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全合成の意義

学部の4年生で有機化学系の研究室に所属しています。 研究テーマは天然物の全合成に関連した内容です。 まだ今は先生や先輩の研究を追実験するような形で 実験の練習をしている段階なのですが、 新しい事を学ぶ充実した日々を送れていると思います。 ただ、一つ疑問に感じている事があるのですが、 「全合成の意義」とは何でしょうか? 今のターゲットである化合物は特に面白い特徴があるわけでもなく、 正直、「何でこれ作るの?」と思ってしまいます… 文字通り毒にも薬にもなりそうもない化合物を作って何の役に立つんだろう… 就職もちょっと心配です。 製薬や化粧品のような狭き門をくぐる自信は無いし、 果たして化学会社で全合成のスキルが活きるのか… もし全合成が就職に不利であれば、大学院では別の研究室を受験しようかと悩んでいます。 ご回答よろしくお願いいたします。

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noname#60347
noname#60347
回答No.2

>「全合成の意義」とは何でしょうか? この疑問を持たれることは当然のことです。R.B.Woodward(ノーベル化学賞受賞)がVB12の全合成に成功して以後、「どんな複雑な天然物も人、金、時間を掛ければ全合成はできる」と考えるようになり、それからは、「全合成の意義」についての議論は、その分野の当事者間でくりかえし問われてきております。 「金(これは税金)、試薬(これは資源)を使って意味のない天然物を合成し、自己満足に終わり、しかも悪いことに環境破壊までしている」と言われ無いようなテーマに挑戦すべきであると。 視点を変えて、「全合成」の意義を学生の教育ということで見ると、いろいろな反応を経験するとか、失敗の連続で「忍耐」を学ぶ等、利点はあるようです。 「天然物の全合成」を一度でも経験した人は、「麻薬」と同じでなかなか足抜けできないようです。 是非、研究に楽しみを見つけて、日々挑戦してください。そのうち面白みがわかってきますー保証します。

posso
質問者

お礼

ご意見ありがとうございます。 自分の勉強という意味では、確かに有意義だと思います。 ただ、苦労して作った物が無意味だったら、何か嫌だなぁ…なんて思っていたのですが、 やっぱり自分の勉強のためだと思って頑張ります。

その他の回答 (3)

回答No.4

>新しい事を学ぶ充実した日々を送れている >何の役に立つんだろう >大学院では... 化学企業に勤めているものとして意見をさせてもらうならば 就職のことは気にせず、存分に勉強、実験をしてもらいたいと 思うのです。 全合成屋さんは、何が何でもターゲットを作り上げなければならないから ・反応をたくさん知っている ・粘り強い といったところが一般的な(私の?)印象です。 化学メーカーでは、新規化合物を作る研究と、製造プロセスの研究とが あり、有機化学(有機合成)の知識、技術共に兼ね備えた研究員が必須に なります。 全合成をやってきた人、反応開発をしてきた人、色々な人材が必要です。 就職活動に力を入れすぎて、研究がおろそかになっているほうが 就職には不利です(研究職で就職したければです)。 これからの勉強、がんばってください。

回答No.3

全合成には難しいパズルを解くような面白さ、高い山に登るような困難さがあると思います。 パズルを解くのも、山に登るのも、意味がないと言ってしまえば意味がありません。 好きな人は、途中経過も楽しんでいるかもしれませんが、何よりも解き終えたとき、登り終えたときの爽快感があるからやっているのでしょう。

noname#62864
noname#62864
回答No.1

研究の意義に関してはあえて回答しません。今後の研究を通して自分で考えるなり、指導教員に尋ねるなりして下さい。意義に関しては、極めて多岐にわたっていますし、何を合成するかによっても多少異なるでしょう。 それと、全合成というのは有機化学の中でももっとも高いスキルを要すると思います。もちろんそれが最高の分野であるというつもりはありませんし、他の分野の人にもそれぞれの強みがあります。 そもそもあなたは何を期待しているのでしょうか。たとえば、製薬会社や化粧品会社に有利に就職できることを求めているのですか?仮に全合成の研究室が有利でないとするならば、どこが有利だとお考えですか。 私の個人的意見ですが、分野としては製薬会社への就職は有利な分野であるといえると思います。化粧品会社に有利であるとは思いませんが、別に不利でもないでしょう。生物系よりは有利だと思いますし、物理化学系より有利なように思います。 ただし、はっきり言ってあなたがそう言うところに就職できるかどうかはわかりません。失礼ながら最近の学生さんは猫も杓子も製薬会社や化粧品会社に就職したがります。となれば競争が激しくなります。だから有利なところにいきたいと言うことでしょうが、現実には細かな研究内容の違いよりも、その人の実力や会社との相性の問題です。有機か無機か物理化学かと言う程度のことは会社でも見るでしょうが、それ以上のことはあまり考慮されないようです。大学院を出ていても会社で全く違うことをするのは普通のことです。だから、研究で種々の有機化合物を扱った経験があるかと言うことは評価されるでしょうが、全合成をしようが構造有機をしようがあんまり関係ないですね。製薬会社でもいろいろな仕事がありますからね。物理化学の人が必要なこともあるでしょうしね。 化粧品会社ははっきり言って製薬会社とは違います。多くの場合、製品の医学的な効能をうたうことはせずに、安全なものを混ぜ合わせているに過ぎなかったりします。失礼ながら、本格的な化学研究とは違うことをしているとことも多いように思います。

posso
質問者

お礼

ご意見ありがとうございます。 就職に有利な分野を選びたい…というのは自分でも浅ましい考えだと思いますし、先生方にも失礼だと思っています。 ただ、友達や先輩などの身近な人達から就職活動の厳しさを聞かされていると、嫌でも就職を意識してしまいます…。 こういう気の迷いを強い意見で払拭したかったのですが、良く考えればそれもまた気の迷いでしかありませんね。 大学院の出願までまだ時間があるので、もう少し考てみます。