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「宿便」について
特に便秘があるわけでもないのですが,一時期「宿便をとろう!」というのが流行ったことがあったのを思い出しました。(いろんな方法があるのでしょうが)そのために大腸内を発酵させる飲み物を1ヶ月くらい飲んで云々…。ってことだったんですが,それは「下剤」を飲むのとどんな効果の違いがあるんでしょうか? 宿便は大腸のひだに埋もれていて普通はとれないのでしょうが,下剤でゼンドウ運動を起こしても効果はないのでしょうか?それ専用の高い薬を買わなくてもいいような気がするのですが何が違うのですか??? 人は誰でも3~4Kgの宿便を持っていると聞きますが,できればそんなもんきれいスッキリとってしまいたいですよね。どなたかアドバイスを!
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■宿便とは? まず宿便とは何か?というところからはじめねばならないと思います。 西洋医学的な見解をはじめに書きます。 過去の質問においても「大腸には憩室(筋層を欠き、腸管壁に落ち込んだ窪み状に存在するもの)があり、その中に入り込んで動かなくなった便」をもって宿便とする回答が見られました。私は消化器の専門ではないのですが、これは医学的には「憩室便」とちゃんと用語規定されたものであり、宿便と同一のものだとは考えません。巷で言われている「宿便」とはbbondsさんが書かれている様な<大腸のひだに埋もれていて>つまり『正常な』ヒダ構造や柔毛構造内に埋もれているという便ですが、これに関しては内視鏡検査でも存在しないのです(憩室は明らかに異常な構造です)。なぜかは過去に再三説明されていますので参照してくださいね。 内視鏡で見たという医師は多く<憩室便>をもって宿便としていることに着目してください。この大腸憩室は内視鏡検査でかなり頻繁に見つかるものだそうですが、色々な文献を確認しても40代以上に増加するもので、一般に便秘に宿便をとろう!とする表現で10代20代女性から初めターゲットとなり説明されている宿便というものとは明らかに年齢的にも異なることがわかります。実際に存在する疾患と区別することなく紛れ込ませることで宿便は実在すると説明することはまやかしだと断ぜざるをえません(憩室便が腸内細菌叢の乱れや憩室炎を起しそれによって有害事象が起こることは医学的な事実ですが、それは大腸憩室症・大腸憩室炎という立派な疾患であって宿便によるとするあやふやな表現をするのは誤解を生みまた事象に対する科学的な判断を狂わせます。この憩室ですが軽微なものまで含めて10%程度の保有率とされています。) 一方漢方には独特の思考が存在し、たとえば<悪血>などの概念は西洋医学には無いものです。それと同じような概念として<宿便>があります。漢方における人間の解剖的な解釈・思想が、西洋医学的な解剖学所見と異なることは有名な事です。そして医学的な所作対応もまた西洋医学とは異なるのです。最近の中医は西洋医学的な解釈も包含して新たな体系を構築しつつあるようですが、<悪血><宿便>の概念は西洋医学では説明が仕切れないあるいは難しい概念だといわざるを得ません。説明するとなると『腸管の正常な蠕動・神経的なコントロールの不備と便通一般全て』となって(よくわからんでしょ?)つかみ所がなくなります。 ココで漢方にある用語としての『宿便』という概念と巷で言われるような「宿便」というイメージと西洋医学でなら見えるはずと期待される「便そのもの」に混同・混乱があることを指摘しておきます。漢方における宿便は別に目で見えなくたって構わないんです。あくまでも理論体系なんですから(悪血だってはっきり見えるわけではないでしょ?)。 ■宿便をとる なぜ前置きが長くなったか…『3~4Kgの宿便を持っている』を否定したかったからです。だいたい3kgの宿便が全て憩室に埋もれていたんならどんな大きさの憩室だ?(爆笑)となるでしょう。子供の頭位はあるということですよ… 漢方的な概念での宿便を取るということで考えれば、食物繊維の摂取、適切な水分摂取、運動による自律神経のコントロールなどということになるんです。それによって正常な腸管の働きが導かれれば、適正な水分含有の糞便が定期的に排泄され、腸管粘液の分泌も正常化し、粘膜細胞のターンオーバーも正常化したうえでその結果、吸収等新陳代謝が活発になり結果ダイエット効果がある、(←これならもろ手をあげて賛同いたします。)それが3~4kgということで宿便が落ちる=…kgじゃないのかと思うところです。漢方的な解釈や対処についてはkawakawaさんという会員の方が詳しく過去に解説なされていますのでご参考になさってください。(トップページから検索できますよ) ■下剤の是非 下剤はもちろん便通や腸管運動への刺激としては有用なものです。しかしながら先に述べた<漢方の宿便思想>とは少し離れた手法といえます。漢方的な考え方は腸が動きさえすればいいという考え方ではないのです。腸内細菌に影響する飲料などはこうした概念に近いかもしれません…でも腸だけを視野に入れる感覚という点で離れている面もあります。漢方での考え方は全て『全身のバランス』なんです。大腸も小腸も切り離して考えたりはしません。切り離して考えるのは、より西洋医学的な論理思考です。 shu_sは消化器内科医でも外科医でもありませんのであくまでも私見です。ご参考まで。
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- TK0318
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ここの#6で私が述べていますので参考にしてください。
お礼
ふむふむ。なんだか予想道りのようですね。 一時期イカニモ「新たなる商品戦略」的に出てきましたもんね。 第一,人間なんだから「カス」のちょっとやそっとはどこにでも付いていて普通ですよね。ご回答ありがとうございました!
お礼
ご回答ありがとうございます。まず,腸は長いので全部で3Kg位くっついていても不思議はないと思っていました。私は減量にフォーカスはしていないのですが,不要なものなら出してしまった方がいいような気はしていました。 ま,早い話しが気にしないでいいってことですね!ありがとうございます。