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「景」は何故「かげ」と読むのか?

こんにちは 上杉景勝のように「景」を「かげ」と読むのは何故ですか? 「景」は「景色」からも澄んでいて明るいイメージがあるのに、 「影」「陰」など暗いイメージのものを連想させる読み方をします。 由来など分かる方いらっしゃいましたら教えてください。  

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noname#91219
noname#91219
回答No.1

「かげ」にはいくつかの意味があります。それは、「光」の意味と「影」の意味です。広辞苑によれば、(1)月や灯火などの光、(2)光によって出来る、そのものの他に出来る、その物の姿。 カゲというと後者の方を連想しますが、「月影」の影は前者の意味です。カゲはもともと光に関する言葉です。例えば、「陽炎(かげろう)」は今の影の意味ではなくむしろ光に関する言葉です。余談ですが虫の蜻蛉(かげろう)は飛ぶ銀色の姿が陽炎のように見えたというのが語源だそうです。 さて、この広辞苑も景をカゲと読んでいません。この景という字は「景色」にも使われているように見えるモノに関する字です。科学的にはモノを見るためには光が必要です。ですから、先の「カゲ」にも十分関係があります。「彡(さんづくり)」は図形や模様の意味を持つので、具体的なモノの形の「カゲ」は影になったのでしょう。 名前に用いられる景には「堂々としていること」の意味がありますから、マイナスの意味で使われているわけではないようです。景をもともと「カゲ」と読み、後に「影」だけを「カゲ」と読むようになったのではないでしょうか。 ご参考までに。

descartes
質問者

お礼

なるほどぉ。 景にはそういった歴史があったんですね。 勉強になりました。 堂々としているという意味もあるんですねぇ。 どうもありがとうございました。

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  • chie65536
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回答No.3

小学館 国語大辞典(新装版)より引用 かげ【影・景】 (「かげ(陰)」と同語源) 1 日、月、星や、ともし火、電灯などの光。*万葉‐四四六九「渡る日の加気(カゲ)に競(きほ)ひて」 2 鏡や水の面などに物の形や色が映って見えるもの。*万葉‐四五一二「池水に可気(カゲ)さへ見えて咲きにほふ馬酔木(あしび)の花を」 3 目に映ずる実際の物の姿や形。*万葉‐四一八一「さ夜ふけて暁月(あかときづき)に影見えて鳴くほととぎす」 4 心に思い浮かべた、目の前にいない人の姿。おもかげ。*源氏‐桐壺「母みやす所も、かげだにおぼえ給はぬを」 5 物体が光をさえぎった結果、光と反対側にできる、その物体の黒い形。投影。影法師。*万葉‐一二五「橘の蔭ふむ道の八ちまたに」 6 それにいつも付き添っていて離れないもの。*古今‐六一九「よるべなみ身をこそ遠くへだてつれ心は君が影となりにき」 7 やせ細った姿。やつれた姿。朝蔭(あさかげ)。→影のごとく。*新撰万葉‐下「こひすれば我が身ぞ影となりにける」 8 実体がなくて薄くぼんやりと見えるもの。→影のごとく。*竹取「このかぐや姫、きとかげになりぬ」 9 死者の霊。魂。*源氏‐若菜上「亡き親のおもてを伏せ、かげをはづかしむるたぐひ」 10 実物によく似せて作ったもの。模造品。*浄・雪女五枚羽子板‐上「誠の小水竜は庫に蔵め、かげを作りて持ったる故」 11 空想などによって心に思い描く、実体のないもの。幻影。「幸福の影」→影が射す4。 12 以前に経験したことの影響として見えたり感じたりするもの。残影。余影。「かすかに昔日の影を残している」 13 (謡曲「松風」の「月はひとつ影はふたつみつ潮」という詞章による)江戸時代、大坂新町の遊女の階級の一つで、揚げ代二匁の下級の女郎。 14 「かげ(影)の煩(わずらい)」の略。 15 魚の群れ。 >「影」「陰」など暗いイメージのものを連想させる読み方をします。 本来の「かげ」は、上記1.の意のように「光そのもの」を差す語で、決して「暗いイメージ」の語ではありませんでした。 しかし「光が当たれば、反対側に暗がりが出来る」ので「影(景)」は、上記5.の「反対側に出来る暗がり」を指す語としても使われるようになり、しだいに「光」そのものを指す語だと言う事が忘れ去られていきました。 そして、現代では上記3.の意味の「景」に「色」を足した「景色」や、「風」を付けた「風景」などの単語にのみ「明るいイメージ」が残るのみになっています。

descartes
質問者

お礼

大変多くの意味を教えていただきありがとうございました。 英語等違い、日本語は多義語ですが「かげ」一つとっても こんなにもたくさんの意味や使い方があるんですねぇ。 昔は光の意味のカゲも影の意味のカゲも同じ読み方だったとすると 文章を理解しないと作者の意図や目的が分からないですね。 どうもありがとうございました。

回答No.2

そもそも影・景は日、月、星、電灯などの光を意味します。 昔の書籍にも光(かげ)と表現しています。 よく使われている(陰、蔭、翳)光が当たらない暗い場所とかの意味とは また違った言葉として存在しているようです。 どちらも影が同義語なので勘違いしやすいのですけど。

descartes
質問者

お礼

光を「かげ」と読んでいたんですか。。。 「ひかり」を対極的な読み方にしてしまうところに 日本語の奥深さを感じました。 大変勉強になりました。 どうもありがとうございました。