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レスポールのテイルピースの高さ
- レスポールのテイルピースの適切な高さについて知りたい
- テイルピースの高さを調整することで音の変化があるのか知りたい
- アルミテイルピースの効果やメリットについて教えて欲しい
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弦楽器の設計屋です。 まず最初に確認させて頂きますが、御質問はブリッジではなくテイルピースですね?そぅしますと、弦高とは直接は関係がない話となります。 テイルピースの高さは、ボディからの高さはどぅでもよく、あくまでもブリッジとの相対差で決まります。 ブリッジとの高低差を大きく付けると弦がブリッジに強く押し付けられ、高低差を小さくするとその逆で、ブリッジへの圧力が減ります。(勿論、ブリッジよりテイルピースを高くするセッティングは成立しません。) そこでまず最初に、トーンの変化に関して考えてみましょう。 振動工学的に考えますと、レスポールに限らずブリッジとテイルピースが完全に分割したシステムでは、以下の様にトーンが変化すると予想されます。 1.高低差大 弦振動がブリッジからボディへ伝達される比率が大きくなり、ボディの振動特性の影響が大きくなります。 2.高低差小 ボディ材の影響を減らし、よりピュアな弦振動を拾う事になりますが、一方、テイルピースの質量の影響がより大きくなります。 実際のレスポールの使用状況を見ますと、ロック系では高低差を大きくし、ロック以外のちょっと特殊な用途では高低差を小さくする傾向がある様です。 >個人的にはあまり変わらなかったような気がしますが・・。 レスポールに使われているチューン・O・マチック・ブリッジ及びその派生である“ナッシュビル”型は、この手の2分割型用ブリッジとしては大変ウマい設計が施されており、テイルピース側に漏れる弦振動のパワースペクトル(=弦振動の大きさみたいなモノ)はあまり大きくありません。 よって、レスポールのブリッジとテイルピースの高低差を変えても劇的にトーンが変わる事はなく、その差も体感し辛いモノですが、しかし極端に大きな音(ステージでの機材を通した音など)では明確な違いがある事が判ります。 さて一方、この高低差とプレイヤビリティ(=弾き易さ?)について考えてみましょう。 よくブリッジでの弦の押し付け角度を急角度にすると『弦の張りが硬くなる』とゆぅ説がありますが、スケール(ナット~ブリッジ間の寸法)が同じなら、張りが強くなる事は理論的に有り得ません。 但し、ブリッジ~弦間の摩擦力は確実に上がるので、ビブラートなどでちょっと弦を引いた時、ブリッジとテイルピースの高低差が大きいければ大きいほど、弦の張りが急激に重くなります。これをイヤがってブリッジ部の弦角度を緩やかにセッティングされる方は結構いらっしゃいます。 また、右手をブリッジ付近に置いてピッキングされる方にとっては、ブリッジ~テイルピース間の弦の角度も重要です。あまりフラット(ブリッジとテイルピースの高低差が小さい)だと、『右手の収まりが悪い』と感じる方もいらっしゃる様です。 以上の様に、ブリッジとテイルピースの高低差はプレイヤーそれぞれの好みが反映されるところですので、ベストなセッティングとゆぅモノは存在しません。色々変えてみてご自身の好みを発見されればヨイと思います。 さて、長くなりましたが最後に3つばかり補足です。 1.アルミのテイルピースは非常に質量が軽く、サスティンやトーンに影響が出ます。 レスポール最良とされている‘58~‘60年型(いわゆるPAF世代)のテイルピースには軽合金が使われており、ハードウェアをそれに合わせるとよりこの世代のトーンに近くなるとゆぅ理由からアルミテイルピースに交換される方がいらっしゃるワケですが、アルミのテイルピースに交換するかどぅかは、要するにその時代のレスポールをホントに最良と感じるかどぅか、だけです。 2.ブリッジとテイルピースの高低差を大きくしていくと、あるところで弦がブリッジのケースの角と当ってしまい、それ以下にテイルピースを下げるのは無意味、とゆぅ説が一般的に言われています。 これはチューン・O・マチックの最大にして最悪の欠点とも言える箇所ですが、弦が角に当たっても、それ以下にテイルピースを下げるのは無意味ではありません。弦が角に当った後も、テイルピースを下げ続けるとブジッジに対する弦の圧力は増え続けます。 勿論この『圧力上昇』は、トーンやプレイヤビリティに影響します。 3.私事ですが御参考までに。 ワタシもレスポール(但しハムバッカーでは無くP90のモデル)を使っていますが、スライド・ブルースしか演奏しないので.012から始まる極太の弦を張り、弦自体の倍音を出す為にテイルピースを『上通し』にして(テイルピースの前から弦を入れ、上に反転させてブリッジに持っていく方法。つまり弦はブリッジの上に乗ります)、ブリッジ付近での弦が殆ど水平に近くなる様なセッティングとしています。 またテイルピースは、金属的な倍音を加える事を目的に、標準の亜鉛ダイキャストや軽合金より遥かに硬い材料で超軽量ブリッジ/テイルピースのセットを作りました。
その他の回答 (2)
御質問頂きましたので、再度回答です。 >鳴りの悪い個体はやはりテイルピースを高めにセッティングした方が、 >良いのですか? ・・・・とは言い切れません。レスポールではボディの影響を排除して行くと、ケバい倍音を持った音が出る様になります。 レスポール系構造のギターの場合、ボディの鳴りを考慮したセッティングを進めるとピュアなイメージのトーンが出る様になるのが特徴で、これはあまりよくないボディでも同様の傾向が見られます。 勿論、先の回答でも触れました様に、そもそもレスポールタイプのブリッジは非常に高効率で、テイルピース高さがトーンに及ぼす感度はそれほど高くありません。ブリッジ/テイルピース高低差は、プレイヤビリティだけを狙ってセッティングしても問題無い、とゆぅ見方もあります。 >ブリッジの高さを変えることによっては、音的にはかなりかわるのでしょうヵ? ブリッジ高さを変えるとゆぅ事は弦のスケールそのものを変える事を意味します。 弦高を下げすぎるとピッキングでビビりが生じ易くなったり、一方弦高を上げすぎるとスケールが伸びすぎてオクターブが合わなくなりますが、そこまで極端に変えなくても、ちょっとした差だけでも弦のテンションはそれなりに変り、当然、トーンもプレイヤビリティも変化する事になります。 これはレスポールだけに、更にはソリッド・エレクトリック・ギターだけに限りません。殆どの弦楽器が、弦高を変える事によりトーンが大幅に変りますが、しかし弦高はプレイヤビリティにダイレクトに影響する要素なので、トーンだけを追及して弦高を決定するワケにも、なかなかいきません。 1.弦高が高いと・・・・ ※チョーキングやビブラートが難しくなりますが、押弦での音程はキープしやすくなります。 ※オクターブは、一般に合わせ難い方向です。 ※サスティンが短くなります。 ※強くピッキング出来るので芯がしっかりした強い音が出せますが、ピッキングで音を歪ませる様な、複雑な振動は得難くなります。 ※より強力なボディの鳴りが得られます。 2.弦高が低いと・・・・ ※チョーキングやビブラートがラクになりますが、押弦での音程の維持は難しくなります。 ※オクターブは、一般に合わせ易い方向になります。 ※サスティンが長くなります。 ※強くピッキングする事が出来ずに芯の細い音になりますが、ピッキング・ディストーションなど、より複雑な弦振動は得易くなります。 ※弦振動のパワースペクトルが全体的に下がるので、ボディの鳴りは減ってしまいます。
お礼
詳しく教えて頂いてありがとうございます。 弦高によって音・性質が変わるんですね。 大変勉強になりました。 自分のスタイルにあった音探しや、弾きやすい弦高を探しながら がんばっていきたいと思います。
- dtmstar
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文字だけで、具体的にどれくらいの高さかを説明するのは難しいのですが、 早弾きを重視するなら、低い目がいいですが、押弦の感覚が少し頼りないです。 また、スライド専用のギターにするなら弦高を高い目に設定します。 弦高を調整したら、オクターブ・ピッチの調整もやり直しましょう。
お礼
回答ありがとうございました。なかなか調整って難しいですね。
お礼
回答ありがとうございます。 テイルピースの高さは、ボディーの振動の影響をよく受けると言うことですよね?鳴りの悪い個体はやはりテイルピースを高めにセッティングした方が、良いのですか? あと、はじめにテイルピースとしての質問でしたが、ブリッジの高さを変えることによっては、音的にはかなりかわるのでしょうヵ? 私は、弦高が高すぎても弾きづらいですし、低すぎるのも苦手なんで、 低めよりちょっと高い位にセッティングしています。 (表現が下手ですみません) もしよろしければ、回答して頂けるとうれしいです。