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会社で社員が病気で倒れた場合の会社責任について
- 会社の病気での責任について説明します。会社は健康管理体制を整えているため、倒れた社員に責任を持つ必要はありません。
- しかし、仕事中に病気で倒れた場合は別です。その場合、会社は責任を持つ可能性があります。
- 倒れた社員の状況や原因によって会社の責任が変わるため、具体的な判断は難しいです。
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「会社の総務は、会社で社員が病気で倒れられたら会社の責任だ。 といって倒れる人がいるのを神経とがらせて、非常に怖がっています。」 裁判で会社に責任があるとされるか否かにかかわらず,訴えられれば,応訴するのに大変手間がかかります。総務としては,実際に会社が責任を問われることとあわせ,応訴のための資料作成やマスコミ対応が面倒なので,「神経とがらせて、非常に怖がってい」るのでしょう。 ここでは労災の場合を別にして考えます。 仕事中に病気で社員が倒れた場合に即会社に責任があるということはありません。 会社には,被用者の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務(安全配慮義務)があります。 安全配慮義務の根底にある考え方は,被用者は労働力を会社に売っているが,生命や健康までは売り渡していないことから,使用者は,それを侵してまで人を使用してはならないということだと思います。 そこで,会社が社員に対する労働安全衛生法に定められた健康管理を 行うことは当然として,職場環境(※社内の人間関係を含む)を改善し,直接に労災の対象とはならないようなものでも,社員への危険を除去していかなければなりません。 そのような配慮を十分にする姿勢がある限り,会社が安全配慮義務違反を問われることはないでしょう。 なぜなら,安全配慮義務とは,雇用契約に付随する信義則上の義務であり,それを怠る債務不履行責任(民法415条)は結果責任ではなく,故意又は過失を必要とする責任だからです。 ただし,繰返しになりますが,法定の健康診断さえしておればよいのではなく,職場環境を改善し,直接に労災の対象とはならないようなものでも,社員への危険を除去していかなければなりません。 先日,海上自衛隊員の自殺について,乗組艦船内のいじめが理由であるとして,海上自衛隊の安全配慮義務違反を認めた高裁判決が出ました。 どこの会社でもありうる話でしょうから,他山の石とすべきでしょう。↓ http://mainichi.jp/seibu/shakai/news/20080826ddp001040010000c.html 【民法】 (債務不履行による損害賠償) 第415条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。
お礼
大変分かりやすい説明で、かなり理解できました。 アメリカのように訴訟が多くなって、色々と大変なことが起きますね。 丁寧なご説明感謝しております。ありがとうございました。