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「プライバシー」の法主体は法人も含むのか?

プライバシー侵害の法主体は主に「人」でありますが、精神的苦痛を 感じない企業などの法人団体も法主体として含むのかどうか、どなた か教えて頂けませんか?

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  • tolio
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回答No.2

先の回答者さんがスゴイ回答をしてらっしゃったので、不要かと思いますが、一応回答させていただきます。 結論からいうと、法人にプライバシー侵害は認められないと思います。 理由は、別の方も述べていますが、平たくいうと、「法人にも人権は認められるが、人権の性質によって認められるものと認められないものがある」と考えられるからです。 たとえば、喫煙する権利とか、カッコつける権利とかが、憲法上保障されるとして、法人にそれを認めることができるでしょうか? できませんよね。 逆に、財産権などは法人についても認めるべきですよね。 そんな感じです。

その他の回答 (1)

  • 17891917
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回答No.1

 法人の人権主体性について,最高裁昭和45年6月24日判決(八幡製鉄事件)は,「憲法三章に定める国民の権利および義務の各条項は,性質上可能なかぎり、内国の法人にも適用される」と,法人もその人権の性質上可能な限り人権の享有主体になる旨判示しました。  しかし,法人のプライバシーについて,少なくとも正面から論じた最高裁判例はありませんから,実務上従うべきルールは特に有りません。  そこで,以下は私見となります。  民事上で問題となる「プライバシー」とは,「私生活をみだりに公開されない権利」(東京地裁昭和39年9月28日判決:「宴のあと」事件)とされ,学説上では,「自己に関する情報をコントロールする権利」ととらえるのが有力です。  ご質問の点,東京地裁判例の基準によれば,「私生活」なるものは法人には認められません(営業秘密は,憲法22条1項に包含される営業の自由により保護されるものであり,憲法13条の問題である「私生活」とは異なります)から,性質上法人が享有すべきものではないことになります。  プライバシーを学説的に「自己に関する情報をコントロールする権利」と捉えた場合はどうでしょうか。この説を採る論者の問題意識は,現在は国家・地方公共団体(あるいは企業)による個人情報の独占が著しいため,情報の収集・管理・目的外使用等を適正に行うべく規制する必要があるということだと思います。  しかし,法人の情報については,自然人のような規模で国家等による情報収集がなされておらず,本件趣旨は自然人と同様にはあてはまりません。  また,先述のとおり,法人には「私生活」なるものは存在せず,「権利の性質上」法人にはなじみません。  そして,法人情報(企業秘密等)の保護は,営業の自由や結社の自由(憲法21条1項)等の一内容としてとらえ,当該憲法の規定及び個別法により保護することが可能です。  また,営業の自由,政治活動の自由,宗教活動の自由等は,目的追求のために,法人にその構成員と独立して認めるべき必要性が認められるのに対し,法人のプライバシーを個人のそれとあえて独立に追求する必要性も希薄です。なぜなら,法人はプライバシーを保護されるために存在しているわけではないからです。  法人特に大企業や大結社は,社会的権力であり,その権利の拡大については,慎重であらねばなりません。  「法人の私生活」なるあいまいかつ濫用の危険がある概念を創出し,憲法13条により保護することは,自然人の権利を圧迫することは間違い有りません。  すなわち,たとえばあるライターが,某大新興宗教団体について調査しようと,その集会に潜入してルポしたり,幹部の行動を写真撮影したり,信者に団体の内情を聞き出そうとすることが,当該団体のプライバシーを侵害したとして提訴される可能性もあるわけです。  以上のことから,私見では,法人のプライバシー権は認められないと考えます。      

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