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世界的金融危機の本当の問題は?
リーマン・ブラザーズの破綻から急速に世界経済が収縮しているような印象を受けます。AIGの救済があり、問題はサブプライム・ローンから作られたさまざまな金融商品ののデフォルトを保障したCDSなのかなと思ったりしました。ここ数日で、欧州や米国の中央銀行が銀行の国有化(優先株か普通株かわかりませんが数兆円規模の増資に応じる)、サブプライムローンの買取?など全体で数百兆円の準備があるなどと発表しています。月曜日は世界中で一気に株が上がりましたが、まだ本当の問題は解決していないといわれています。 今回の世界的金融危機の本当の問題はなんなのでしょうか?クレジット・クランチでしょうか?ならば、どうしてクレジット・クランチがおきたのでしょうか?新しい用語にもいろいろ接し、曖昧な理解しかできていません。どなたか教えてください。よろしくお願いします。
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本当の問題は2つあるのだと思います。そういう問題で自分の生活に直結する投資家や金融機関は神経質な状況に陥っており、やがてはこの影響が実体経済にも及ぶため資金のやり繰りに失敗したらどうなるか?というまさしく「一触即発」の不安定さが残っております。 ・金融工学の築いた産物が金融システムを複雑化してしまい、問題が発覚したら原因がどこから出てるのか不良資産はどれくらいなのか分かりにくく、資料も得られにくいこと。株投資で最も大切なものの一つである会社の財務情報が複雑化して投資家の心理が不安になっています。 1929年にアメリカから発する世界恐慌が起きましたが、今では金融工学が関わりはるかに複雑化しておりどこから問題が出てるのかそのせいもあって市場は疑心暗鬼に陥っています。金融工学から作られた商品であるローン担保証券、CDS、債務担保証券、それに関する派生商品などがあります、マネーゲームの持ち札のようなもんです。 例えばサブプライムローンを原商品として、デリバティブが組成されることによって、巨大なポジション=想定元本が生み出された。その結果金融商品の価格下落に伴う発生損失額が幾何級数的に拡大しています。 ヘッジファンド2社がサブプライムの派生商品CDO(債務担保証券)で巨額の損失を抱えて経営危機に陥り、さらにそのCDOを格付けするリーマン・ブラザーズが倒産したため撒き散らした派生商品が紙切れになり今もどこかの金融機関がどのくらい含み損を抱えてるかもしれないのです。CDSは比較的新しい金融商品で詳しい統計などが存在しないため世界中にいくら回っているのか見えにくく、このCDSに残高が62兆ドル、日本円にして6200兆円という膨大な金額に達しています。こういうCDS発売元のAIGなどが債務不履行で多額の損失を計上、連鎖倒産すればサブプライム危機どころでなく金融システム崩壊の恐れがあります。 ・戦後未曾有の金融危機で米を中心に金融機関や市場に対する信頼度が失われたこと。 金融機関が大きく成長するには欠かせないものが二つ、それは信頼と人材です。優れた人材はもちろんのこと過去の投資実績などからその金融機関を信用し、預金者や投資家は金を預け、お金を流動させて利益を得ます。金融システムは信用の上に成り立っていると言っても過言ではありません、一旦その信用が失われてしまえば、全てが瓦解します。例えばサブプライムローンで資金のやり繰りに失敗し、 「金融機関は必死で国債などの担保をかき集める。取引先に協力預金をお願いしたり、強引に貸出を回収して、資金繰りをつけようとすることもある。 そして担保が尽きれば、もはや中央銀行から無担保でおカネを借り入れるしかない。日本でいえば、「日銀特融」である。金融市場で特融は一種の破綻とみなされる。欧州で政府が次々と大手金融機関を国家管理の下に置いて支援するのは、こうした金融機関に資金繰り破綻の危機が迫っていたからに違いない。それを放置して破綻させ、銀行機能が停止すれば、金融市場や実体経済に与える混乱は計り知れないからだ。 だが、金融システム全体に対する「信用」が回復されない以上、日米欧の中央銀行が協力して支えても、資金繰りの失敗から破綻の危機に瀕する金融機関が次々と出てくる可能性がある。 政府はどの銀行を救済し、どの銀行は見捨てるのか。こうした危機感が社会全体に広がれば、危機は短期金融市場を突破し、預金者や企業へと伝播していく。」 (http://diamond.jp/series/analysis/10037/) この2つの問題で 公的資金による援助の後にも不動産価格の下落が続いています。 とこういうわけでだから金融危機が終わったなどという楽観的な予測はできないのです。日経平均が一万円割る前も8千までいくとは思わなかったでしょう?ある専門家は住宅価格の下落が2010年3月頃まで続くとみられ金融機関の経営は悪化、最終的には米国の地方銀行約6000が経営破たんすると指摘されています。また今後ニューヨーク・ダウの平均株価は3600ドルの大底に向かうと予測されています。またサブプラームの元凶を3割抱えた英国を中心に欧米はまだ不動産バブルが起き、韓国経済も悪化しているため金融経済は一向に落着するように見えません。
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- akik
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金融工学の発達によって、世界経済が成長しすぎたからです。 急激に成長をし続けると、様々な問題に直面します。 原油の生産が追い付かない。 食糧の生産が追い付かない。 欧米の不動産価格が急上昇した。 株価も上昇した。 地球温暖化をどうするのか。 だから、皆がこのままでは「やばく」なると、 感じ始めた。まずは、新たに不動産を購入 しなくなった。 「やばく」なるのが皆に浸透し始めた。 「やばく」なるから取引を手控え始めた。 金融機関の経営危機に直面して、本当に 「やばく」なった。 「やばく」なったから、不良債権や 不良資産が大量に発生した。 倒産しそうな金融機関が出始めたので、 だれも相互に信用しなくなった。 だから、信用危機、つまり、クレジット クランチが起こった。 信用危機を克服する為に、政府は金融市場に お金を多量に注入して、解決しようとしている。 お金が大量に世の中に出回っているので、 インフレの危機が到来しようとしている。 だから、株価が乱高下しています。状況は、 相互信用の回復が復活していないので、 まだ道半ばでしょう。解決にあと1年はかかる、 と考えています。
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回答ありがとうございます。 相互に信用ができなくなって、お金が回らなくなって、倒産が増えたり、企業は防衛的になって投資を抑える。給料が上がらなくなったりリストラをされたりするかもしれないので人々は消費を抑える。それによってさらに売上げが上がらなくなり、企業はさらに防衛的になるという感じでしょうか? その現象は感覚的にですが、わかるのですが、どうして米国・欧州を筆頭として世界中でこんなに危機意識が高まっているのでしょうか?そのあたりの根本的な原因をもう少し教えていただければと思います。 CDSの残高が高くて、その含み損を認識すると膨大な損失が顕在化してそれが企業の業績を徹底的にめちゃくちゃにするかもしれないというリスクがまだ残っているということなんでしょうか…?
お礼
回答ありがとうございます。 雰囲気としてはわかるのですが、やっぱり実感を伴って理解するには勉強が必要なようです。 米国がAIGに無節操とも思えるような救済を行ったのは連鎖倒産を防ぐためだったんですね。それにしても、こんな危険な状態に陥る可能性を秘めているのにどうして金融機関はこぞってリスクのある金融商品の取引をしたんでしょうね。そうしないと、他の利益を上げている金融機関に買収されたり、市場から評価をされなくなるかもしれないと恐れていたのでしょうか? 赤信号、みんなでわたれば怖くない (ていうか、渡らないと死ぬから選択肢なんてない) 的な感覚だったのでしょうか…。