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「日本は円の価値を見直すべき」とサルコジ仏大統領
去年の話になりますが、「日本は円の価値を見直すべき」とサルコジ氏が言いましたよね。 私はバカなのでこの発言の意味するところがわからないんですが、、 どういう意味ですか?
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こんにちは その発言はアメリカの財政赤字や経常赤字の問題に触れた時の発言ですね。 アメリカに財政赤字や経常赤字の削減を求めると共に、日本に対して外国為替の不均衡の是正を要求したのです。 要するに今の状況から言って日本円の価値は低過ぎると言っているのです。 もっと円高に誘導するようにとの圧力です。 一国の大統領が、[あたかも、国が為替を操作出来るかのような発言]をするとは驚きですね。就任時から問題発言の多い大統領ではありましたが。 しかし、これは親米派の彼とアメリカの出来レースと見た方が良いでしょうね。 ※ 円高は輸出産業には大きな損失に繋がり、輸出国である我が国の経済は大打撃を受ける事になります。 なお、アメリカは中国にもこのような為替の見直しを求めています。
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- gungnir7
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この発言の意味するところは2つになります。 1 元と違い円の価値は為替相場の中で決まります。 日本がどうこうできるわけではありませんが、相場にアクションをかけたともいえます。 2 間接的に日本の金利政策に見直しを求めています。 今の日銀の公定歩合では経済学上円高に進むことが予想されています。 サルコジ氏の発言がなくとも、勝手に円高へ進んでいくものと思われます。
- omeger
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サルコジ仏大統領「日本は円の価値を見直すべき」(2007年11月) http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-29073420071127 かと思いますが、類似の発言は、欧州中央銀行やIMFでも度々出ています。 ・トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁(2007年4月): 「為替市場、日本の良好な経済ファンダメンタルズ反映すべき」 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-25554120070414 ・ストロスカーンIMF専務理事(2008年4月): 「円と人民元は過小評価」 http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003015&refer=&sid=aIpKzLB_TxTA 【1.ユーロ高に神経質になる欧州】 【2.実は超円安(?)だったりする日本と、米ドルの下落】 【3.「口先介入」で為替レートが動く】 【4.円安の日本経済はもはや一流ではない??】 【1.ユーロ高に神経質になる欧州】 背景としては、欧州ではユーロ高が進みすぎていると考えられており、 輸出産業に打撃を与える事が懸念されています。 総合的な為替相場の水準を見るには、円/ドル相場とか円/ユーロ相場とか いっぱい値を見なければいけなくて面倒です。 しかし、為替相場を読みやすくするための考え方があります。 特定の国だけではなく複数の国を総合したものを実効為替レートといいます。 また、インフレを補正した為替レートを実質為替レートといいます。 2つを合わせ、複数の国に対する為替相場を平均して、さらにインフレも補正している、 実質実効為替レート(Real Effective Exchange Rate)というのが、 総合的な為替相場を一度に表す際に用いられます。 で、その総合的な為替相場を表す実質実効為替レートで見ると、 ユーロ圏は毎年最高値を更新しています。 フランスやオランダの最低賃金は、円に換算すると、 日本やアメリカの2倍くらいになったりします。 生活費で見ても、東京で290円のビッグマックは パリでは3.2ユーロ→537円とかいうことで、 円に換算すると非常に割高に見えるようになります。 ・読売新聞「円安・ユーロ高 欧州の日本人直撃」 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20070709mh06.htm こうすると欧州で作られたものは、 どうしても域外で割高になってしまいますから、 ユーロが高すぎて経済活動に影響が出ないか、 ということが注視されるようになります。 ・ユーロ/為替相場、実質実効為替レート http://www.newyorkfed.org/research/directors_charts/eu16chart.pdf 【2.実は超円安(?)だったりする日本と、米ドルの下落】 一方で日本の総合的な為替相場は、意外と知られていませんが、 2000年以降には急激に円安が進んできました。 2007年には円の実質実効為替レートは2000年の2/3位まで安くなりました。 最近騒がれた円高でも、長期的な水準から見ると高い水準とはなっていません。 この円安傾向は、2002年に日本の景気が底を打ってから、 景気拡大が長期間続いてきた重要な要因の1つでもあります。 不況期に円が安くなり、ユーロが高くなると ドイツ車やフランス車の輸出は縮む代わりに日本車の輸出が伸びるといった 動きが起こるので、為替レートが下がることで景気が持ち直す場合があります。 昨今の日本も再び景況感が悪化してきているため、 日本で円高が望ましいという意見は多くありません。 しかし、外国の景気を犠牲にして、自国の景気持ち直しを計るのは、 外国には歓迎されませんし、むしろ政治問題になりかねません。 そんなわけで、日本人の間には安い円が期待され、 外国人の間には高い円が期待されるといった状況にあります。 円高の方が輸入品が安く手に入れられるようになるため、 円高は、給料が上がるのと同じであり、生活水準はある程度高くなります。 このため、経済が安定していれば長期的には円高が望ましいが、 景気の持ち直しが求められる時には円安が望ましいといった、 双方のメリット・デメリットを持っています。 ・日本/為替相場、実質実効為替レート http://www.newyorkfed.org/research/directors_charts/jp13chart.pdf アメリカも信用収縮や利下げなどの影響で、 最近為替レートが大きく下がっています。 ドル安によって、アメリカの輸出の回復は見込まれる一方で、 金融面に影響が出ないかを気にする人もいます。 こういった環境で、欧州の方では、円安・ドル安に対してユーロ高で、 輸出産業に打撃が出ないかに神経質になっています。 ・アメリカ/為替相場、実質実効為替レート http://www.newyorkfed.org/research/directors_charts/us23chart.pdf 【3.「口先介入」で為替レートが動く】 財務省や中央銀行では、実際に資金を投入するのではなく、 円高や円安を誘導するような発言を行うことで、 市場の揺さぶり、為替レートを調整しようとします。 アメリカの政府要人の円関連発言は常に為替市場に注視されています。 1990年代には、口先介入が原因の何割位かは不明ながら、 米政府要人の発言の後に、1995年には円が1ドル70円台に急騰したり、 1998年には1ドル140円台に急落したりと目まぐるしく変化しています。 逆に言えば、財務相や中央銀行総裁といった要人の為替レートに対する発言は、 為替市場を揺るがす原因になりますから、 余計な発言を行わない慎重さが求められます。 【4.円安の日本経済はもはや一流ではない??】 日本の円相場が安くなったことで、 為替レートでドルに換算した日本の1人当たりGDPは低く、 欧州の1人当たりGDPが高くなったことを受けて、 「日本経済はもはや一流ではない」と言う大臣も出てきました。 ・06年の日本の1人当たり名目GDP、OECD加盟国中18位に後退=内閣府 http://jp.reuters.com/article/domesticFunds/idJPnTK005358320071226 もっとも、例えば1ドル80円から120円に下がったとしても、 日本人の給料が2/3になるわけではありません。 実際には貿易に関わる分しか為替レートの影響は受けません。 日本の輸入額は50~70兆円位ありますが、 GDPに対する比率は10~15%くらいです。 実際は為替レートで見た「名目」1人当たりGDPの国際比較ではなく、 物価を調整した方の値(購買力平価1人当たりGDP)の方が生活水準を反映しており、 実質の日本の所得水準は急低下したとかいうわけでもありません。
お礼
わっかりやすい回答ありがとうございます! ありがとうございました!!