのものの全放射能を液シンやGM等で測定することで、重量が出せるのではないでしょうか。 この部分に疑問を感じてしまい、逆希釈法の存在意義みたいなものがよくわからなくなってしまいました。 わかるかたがいらっしゃいましたら宜しくお願い致します。
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- dolphino
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分析は得意ですが放射能の知識は少ない者です。間違っているかもしれません。 安定同位体を入れることで測定を可能にするのですから、最後の測定が重量なのでしょう。重量で測定するので「逆」希釈法なのだと思います。なので、液シンやGM等で測定出来ないほど希釈される場合に使うのではないでしょうか。それを重量で測定するというのだからとんでもない比で大量の安定同位体を加えることになりますね。 どんな場合に使うのか使用例がどこかに書かれていますか? 半減期が長い放射性同位体だとある濃度以下になったときにそれが核分裂(?)を起こす確立が低くなり、例えば10分間に一回程度の崩壊だったりして、バックグランドのノイズに隠れるような場合に使用するのではないかと推測します。
専門ではないので、ごく常識的な推測になります。 1.もし未知濃度のサンプルが充分希薄なら、安定同位体を加える意味はほとんど在りません。 2.もし未知濃度のサンプルが非常に濃度が大きい場合、測定装置の「直線部分」(準直線部分を含む)から大きく外れる可能性があります。 3.このような場合、未知濃度は通常正しい値よりかなり小さい方向にずれてしまいます。 4.このような測定誤差を防ぐ為には質量当たりの比放射能が正確に測定される領域に入るよう、希釈することが有効です。 5.特に有効数字を出来るだけ多くするには、正確に測定出来ることが担保された濃度範囲にまで希釈してやることが望ましいのではないでしょうか。 上記の議論の基礎はマルチプライアを使った測定の場合常に存在します。つまりマルチプライア検出器はデジタル検出なので「待ち時間(不感応時間)」内に次のシグナルが来てくれては困るのです。