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日本の農薬に対する制度
農学部の学生です。農薬について調べているうちに、日本ではポジティブリスト制度が施行されてから残留農薬などの違反件数が増加して、大量の食品の回収、処分が行われていることがわかりました。食料自給率が低い日本にとって、必要以上の安全性管理にも思えます。かといって、消費者の安全にはかえられません。今の日本の農薬に対する厳しい基準の是非を考えるうえで少し迷っています。どなたかご意見お願いします。
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- pome12
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同じく農学出の人間です。安全性管理はどこまで厳密であるべきなのか。とても興味深い質問であると思います。私は以下を参考意見として述べさせて頂きます。 1 安全性管理のハードルを低くしても,食料自給率はあがらない。 ハードルを低くすると,海外の食料の認可率の上がり幅の方が日本の上がり幅より大きいです。つまり,あがるのは自給率ではなくて食料供給量です。 2 安全性管理は,横との連携も必要,つまり日本と同水準にある国や共同体(米国やEUなど)の基準から大きく逸脱することはできない。 貿易,外交等の問題があるためです。 2については,例えば米国,EU,中国それぞれに関して,様々な農薬の許容量について日本のそれと比較をされてはいかがでしょうか。日本が一律に厳しい値ではないことと,厳しい値を設定している農薬についての戦略が見えてくるかもしれませんよ。うろ覚えで申し訳ありませんが,FAOのウェブページに関連する統計データがあったと記憶しております。 私は,"周囲の国から輸入される食材よりも日本の食材はこんなに安心だ"→ゆくゆくは自給率向上,というのをアピールするために,他国より厳しい基準を設けているようにも感じております。ただし,将来の食料不足を回避するためには,全体の供給量を維持することがとにかく必要です。周囲の食料輸出国の意識をそいでしまうような強硬な政策は当然とれません。 まとめますと,自給率の話と農薬基準の話をまずは切り離し,安全性管理に求められる基準の妥当性に絞って,他国との比較を行って吟味してみてはいかがでしょうか。そのとき,遺伝子組み換え作物を含めて検索すれば,なおさら各国の傾向をつかむことができるのではと思います。 おそらく,自給率は高めたいが全体供給量は確保したいという,農水省と厚労省の苦しい事情を目の当たりにできるのではないでしょうか。
- taro1121
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ポジティブリスト:遅かったくらいです 危険性がわかっていても、ほかに代わる農薬がないからといって 使用許可される。それが農薬の世界 医薬品や食品添加剤はその逆、危険性のかけらでも見えたら使用不可能 農水が厚生に歩み寄った形となる(農家にとっては食品輸入規制として有効) 日本の農薬に対する厳しい基準はもっと設けるべきだと私は思います 「消費者にとって」ではなく、「生産者自身の体を守る」ための法整備が必要 例えば、一人年間使用量。簡易土壌残留検査薬。等 逆に、なんだそれといった議論もされているのには驚きました 例:カルガモは除草剤か?殺虫剤か 水田にカルガモを放して稲作する方法において、カルガモをどのように考えるか 農薬とは何かを農学部学生ならいろいろ考えてみてはいかがでしょう 例:「バキュロウイルス 核多角体ウイルス」を検索してみてください
お礼
たしかにポジティブリストで前の制度がかなり見直された気がします。 /バキュロウイルス…すごいです、初めて知りました。 ご回答ありがとうございます!
- booboox
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ポジティブリストに、なったところで、規制が強くなったとは、思えませんし、違反件数の増加と、もともとのネガティブリスト方式との因果関係は、特段ないと思われます。なぜなら、ネガティブリスト時代は、性善説で、リストに掲載されていない農薬は、存在しないという仮定の下に、制度が決められていたからです。今日、食品が、グローバル化して、生産国、加工国、消費国など、複数にまたがり、流通する以上、ポジティブリスト化は、やむを得ないことでしょう。もともと、農薬によらない方法を普及すれば、良い話で、害虫駆除も、害虫のオスメス分離による産卵の停止法とか、酸性水、アルカリ水による消毒。完全ハウス栽培による無菌化など、農薬を使わない方法が、いくつも開発されているのに、そういう方法を利用しないのが、問題なのでは? 流通が国際化した今、性善説では、対応しきれないでしょうね。
お礼
また違う考え方が出来ました。自分も今いろいろ調べていてIPMの考え方というのを知りました。もうちょっと調べてみます、ありがとうございました!
お礼
自給率の話と農薬基準の話切り離す、遺伝子組み換え作物、なんかまで考え付かなかったです。もっと自分でも調べて考察に役立てたいです。 ありがとうございました!