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低温多結晶シリコンについて
低温で作った多結晶Siを使ったTFT(薄膜トランジスタ)液晶。なぜ高性能となるのでしょうか??
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こんにちは。 1. 同じ大きさのTFTについて、アモルファスシリコンと比べると、 ONしたときの電流が大きくなります。 つまり、画素への書き込みが速くできるということです。 解像度(画素の数)が大きい液晶や、オーバードライブを行う方式では、画素への書き込み時間に余裕がなくなってくるので、多結晶シリコンのほうが有利になります。 2. 多結晶シリコンTFTはトランジスタとしての性能が高いため、 従来の、画素への書き込みだけの目的以外に、回路を構成するトランジスタとしても目的にも使えます。 これにより、従来IC に任せていた回路の機能を、ガラス上に作ることができます。 液晶パネルの額縁部分(外目からは見えない場所)に、回路をつくることができます。 これにより、縦横の走査線・映像信号線が多く、それらの配線とドライバICとの接続が困難な場合に、橋渡しの回路を額縁に設けることで解決できる場合があります。 3. これは副次的なことですが、 明るさを大きくする、あるいは、同じ明るさで消費電力を少なくすることのために、開口率(画素の大きさ当たりの、光が透過できる面積)を大きくする必要があります。 そのためには、隣接する画素との境目を走る縦横の配線(主にアルミニウム)を細くしなくてはいけません。 多結晶シリコンの製造ラインは、アモルファスシリコンのラインに比べて、形成できる配線の微細さがある、という話を聞いたことがあります。 結果的に、多結晶シリコンのほうが、開口率を高めることができるということだと思います。 (これは、あくまでも聞いた話なので、自信はないです。)