難しくはありませんが、スピードと作業の正確さは必要です。
組立・検査と言っても、プリント基板への部品搭載は機械が行います。
人間が手でおけるような大きさでない部品もあることと、圧倒的にスピードが違います。
300点を超えるような部品を、人間がいちいち置いていたのでは、製品をたくさん作ることが出来ないからです。
実際には、0.6mmx0.3mmくらいの大きさの部品を1分間に800個くらい置く計算です。
人間では、どんな器用な人でも絶対無理なスピードです。
人間が行う組み立ては、そのプリント基板をケースに組み込むとか、スピーカー・マイク及びその緩衝ゴムの取付程度です。
それすら、どんどん機械に置き換える工夫をするようになっています。
唯一大変なのは検査です。機械に曖昧さを持たせることが難しいからです。
通電や電流・電圧は測定器で測れますが、微妙な所の判断は人間になります。
通話状態の判断も多くは人間です。
機械やコンピュータは、ほとんどの場合「良い」か「悪い」の判断で、「何とか使用可能」の判断は人間が行います。
月に10万台出荷するという工場なら、25日生産しても1日4000台作らなければなりません。
16時間交替勤務(8時間ずつ)で作っても、1時間に250台です。
これを少ない人数で行わないと、利益をどんどん減らすことになります。
生産を管理する人間は、機械生産から検査の人数まで、全て把握して生産計画を作らなければなりません。
難しくはない作業に、スピードが遅くて正確でない作業者が増えると、どうなるか?想像がつくのではないでしょうか。