通常道路の路面排水施設は、接している土地の表面排水を見込んで許容流量を設定します。従って、流量的には特別敷地内の排水施設は必要ありません。一般住宅でも屋根からの雨水排水などは道路側溝に流すようにしています。
ただ、敷地面積が広いと、効率よく表面排水を集水することが出来ませんから、その意味では排水処理施設を設けた方が良いでしょう。
又、地域によっては雨水排水についての抑制処理を行う必要のあるところもあります。東京の場合も国の指定を受けている地域があるはずです。
その場合、単純に道路側溝に流出させるのではなく、浸透方式とするか、もしくは敷地内にある程度の量を貯留して時間を掛けて排水する方式のどちらかを採用することになります。
浸透方式は土質の調査が必要で、むやみに浸透させると標高の低い箇所で湧水が大きくなってしまう恐れがあるので、うかつに採用できません。
貯留方式の場合、時間あたりの許容流出量を役所で設定しているはずなので、それを確認して設備を作る必要があります。
貯留方式で一番簡単なのは、敷地内のほとんどを単粒度砕石で置き換えることで、砕石の隙間を利用して雨水を一時的に溜める方法です。道路側に緩い傾斜を付けて、道路側溝の脇に桝を設置し、そこにオリフィス式の排水管を取り付けて側溝に流します。
貯留量を超えた分はオーバーフローして側溝に流れるような構造とします。
抑制が必要かどうかなどは役所に確認する必要があります。浸透方式の場合は自治体からの助成制度があるようです。